今出川通りに面した入り口から参道を進むと、ゆるーく右にカーブしていく。
左右には寄進されたものであろう、大きさがまちまちの灯篭が建っていて社殿へと誘う。
修学旅行生が必ずや訪れるといわれるこの神社も、朝が早いからなのか、今は誰もいない。
時々、散歩中の人とすれ違うくらいだ。
参道を進んでいるとところどころに置かれた牛の像が気になる。
ブロンズのものから石のものまであるのだが、どれもドッシリと座った姿をしている。
撫でたくなる高さにあるので思わず撫でてしまったのだが、皆同じことをするらしく、撫でられた証の光沢がある。
そして梅。
境内には梅園まであるが、残念ながらまだ蕾。
日のあたる場所から少しずつ咲き始めていた。
この神社に祀られているのは菅原道真公。牛も梅も彼由縁のものだ。
平安時代に異例の出世をとげてまで上り詰めた道真公は藤原氏の謀略で左遷させられたのち、遠く北九州の大宰府にて果てた。
彼の魂は怨霊と化し、祟ったために祀り鎮めたのがこの神社の始まりである。
現在では学業の神様として全国の学生に信仰されている。同じ人でも、神様でも見方によっては恐ろしくもなるし、尊くもなるのだ。