グアテマラの弟 (幻冬舎文庫) | |
片桐 はいり | |
幻冬舎 |
天気 夕方まで外に出ないでひきこもり
片桐はいり 著 : グアテマラの弟
を、読みました。
片桐はいりの本第2弾。
著者の一歳違いの実の弟は、南米グアテマラに住んでいる。
大学生の時分にふらりと旅に出て、立ち寄ったグアテマラに縁があり、
大学を休学して長く滞在したのち帰国し、大学・大学院を終えたのち
またグアテマラに舞い戻り、結婚をして
かの地に骨をうずめる覚悟でいる弟。
思春期を境に、ほとんど口をきくこともなかった弟に、
突然会いにゆくようになった、20年前のエピソードから
現在に至るまでの、姉弟そして家族の交流を綴ったエッセイ。
以前よんだ片桐はいりのエッセイは
わたしのマトカ (幻冬舎文庫) | |
片桐 はいり | |
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映画「かもめ食堂」の撮影のために訪れた
スウェーデンの話が詰まった一冊でした。
それまで、全く著述業などの経験がない著者ですが、
驚くほど鋭い感性は、スウェーデンで過ごしたひと夏を
美しく、鮮やかに描き上げていました。
今回よんだ、この「グアテマラの弟」も
長年、文章を書き続けてきた作家が手掛けたエッセイのように、
グアテマラの古都、アンティグアで巻き起こる
いかにも南米らしい珍事や、人々との交流を
生き生きと、綴っていました。
一度見ると、決して忘れない独特な風貌の著者は、
自身の中に潜む感性や、観察眼も
得意まれな、独特さを持ち合わせているようです。
この2冊の本は、それぞれ可愛らしい模様が施され、
もっとたくさんシリーズ化されるのが楽しみです。