FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

ユース選手権2014 ②

2014-04-16 13:53:05 | コンペティション参加報告
いよいよ予選開始
予選はフラッシュ形式で2本のルートを登り、その成績で通過者が決まる。
他の選手の登りを観て自分の登るルートを研究したり、友人を応援したりできるのがこの形式の良いところだ。

FCCの中でのトップバッターはコーヘイだ
コーヘイは小さいころからクライミング中の頑張りと気力はかなり良いものがある。
その気力に連動して核心を突破するムーブ力もグングン育ち、今ではそこそこのレベルに上がっていると思う
普段の練習ではパンプの13は全て完登し、トライしていた13dが14aにグレードアップされて、本人的にも実力アップの手ごたえが感じられている様子

が、しかーし
それだけでは思い通りの成績が出ないところが競技の面白いところ。
私は彼のことを「瞬間湯沸かし器」と呼び、彼も痛く納得しているのだが、頑張れる期間が実に短い
頑張れるのは登っている時だけ、と言っても過言ではない
要は、心の持久力がかなり不足しているのだ。
加えて日常の生活態度における鍛錬がどれほど大切なことか、が、まーったく理解出来ていないためグータラ生活から脱却できない
多分、これではダメだ、とアタマでは分かっている。が、肌で痛感できていない。
大会でどうも納得いく成績が出せないでいるのは、まさに自分のメンタルが自分の足を引っ張っているのだが・・・いつになったら目が覚めるのかな~

今回は心の状態に重きを置いて直前指導。
ユース選手の場合、アップのし方や時間管理は自分で出来るようにすべきだが、メンタル面だけは他の人からの働きかけが必要だと思われる。
それが功を奏したのかどうか、いつもは1本目が悪いというコーヘイも、今日は予選1本目で力を出し切れる登りが出来た様子で、笑顔で戻って来た
コーヘイは2本目もかなり良い感じで攻めることが出来て3位で予選を突破することができた

  ↓予選のコーヘイ


2番手はタクミ。
クライミングが大好きなタクミだが、やるべきことをきちんとやらずに好きなことばかりをしようとするため、良くご両親に叱られて、ペナルティーとして一定期間クライミング活動を禁止されたりしている。
「人」になるのは、大変なことだね
この頃急に体が成長してきたため、体の重みに指が対応できなかったり足位置の感覚が今までと違ったりと、自分自身の体に苦戦中だ
それでも、「クライミングが大好き」という気持ちと、コーヘイという同学年の友人に支えられて、一生懸命頑張っている
下部で前腕のダメージを受けたタクミは、傾斜帯に入ると同時に指がひらいてフォール
2本目も同様に指がひらいてしまった感じだったタクミ。
初出場の感想は、「みんなレベルが高くてびっくりした」とのこと。
広い世界を知るのは、それだけで大きな進歩だ
大きくなった自分の体格に見合うように、これから登り込みをして行こうね。
初出場の割には、悪くない心の状態で闘えていたと思うよ

  ↓小さいけれど、予選を登るタクミがいるはず・・・。大きな写真はピンボケしていました。ごめんね


~つづく~

ユース選手権2014 ①

2014-04-15 14:13:35 | コンペティション参加報告
3月22日(土) 1日目・予選
参加者:ユキちゃん(小5)、ユイちゃん(高2)、タクミ(中2)、コーヘイ(中2)

12歳から19歳までのユース選手の全国大会である「ユース選手権」。
公式大会として認められている大会で、年齢別に設けられた各カテゴリー2位までの上位成績を収めた者は「ワールドユース」など世界大会への派遣が決定する。
今年FCCからこの大会に出場するのは、常連参加となったコーヘイ、ユイちゃんに初参加のユキちゃんとタクミが加わり4人となった。
FCCでは、チームメンバーは大会への参加もある程度義務付ており、大会指導もメンタル面や考え方、取り組み態度を軸として極力丁寧に行うことにしている。
やはり、大会の参加によって学ぶべきことが多いと考えるからだ。
チームメンバーの出場する大会へは出来る範囲で帯同も行っているが、全国大会は宿泊を伴うため3人以上の大会参加者を得て初めて、正式に帯同することにしている。

今年、チームからはコーヘイ、タクミ、ユキちゃんの3名が出場するため(ユイちゃんは高校に上がってからチームから外れている)、帯同することと相成った。

今回はコーヘイ母の車に乗せて頂いて現地入り
東京都山岳連盟の選手であるコーヘイはトレーナーの方の調整が受けられるためそちらへ。

その他のメンバーは8:45に会場である印西市松山下公園総合体育館入り口前に集合・・・のハズが、現地に到着してから車中でコーヘイ母とコーヘイのことでいろいろ話しこんでしまい、集合時間をすっかり忘却
ユキちゃんママからの電話で慌てて集合場所へ
申し訳ありませんでした

他のメンバーは元気な表情で一安心。

受付を済ませ、各自が事前に考えたタイムスケジュールに沿って動いてもらう。
アップする者、予選のデモテープを観る者、様々だ。
出番までの行動はとても大事。
きちんとアップをして体の状態を良くしておくこともさることながら、メンタル面での調整も重要課題だ。

FCCでは、指導者である私が細かく指示するのではなく、各自が事前にどう動くかを考えて用紙に書き込み、それに即して動いてもらっている。
自分で考え、自分で感じ、それに伴う結果をデータとして蓄積し次に活かして行ってもらいたいからだ
最後に頼るのはあくまで「自分」。
自分で行動できるようにし付けて行って初めて、自分のものになる。
自分のものになれば、他の分野の他の場面でも応用がきく。


初参加のタクミとユキちゃんは緊張した面持ち
いつもは「大会でも緊張しない~」と言っているユキちゃんが緊張した表情を見せるのは珍しいね
やはり、いつものローカルコンペとは違った雰囲気があるんだろうね。

 ↓アップ壁の様子



 ↓アップ中のユイちゃんとユキちゃん



~つづく~