安い税金と小さな政府を切望するふきあえずのブログ

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心の中のこだわりを捨てる。。。仏教の教えから見る経済学

2023-02-17 01:20:26 | 政治
私はかつて中野剛志先生の「富国と強兵」を読み、深く驚きを感ずるとともに、現代貨幣理論の面白さに惹かれていきました
今ですから正直に告白しますが、この本を私が手に取ったのは、今ほど現代貨幣理論が広く知られていない頃でした
なので、必要なところに線引きをし、何度も読み返して「エッセンス」、要するに現代貨幣理論の「本質」を理解することに務めました
その結果、何が起こったかというと、財政破綻論を説く主流経済学者たちが、本当に「頭が悪い人たち」のように見えてきたわけです
恐らく、現代貨幣理論を深く学んだ人ほど、そのような傾向があるのだろうと私は思うのです
「お前たちは何にもわかっちゃいない」。。。そう相手を下に見る傾向が出てくると思います
今になって思えば、当時の私がまさにそのような、「経済通を気取る天狗」になっていましたから
にわか経済学者ですね(笑)

いま、「天狗」という言葉を出しましたが、自分が天狗になっていると気がつく人は少ないと思います
私の場合は幸いにして、自分が天狗になっている事に気がつきましたが、いまだに、そこに気がつかない人たちは
相変わらず自説に固執して論を展開し続けています。。。結局、論を戦わせることで自説を引っ込められないような状態になっていると思います
実は、私はこれが自分の執着であることに気がつきました
自説を信じるあまり、他人の意見を聞かなくなる。。。視野が狭くなる。。。そんな状態なんですね
悪霊が自らの人生を反省すれば地獄を抜け出し天国に帰ることができる。。。そうすればいずれ生まれ変わることもできるのですが
目の前の生きてる人間の体に執着するあまり、他人に憑依するのを繰り返すのと同じ。。。視野が狭くなっているわけです
まあ例えが極端ですが(笑)まあそんな感じだと思います

現代貨幣理論を信じる人たちは、では何をそんなにこだわっているのか?ですが
まあ、「貨幣理論が正しい」ということに強くこだわっているように見えます。。。まあ、間違ってはいないんですけどね
ただ、以前にも申し上げましたように、三橋貴明先生なんかは、「税の役割」、みたいなことにまで踏み込んで理論を展開しています
ですが、この三橋さんの「税の役割論」は大いに問題があるように、私は感じるのですよ。。。これは何度でも繰り返しておく必要があります
「税はインフレ調整装置」とする三橋さんの説を「税の役割論」の中心論点とすれば
税金の多寡は、政府の「頭のいい人」が景気動向を見て調整すればいい。。。という事になるんですよ
これは、「誰か頭の良い人によって決められる義務」なんですね、それがおわかりでしょうか?
今現在の通常の納税義務は、「各人に求められる自然に当然と見なされる義務」なんです
その違いが分かるでしょうか?
一方は「人間によって課せられる義務」、もう一方は「自然に課せられるべきと全員が信ずることができる義務」なんです
言い方を変えると、人間によって税金が課せられると考えるのか?それとも自発的に払うべきと考えるのか?です

まあ結論から申し上げるとですね
三橋さんの「税のインフレ調整装置説」は、仏教で言うところの「中道」を外れているんです
極端なんですよ、言っていることがね
インフレ動向によって税金の額を上下させるというが、いったい誰がそれを決めるんですか?
税制度は非常に複雑で、税控除や節税対策を知っている人が有利なのは誰しも知っていることですが
すべての人に公平に課す税金なんて、土台無理な話なんです
それでも、たとえ公平ではないとは感じていても、納税者が税金を納めないといけないと考えているのは
それは「税を納めることで、国が動いているからだ」と思うからなんですよ
「国が道路整備や医療保険などをしてくれているから、国民は対価として税を収めなくちゃならない」と感じて
納税を自然な義務として、国民の責任としてとらえるわけです
ですから私は思うのですが、国民を無責任にさせないために、「自然な義務」としての「納税の義務」がある
でいいんじゃないですか?

私は別に各個人に「国に感謝しなさい」とは言いませんよ
でも家計負担となる「子供の教育」や「介護費負担」などを、「政府の義務だ」、なんて堂々と言ってのけることは正しいことなんでしょうか?
政府はいくらでも貨幣発行できるんだから、教育費や介護費は政府が負担すればいい。。。左翼系経済学者の方にはこういう人もいます
経済学は人間の生き方にまで口を出さないものなのかもしれませんが
そういうことを言っていると、マルクスやルソーのように、子供を産ませても養育はしない無責任な人が増えるようになるでしょう(笑)
社会のモラルは確実に崩壊に向かうでしょうね
仏教の教えと経済学という事ですから、もう一つ言っておきますとね
結局、社会のモラルを破壊するような思想を広めてしまえば、縁起の理法によって、社会は崩壊する方向に行きます
これをね、三橋さんら現代貨幣理論推進派は「狭い視野」で見失っていると思いますよ。。。見えていないでしょう
結局、理論が正しくても、その先が良い果実なのか悪い果実なのか、これを見極める目が必要なんです
自説に執着すると、そのへんも見えなくなります。。。特に、自説が正しいと信じ切って天狗になっているとそれが見えなくなります

今日は久しぶりに経済の話をしてみました。。。以上とします

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