FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>ちびっこクラブ@pump2 

2012-10-31 12:24:22 | クライミングレッスン報告
10月16日(火)
メンバー:はやくん(小1)、リオンくん(小3)、ゲンちゃん(小1)、トージ(小2)

「登る」動きにだいぶ慣れてきたちびっこクラブのメンバー。
そろそろ「どんじゃんけん」などのゲームの時間を取らなくても大丈夫かな~?
近頃はさらっと「基本練習」から登りに入るのだが、誰も意義を唱えない
しめしめ。。。その分、基本的な動き方を教えてあげられる時間がふえるし、子どもたちが「本気」で自分のクライミングと取り組む時間もふえるというものだ

近頃は練習時間が多いゲンちゃんがメキメキ頭角を現してきた
基本練習ではかなり前傾した壁の課題やルーフ(屋根上の壁の天井部分に張り付いて登る)など、少し高度なテクニックも練習に入れている。
目標を区切ることで小さな子どもたちも意欲的にトライ出来るし重心の位置がはっきりと分かるので、神経系統の発育の活発なこの時期には大切な練習だと考えている。
面白いことに、子どもたちは壁からはがされまいと必死になると、ヒールやトウなどといったまだ教えていないテクニックを自発的にするようになる

ゲンちゃんはここの課題は毎回OK
トージは考えて動くことと体を使うことが、まだ上手くリンクしていないため手順などの作戦的な部分で落ちている
リオンくんは出来たりできなかったり。集中力がきちんと課題に向く時は出来るのだが、集中力がない時は全く出来なくなる
はやくんは上体の力がまだ少し弱いのかな?ホールドにぶら上がっていること自体が少し辛そう

今日はホールドの種類も勉強した
今日習ったのは、「ガバ」と「カチ」と「スローパー」。自分のファイルに習ったことを書いておこう
でも、ちびっこクラブではこの「記録」がかなり大変な作業となる場合が多い
「こくご」の勉強もきちんとしておいてね

ボルダリングのチャレンジの後にルート。
今日はみんなで「ダイヤモンド」壁のテープ課題にチャレンジだ。

リオンくんは始めて5.5以外の課題にトライ青■5.6を完登した
はやくんは5.7オレンジ↑を登りきった被っていないところは頑張れるね
トージは赤/5.7を難なく完登
ゲンちゃんは同じく赤/を手足限定で完登した

クライミングワールドカップin印西

2012-10-30 11:31:27 | 日記
5年ぶりの日本でのワールドカップ。
世界トップレベルのコンペでの登りを、日本に居ながらにして目の当たりにすることのできる数少ないチャンス。
27日(土)予選、28日(日)準決勝と決勝。
私は28日(日)だけ観に行って来た。
世界のコンペルートのレベルや質がどうなのか、選手のメンタルは?フィジカルは?そしてそれらに支えられたパフォーマンスは

当日は朝のうち曇り、準決勝の終わった昼ごろから雨が降り出した
準決勝は男女同時に2ルートが進行し、準決勝が終わると決勝ルートのためのホールド替え。
ちょうど昼ごろということもあって、外の芝生の中庭に出店している食べ物やらクライミング関係のショップやらを見てまわる。
小雨でなければ気持ちが良いのになぁ。。。


いよいよ決勝。
世界のレベルは、そして選手達の強さは素晴らしかった
そしてルートも良かった。
惜しむらくは男子の完登者が多すぎたため盛り上がりに欠けた感があったが。。。

数年前コーチとして参加したオーストリア合宿で、日本チームと一緒に練習に参加してくれた小さかったヤコブやヨハンナは、今やトップアスリートとしてのメンタルとパフォーマンス、そしてマナーを備えた世界のトップスターに成長していた そしてその時の日本チームには、今世界で活躍している若手二人もいたのだった。

私自身にとっても、彼らから実に多くの刺激をもらった。
年齢だからと諦めないで常に進化する努力を精一杯続けて行こう、自分の生活を律しよう。。。
今回ホームページを通じて子どもたちにも呼びかけをしてみたら、チームからユキちゃん、タクミ、コーヘイが、ちびっこクラブからゲンちゃんがご家族と一緒に観に来ていた。
世界の風に触れて、彼らは何を感じたのだろうか???


<アウトドアレッスン日誌>初級 その3

2012-10-29 13:34:35 | クライミングレッスン報告
午後。
どうしても登りたい課題がある人のために、少しだけリベンジの時間を取ってから移動
次のエリアは「すべり台」と「とけたソフトクリーム」という名前(この名称が通用するのはクライマーの間だけですが)のついた岩のあるエリアへ。

初級の子どもたちは「すべり台」の課題を、中級の子どもたちは「とけたソフトクリーム」の課題を、と別れる。
中級でもたけくんとユキちゃんは「すべり台」の課題を練習しても良いかな?と思ったのだが、
本人たちが「チャレンジしたい」と言うし、二人ともお母様がついていてくださるので、一応許す。
と言うのも、「とけたソフトクリーム」は今までの岩よりも高さがある。
抜け口に行くと大人でも「怖い」と思う。高さに慣れていないし、まだ精神的に自分をコントロールしきれない年齢の二人には少し早いようにも思えたのだが、もし出来なければそれを受け容れ、どうしたら良いかを考えるのも経験、と思ったのだ。

「すべり台」の初級の子どもたちはみんな良く登った。
「黒本」と呼ばれているこのエリアのクライミングガイドブック(「トポ」と呼ばれている」によるとノーハンド(手を使わず足だけで登る)の課題で10級、となっている課題を3本登り、有名な「すべり台」6級にトライ
このエリアが2回目のショータは1発で完登
他のメンバーはこのつるつるの岩をどう料理したら登れるか、頭を悩ます


その間に「とけたソフトクリーム」の様子を見に行くと、ユキちゃんが5級の抜け口で一歩が踏み出せず往生していた
周囲で様子を見ていた男の人が、上からユキちゃんの手を引っ張り上げてくださり、何とかトップへ。
下りてきたユキちゃんに、外岩のボルダーは、高さから来る「怖さ」にも打ち勝たないと登れないこと、頑張るのは自分であって誰も助けることは出来ないこと、これ以上は上には行けない、と思ったら自分から安全に飛び降りること。そしてそれらが出来ないのなら、トライは諦めること、を告げてもう一度トライするかどうかを考えてもらうと、「やる」と言う。
そこでもう一度トライ。下部の悪い個所は難なく越え、上部の岩の上に一歩重心を移せば完登、と言うところで先ほどと同様に行き詰まった
なるべく自分の力で完登させたい、と思いしばらく手を貸さずに声をかけて励ますが、どうしても一歩が踏み出せず。。。
この岩にはFREEDOMの店長をはじめ、ユキちゃんも顔見知りの人たちも登りに来ていて大声援を受けるが、やはり動けず。。。
心配したコーヘイとタクミが岩の上にまわって励ましたりアドバイスしたりするが、やはり動けず。。。
ものすご~く長~い間動くことが出来ずに張り付いていた。
さすがに他の人にも迷惑なので、いよいよ彼女のお尻を押そうかと思った矢先、先ほど助けてくれた男の人が待ちくたびれてトラバース(初段)のトライを開始した。この課題は岩をトラバースし、最後この5級に合流する。
この時に限って核心を抜け、何とユキちゃんのいるところまで迫って来た
「早く、早くユキちゃん、後ろから初段が来る初段が~~」みんなの声にユキちゃんも「え~っ」と大慌て必死の形相で、さっきまで踏み出せなかった足に力を込めて踏ん張ると、ス~・・・と重心が移り、トップに立った。
初段の人も無事完登・・・セーフ 二度も助けられたね

たけくんもそのあとこの5級を完登 上部怖がるかな?と思ったが思い切って動けていた
たけくんの核心は「次トライさせてください」とまわりの人にお話しすることだったみたいだね
しいちゃんは力のいるムーブで苦労していた 少しずつ力をつけて行こうね。


そんなこんなで時間になり、終了。
最後、初級の子たちをあまり見てあげられなかったけれど、みんな「すべり台」が登れたとのこと。頑張ったね~
保護者の方々も、ご協力ありがとうございました。

解散後、保護者の方といろいろ話をしていると、待ちきれないコーヘイが「センセー、スポットお願いします~」と矢の催促。
参加者が多かったので、レッスン中はコーヘイにはアップをしながら待っていてもらい、解散後に彼の目標課題に付き合ってあげるよ、と約束していたのだ。
前に一度触っている「とけたソフトクリーム」のトラバース初段。
彼はこれを登りたい。
「忘れないうちに、どうしても今日中に登りたい」と言うコーヘイ。
試行錯誤を重ねてムーブを決め、見事完登
「やった」とさすがに嬉しそうだった
おめでとうここぞ、という時の集中力はなかなか良いものを持っているね


<アウトドアレッスン日誌>初級 その2

2012-10-27 08:22:36 | クライミングレッスン報告
既成の課題をほぼ登ってしまっているコーヘイは、昔のレッスンでここに来た時に設定して遊んだトラバースの課題にトライ。
途中から他の中級のメンバーや、あっと言う間に既成課題を全部登ってしまったショータも加わって、いつの間にか大トラバース大会となっていた


初級の小さい子どもたちは、トポに載っている岩の向かい側にある岩にトライ
この岩には課題はないが、小さい子にとってはなかなかテクニカルな動きを要求されるラインが引けるのだ。
どうやってこの課題を攻略しようかと、みんなで集まって大研究会。
少しずつ各自の登り方が固まり、登れるようになってきた
まだクライミングを始めたばかりで外岩初参加のコージンも大奮闘
何度も何度も、本当に粘り強くトライを重ね、完登をもぎ取った


クライミングが一心地ついたところでお昼休み。
川の近くの気持ちの良いところで家族ごとに(一人参加の中学生は仲間同士で)思い思いにお弁当を広げる
毎回、初級アウトドアのお昼休みはたっぷりとることにしている。
様々な学年の男の子や女の子が、一緒の群れになって遊ぶ時間を作るためだ。
お弁当を食べ終わるやいなや、今日はガキ大将役のコーヘイ、サブ役のタクミが中心となって遊んでいた


~続く~

<アウトドアレッスン日誌>初級 

2012-10-26 11:56:46 | クライミングレッスン報告
10月14日(日)
メンバー:ゲンちゃん(小1)、リューセイ(小3)、コージン(小4)、ショータ(小5)、たけくん(小3)、ユキちゃん(小4)、しいちゃん(中1)、タクミ(中1)、コーヘイ(中1)

初級のアウトドアは良く晴れた
今日のエリアは先月に引き続いて御岳ボルダー。
中級からの参加者も多く、総勢9人。
中級の子はアウトドアでの危険性を自分でよく考えて動けるようにしよう

当スクールでは、アウトドアに出る際は保護者の方への同行を徹底してお願いしている。
我が子がどういう活動をし、それをどう感じているのか、また安全性はどのように確保しているのかを実際に見て頂くのと同時に、
「スポット」(ボルダーで悪い体勢で落ちた時に怪我のないようサポートすること)などのご参加を通じて
ご自分のお子さんはもとより他のお子さんとも触れ合って、子どもたち全体をサポートして行く意識を高めて頂いている。

子どもたちにとっても、自分の親だけでなくよそのお家のお父さんやお母さんに面倒を見てもらったり叱られたりするのは、
情操教育の面でプラスに働くと思われる。


11時にJR青梅線御嶽駅に集合。
渓谷沿いの遊歩道を歩いて今日の最初のエリア、「杣の小橋」へ。
ここも岩が低く、子どもたちにも安心してトライしてもらえる
眼下の渓流にはカヤックやラフティングを楽しむ人たちが流れて行く。

エリアに着いて小休止。
中級の子達に「リードしてくれる人~」と声をかけたらタクミが手を上げたので、タクミのリードで準備体操&ストレッチ。


準備体操が済んだらいよいよクライミング 
中級の子どもたちにトポを見せてもらって課題を確認し、初級の子どもたちは一番右端の9級から。
その後左側のラインにもトライし、8級、7級、6級と少しずつ難しい課題へ。
中級の子どもたちはあいているところから登り始める。


中級の子どもたちが結構苦労していたのが左端にある「マントル」6級。
つるつるした岩を抱えるように取りついて、ヒールで立ちこんで行くのだが、グレードの割には手ごわい。
初級では小さいゲンちゃんがチャレンジしていた


~続く~