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物部が勝利した世界。。。仏教が日本に広がらなかったらどうなったか?

2023-03-01 03:54:11 | 政治
パラレルワールドと言う考え方があります
ある重要な歴史の分岐点において「違う歴史が紡ぎ出された別の歴史の世界」をパラレルワールド(同時並行世界)と言います
パラレルワールドは理論上は存在しているとされ、今現在の歴史とは別に、いくつもの違う歴史が同時並行で進行し、存在していると言われています
では、聖徳太子と蘇我入鹿が物部守屋に負け、仏教が日本に広がらなかったとしたら。。。
そういうパラレルワールドが存在していたら、いったいどのような世界になっていたのでしょうか?

私の尊敬する及川幸久さんが時々見ているという、神社チャンネルというユーチューブ番組に、興味深い動画がありました

仏教が日本へと入ってきたのは、聖徳太子の時代よりもさらに数百年さかのぼった時代であったようですが
仏教が事実上の「国教」として認められ、保護されたのが聖徳太子の17条憲法の時代から、ということになります
当時の歴史背景として、葛城山など、奈良地方(大和)には有力な豪族が多数存在しており
天皇家も国王として、もっとも有力な部族の長として、一つの国を治めていたと思われます。。。立場上は神官長のようなものだったかと思われます
歴史家のような方が学問的に解説すると、「蘇我氏が仏教を用いて民間信仰を集めており、その新しい仏教と言う宗教によって
信者を獲得するとともに、布施が集まることで財力が増し、力を増していった」、という見方をするでしょう
確かに、信仰と言うものは多くの人々の力を集め、大きくなるものです
だからこそ、各豪族の長は神官のような役割を果たし、部族神のような存在からの神託を受けるような、一種の神政政治を行っていたのだと思います

大和の国は、もともとカムヤマトイワレヒコが高千穂の国から東征し、大和の国を平定して橿原の地で初代神武天皇として即位するまで
土着の豪族たちが統治をおこなっていた地でした
もちろん、推定ではありますが、最初から神武が天皇を名乗っていたわけではなく、はじめは橿原の地で国王の一人となったということでしょうし
それが後世になって天皇家が大和の国の盟主として朝廷を拓き、天皇を名乗ってのち、天皇家によって歴史書である古事記・日本書紀が書かれ
それが日本正史として後世に残されていった。。。というのが、だいたいの流れなのだろうと私は思っています
ですから動画の話にある通り、最初は有力豪族同士の争いも沢山あったでしょうし、その力関係によって天皇家の政治力も左右されたものだと思います
そうした状況ですから、各部族によって信仰の形態は違っていたでしょうし、部族が信仰する神も、それぞれ違うものであったことでしょう
今のように、天照大神を最高神とする神道の信仰形態が確立されたのは、おそらくは倭姫命(やまとひめ)によって
伊勢に天照大神を祭る伊勢神宮がつくられたことが大きかったと思われます。。。これによって、大和の国の最高神が、一応確立されました

今ではごく当たり前のように信仰されている天照大神ですが、その信仰の確立までには、長い年月が必要であったようですし
「神宮を建立する」というのは、信仰形態の確立に、大きな役割を果たしたことは間違いありません
ちなみに、「熊野古道」という古代の道がありますが、これが今で言う「お遍路さんの道」に当たるもので
熊野詣で(熊野三山である熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社への参拝)のためにひらかれた古代の参拝ルートでしたが
伊勢神宮がひらかれてからは、「お遍路」が伊勢神宮への道に取って代わられました
このように、古代から信仰は「巡礼」というものを通して行われていたわけです

こうして歴史を振り返っていくと、実は仏教伝来、今は仏教公伝と言うそうですが、これは大変なことだったわけです
日本土着の神が入り乱れて争った末に、信仰形態が、やっと天照大神という最高神を仰ぐことで一応確立されたものの
また別の信仰の対象が、さらに海外から入ってきたわけです。。。そう、仏という異国の神が入って来たわけです
その異国の神である仏、仏陀を信仰の対象としたのが、要するに蘇我氏という大和の有力豪族だったわけです
ここまでの歴史を歴史家から見れば、「異国の信仰を利用して蘇我氏が勢力拡大を狙った」という事になるのでしょうが
私自身はそう思わないんですよね。。。なぜか?
それは「土着信仰には教えがあまりなく、信仰が漠然としていて、他部族を説得するための説得力を持っていなかった」からかと。。。
だから、かっちりとした教えがある仏教に信仰が集まった。。。
これが、日本で仏教が広がった理由であろうと思います

さらに続けていこうと思いますが、今日は時間も遅いのでこの辺で

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