FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>ビッグロックスクール

2013-01-30 12:23:51 | クライミングレッスン報告
1月23日(水)
メンバー:リュウくん(小5)、ユースケ(中1)、リノちゃん(小4)、たけくん(小3)、体験2名

今日は日吉にある新館でのルートレッスンの日。
体験の仲間を2人を迎えてのレッスンだ。実はこの前の時間帯での「ちびっこクラブ@ビッグロック」にも3名のちびっこたちの体験があり、賑やかな一日となった。

先ずは自己紹介。いつも真っ先に手を上げるのはたけくんだ
名前と学年をお互いに聞き取れるようにはっきりと伝え、挨拶をしてからレッスン開始。

準備体操のリード役はリュウくんの番。
急に人数がふえて、ちょっと緊張気味 でも、最後までしっかりできたね

基本練習のトラバースでは、ボルダー壁の下部を横に移動しながら様々な足使いを練習する。
リノちゃんは大分しっかり足に体重を乗せて動けるようになってきた。
珠算の習い事と日程が重なり、そちらが進級して時間帯まで重なってしまったため、残念ながら今月いっぱいでクライミングは諦めることにしたリノちゃん。
人にはそれぞれ「大事」と思えるものがあり、最も大事にしたいことを身につけるためには捨てたり諦めたりしなければならないこともある。
それもまた、人生勉強

スクールには来られなくなっちゃったけれど、せっかくやり始めたクライミングも、たまには楽しんでみてね。ボルダリングならお母さんについて来てもらえば出来るから。

ユースケはもう少し落ち着いて、自分の体の声を聞きながら動くようにすると良い。
重心は今どこにあるのか。バランスは良いか悪いか。無駄な力は使っていないか。
それが上達する第一歩だ。力任せにただ動けば良いという問題では、ないのだよ


リュウくんとたけくんはかなり慣れたもの
週に2回はクライミングをする時間をとっているたけくんは、基本練習は「お手本」的な動きが出来て来ている
一方のリュウくんは登るチャンスが少ないけれど、注意を良く聞いて理解しようとする姿勢がある
少ないクライミング時間で上達出来ているのは、素直な心の賜物だよ


体験の2人は、2人ともなかなかスジが良い
小4の男の子は身軽で良く動ける。「登る」行為が好きな様子
負けず劣らす「登る」行為が大好きそうな小2の女の子も負けてはいない旺盛なチャレンジ精神で、目をキラキラさせながら登りに集中していた

ルートはたけくんとリュウくんがトップロープを二人で組んで、お互いにビレイしながら登ることにチャレンジした
かなりしっかり出来るようになってきたね
あとの子どもたちは「登る」ことを中心に。
今日がレッスン最後のリノちゃんも、自分が登る以外にも体験の子どもたちのロープを結んであげたり、いろいろ面倒を見てくれた。ありがとうね

ビレイを手伝ってくださったビッグロックの方々、ありがとうございました。

レッスン終了後、体験の女の子がスクールの仲間に加わることになった。仲間がふえたねこれからよろしく



<レッスン日誌>ちびっこクラブ@pump2

2013-01-29 14:28:06 | クライミングレッスン報告
1月22日(火)
メンバー:はやくん(小1)、ゲンちゃん(小1)、トージ(小2)

リオンくんが風邪でお休み 寒さが厳しいので、体調管理が大変だね

前回書いてもらった今年の目標を、私のコメントを添えてみんなに返却してから準備体操。
今日はみんなで手をつないでの引っ張りっこと起き上がりこぶしのようにゴロゴロする動きも入れる。
一般営業ジムでの小さい子どもたちの準備体操は、周囲に気を使うのでなかなかタイヘンだ
本当はもっと飛んだり跳ねたりする全身運動も入れたいのだが。。。

基本練習に入ると、みんな「今日は”マンモス”行く?この前やらなかったよ~」と言う。
”マンモス”とは・・・Pumpのボルダーエリアの一角に、人の背丈ほどの高さに小さなスペースがある。
多分大会の時などに照明を当てたりするためのスペースなのだろうが、子どもたちはこの小高い隠れ家のようなスペースが大好き
そしてそこに上がる手掛かりに”マンモス”の形をしたホールドがいくつかついているので、子どもたちはここを”マンモス”と呼んでいる。

ここの練習課題は、先ず「塔」と名付けられた壁から出発し、カンテをまわりこんでマンモスに到達。
マンモスをたどって上のスペースに這い上がる。
ここではいくつかの学習要素がある。
先ず、前傾壁からカンテをまわりこむ時の乗り込みの動きを学ぶとともに、こういう場合に手と足を動かす順序によっては、無駄に力を使ってしまうことを感じ取ってもらっている。
次に最後小部屋に這い上がる時の「マントル」の動き。”マンモス”がかなり上のほうまでついているので純粋に「マントル」にはならない(この動きを習得するには、外で家の塀を乗り越えたりして遊ぶのが最も良いのだが、今はそんなことをしている姿を見かけることもあまりない)が、大体の動きのニュアンスは伝わるようだ。
みんな途中で落ちずに小部屋まで到達できるようになってきたね
そして、最後にジャンプ
ボルダーでは基本的には安全な高さまでクライムダウンするべきだが、それも間に合わないくらい手が悪かったり、周囲に持ちやすいホールドがついていない場合もままある。
大人の目線からはボルダー壁のトップから飛び降りてもそれほど高さは感じないが、子どもの目線ではとても平常心でいられる高さではないようだ
なので、ボルダー壁の高さからいえば、上部3分の2ほどの高さに当たるこの小部屋からマットの上に飛び降りてもらい、着地の態勢を作る練習するとともに高さに慣れてもらっている。

はじめのうちは怖がっていた子どもたちも、今は私の指示する場所にきちんと飛び降りることが出来るようになってきた

最後に前傾壁。
今日はここで「でんぐり返し」をしてもらった。
両手にガバを持ち、手の間に足を通してくるりんとまわる。最初は壁に何歩か足をついて。それが出来たら足をつくのは1回。そしてそれも出来たらお腹の力で足をおでこにつけてくるりん
頭が下になったり、足を自分の額に引きつけたりといろいろな動きの要素が練習出来る。
昔はこういう動きも遊びの中で自然と身についていたものだが、今は特別に動く「場」を設けてあげないとなかなか経験できないようだね
子どもたちは「楽しい~」と、何度も何度も入れ替わり立ち替わり並ぶので、これで結構時間を取っちゃった

「基本練習」が終わったら、今日はすぐにルート。なぜなら、今日はトージのお誕生会をするので、少し早目にレッスンを終えたいからだ。
ルートは一人1本ずつ。

はや君は以前苦労した「ダイヤモンド壁」の赤/5.7を。今日はずいぶんスムーズに動けるようになってきた
ゲンちゃんは同じく「ダイヤモンド壁」の5.6青■を。スルスル~ってあっという間に登ったね
トージは「100度壁」の10aを手足でチャレンジすると言う
手足限定ですんなりオンサイトした 運動神経が良いので上達が早いね

レッスン後、ささやかなトージのお誕生会をした


<レッスン日誌>チームFCC合同練習会

2013-01-25 12:44:31 | クライミングレッスン報告
1月19日(土)
メンバー:コーヘイ(中1)、タクミ(中1)、ユキちゃん(小4)、たけくん(小3)

チームの練習会は、座学から始めている。

先ずは、レベルアップレッスン時に記入してもらった昨年の反省とそれを踏まえた今年の目標を返却しながら各自への注意点などを口頭で伝える。

次にちょっとした勉強会。
今月からしばらくはメンタルについて。
チームは現在小3~中1まで。学習到達度もまちまちである上に、個人的な理解能力にもかなりのばらつきがあるので、全員がしっかり理解出来ることはかなり困難だ。なので、毎回特定のメンバーに照準を絞って、彼・彼女に変化が訪れることを狙って教材を作成・編集している。
大体中1に達した子に照準を合わせると、うまく「化けて」くれることが多いようだ。

中1は変化の年でもあると同時に、自我とそれに伴う問題意識も芽生えるため、勉強する内容が心に響くためだろう

座学の最後は次週に控えた「城ガ崎合宿」に向けて、岩場利用の注意点をみんなで輪読・確認
岩場のルート開拓によって私たちクライマーはモチベーションや目標設定を得て進歩して来た。
それは、競技とともに両輪をなしてクライミングの発展を支えて来たのだが、反面、その土地の所有者や地元の方々への配慮の欠如によって、また利用するクライマーのマナーの意識の欠如によって、利用禁止などに追い込まれた岩場が多々あるのも事実。

これからのクライミング界を担って行く子どもたちには、こうした経緯を理解するとともに岩場利用のマナー、ひいては将来指導的立場に立った時にもそうした配慮を欠かさないクライマーとして成長して行ってもらいたい

各自で準備体操やストレッチをしてから、実技はボルダリングから。
各自のレベルに合わせて基本ムーブの練習課題をこなしてから課題作成
メンバーそれぞれが他のメンバーのために課題を作り、作ってもらった課題をトライする
コーヘイがユキちゃん用の、ユキちゃんがたけくん用の、たけくんがタクミ用の、そしてタクミがコーヘイ用の課題を考え、
一人一人が自分用に考えてもらった課題を登った
「その人」にちょうど良いレベルで課題を考えてあげるのって、難しいよね
他者を思いやったり、想像したり、が出来ないと、とんでもない自分勝手な課題になってしまうものね
これって学校での活動や将来の仕事などにも通じるね


最後にルート。
ユキちゃんはツナミの11dをレッドポイントしてから、ルートに対する気持ちが切れている。なので、今日は10aを多数。ここで力を落とさないように努力出来れば「保有能力」をどんどん伸ばして行けるんだけどな~

たけくんは奥壁の10c緑をトライ中。「登れるかな~、ど~かな~」練習会の始まる大分前から来て、ずっとドキドキしていたたけくん。
今日はこの前出来たところが出来なくなった いつも思いつめてしまうたけくんなので、今日は壁を変えて、リニューアルされた「ショートウエーブ」壁をたくさん登ることにした。

タクミは近頃疲れ気味。勉強とクライミングのためのトレーニング…不器用な彼はこれを両立させるために四苦八苦している様子
一時急成長を遂げたクライミングも、今は低迷を続けている
メンタルスポーツの要素の高いクライミングは、気持ちが疲れていると結果が出せない
クライミングが成長を見せはじめると、決まってクライミングが思うように出来ない状況に陥ってしまうことを、何度となく繰り返しているタクミ。
ちょっと気の毒だけど、めげずに頑張ってほしいな~

近頃精神的にも徐々に成長を見せ始めたコーヘイ。
彼も生活面ではいろいろと失敗をやらかしながらも、一歩一歩匍匐前進している様子
今日はツナミの12d水色をレッドポイントした

<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2013-01-23 12:18:28 | クライミングレッスン報告
1月20日(日)
メンバー:ショータ(小5)

久しぶりにショータがレッスンにやって来た。
一時は毎週レッスンに通い、アウトドアにも欠かさず参加していたが11月ごろからあまり来なくなった
それぞれ事情もあるだろうから、なぜ来なくなったかはあえて聞いていない
モチベーションや様々な状況を整えて何かを続ける、というのはなかなか大変なことだ。

レッスン始めに昨年の目標に対する反省と今年の目標を確認すると、モチベーションはある様子
もし、クライミングが上手くなりたいと本当に願っているのなら、
自分で頑張れる状況ならば、頑張って「継続」してほしいな

久しぶりなので、様子を見ながらレッスンを進める。
元来クライミングセンスの良いショータ。
基本練習は結構こなせた。ただ、ムーブの名称などはずいぶん忘れていたね

ボルダーはどうする?と本人に確認すると、「久しぶりで力も落ちているから、今日はルートをたくさん登るのが良いと思う」とのこと。
で、ルートエリアに移動。
今日はリードクライミングを思い出しながら、5.5~5.7を3本リードした

「クライミング命」で続けている子も多いけれど、反面、続けられなくてやめて行った子も多い。
数からいえば、後者のほうがむしろ多いのが現実。
本人の「やる気」とそれを支援するご家族の協力体制の両方が整ってはじめて、「そこから何かを得る」レベルにまで到達可能なんだね


ショータは、どうしたいのかな?

<レッスン日誌>DOM KIDS SCHOOL

2013-01-22 13:26:53 | クライミングレッスン報告
1月15日(火)
メンバー:コータ(小6)、ハヤト(小5)、かずくん(小3)、カツラ(小3)、ユーキ(小2)

昨日の大雪の影響で、みんな集まるのに時間がかかる
今日は今年はじめてのスクール。
なので、来た子から順に「今年の目標」を記入
みんな思い思いに目標を書いていた

早くに到着して書き終わった子が時間を持て余してしまうので、今日は各自で準備体操とストレッチ。
「え~ まだ覚えてないよ~」と言う子も中にはいたが、
もう何年も何カ月も同じ体操を繰り返しているんだよ~。

いつまでもヒトに甘えて「誰かが何とかしてくれる」では、自分の中に定着しない。
「クライミング」というスポーツを習うからには、「自己責任」は必要不可欠


なぜかと言えば、第一には危険を伴うスポーツであること。
全てを他人任せの姿勢では怪我に通じる。これは、子どもと言えど訓練すべきだ
第二に、競技特性。
大きな大会は、決勝は大抵「オンサイト」というクライミング形態だ。
「オンサイト」とは、自分の力でルートを読み(「オブザベーション」と言って、登るルート・課題の下見をする時間が設けられている)、本番の試合で登る時には自分の力だけで登らなければならない。
もし、観客が「次は右のスタンスに乗り込んで」など、動き方の参考になるような声援を送っただけで、その選手は失格になってしまう
運動能力だけが高くても、自力で解決できる精神力と頭脳がなければ成績は出せないのだ。


さて、今日は珍しくりょーたが来ない。連絡もない
どうしたのかと思っていたら、にお母様からメールが。
どうやらパスモをなくしてに乗れなかったらしい

基本練習とムーブ学習の後、「世界一周」。
ジム内の壁を端から端まで全員のリレーでつなぐ。
りょーたの持ち場は、みんなで協力してフォローした
お互いの実力を計りながら、主張したり折れたり、協力したり喧嘩したり
大変だけれど、子どもたちはこのゲームから結構いろいろなことを学んでいる様子

1回だけフォールがあったけれど、あとは無事にみんなで最後までつないだ

6年生のコータは、あと数カ月で卒業
Dam Kids School は小学生のスクールなのだ。
何かとおちゃらけた態度で芯の真剣さを照れ隠ししているコータだが、モチベーションは高く、クライミングも上手い
今日は「世界一周」で時間になってしまい、課題へのトライの時間がなくなってしまって残念がっていた。
そうだよね、君には時間がなかったんだった。
次回は、しっかりトライする時間を作ろうね