FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

休暇をとって御岳へ

2011-01-28 17:35:06 | クライミングレッスン報告
昨日は一人で御岳へ行ってきた。

昨年末からずっと、精神的に休めていなかったためか気持ちがアップアップになってしまい、ものすごく辛かった。
近頃夜の眠りも浅くなり、仕事をする気力も出ないことが多くなり、「これはまずい」とさすがに自分でも気がついた。

寒いのは分かっていたが、どうでも気分転換が必要である。
一人で行けてガソリン代もさほど痛くなく、自然の岩場で登れるところ、というと、やはり何と言っても御岳。
いつもは木曜日は「部活」と称して中学生の生徒たちが自主練習で集まるのを見てあげるのだが、
部長をしてくれているユイちゃんにアウトドアに行く旨を伝え、どうでも休みをとることにした。

思い立ったのが朝10時くらいだったため、御岳の「マミ岩」に着いたのが午後2時過ぎ。
でも、前回、昨年12月の終わりごろに行った時よりは早い時間帯だ。
さすがに岩場は静か。こんな寒い日だと、さすがに誰もいないんだな、と思っていたら若い男の人が一人来た。
その人と一緒にマミ岩の2級をトライ。前回少し触って、時間切れで登れなかったのだが、今日は落ち着いてムーブが考えられた。
ヒールを決めたらさほど悪いムーブにならず、あっさりと登ることが出来た。
結構面白い課題だ。今度チームの子供たちを連れてきたらちょうど良い課題になるかもしれない。

時間が余ったので、「忍者返しの岩」へ。こちらは2人の男の人が取りついていたが、混ぜてもらうことに。
昔トライした「忍者返し」1級を再トライ。以前より岩が砂で埋まっているので、途中からトライする感じで得した気分だが(今埋まっている部分も結構悪かった上に、基部には大きな岩が頭を出していてそれがとても怖かった思い出がある)、逆に岩のツルツル感にびっくり
こんなにツルツルだったっけ
数回トライしたが、3手目のガストンの抑えが上手く出来ず、それ以上は進めなかった 

すっかり日も差し込まなくなり急激に寒くなってきたので終了。

今日は癒しの旅なので、奥多摩の「もえぎの湯」に入って帰る

おかげで大分元気になった やはり、しっかり休むことと気分転換は大事だなぁ
これからは自分のクライミングのためにも元気に仕事をするためにも、しっかり休みをとって岩場へ通うことにしよう。部活、見てあげられないことも多くなるけど、許してね

<レッスン日誌>ダムキッズスクール2011年1月 1回目

2011-01-26 23:56:08 | クライミングレッスン報告
1月11日(火) 

17:00~ メンバー:ユキちゃん(小2)、アオイちゃん(小5)、たっくん(小3)、ケンタ(小4)

2011年初めてのレッスンはナナちゃん(小5)とハヤト(小3)が風邪でお休み
昨夜ニュージーランドから持ち帰ったばかりのお土産のクッキーをみんなで食べてからレッスン開始。

先ず、「今年の目標」をそれぞれ用紙を配って考えてもらう。今年はレッスンの時の目標と、レッスンのとき以外での目標との2種類を考えてもらった
そう、クライミングはレッスンのときばかりではないのだ。
レッスン時の目標は「~レベルまでクリア」や「~色テープ全制覇」という目標が多く、レッスン時以外の目標では「自主練習をする」が多かった。

さて、基本練習の後はみんなの希望で「世界一周リレー」をする。これは昨年末のゲーム大会の時にチャレンジしたもので、ムーブの名前を伝言しながらジムの中の壁をぐるりと一周、リレーでトラバースするというもの。ゴールまで行くことと、さらに伝言されたムーブがどんな動きなのかを、全員が理解出来ていなければならない。
今日は途中で2回ほど落ちてしまったが、落ちた場所からやり直しながら、何とかラストのユキちゃんに伝言を伝えた。最後までは行けなかったけれど、伝言のムーブ(今日は「キョン」でした)はみんな合格たっくんがケンタにこっそり教えてもらっていたみたいだけれど、今回はおまけだよ。ちゃんと覚えてね

チャレンジタイムはユキちゃんが黄緑(5級)、アオイちゃんが緑(6級)、たっくんは手足自由でトラバースでどこまで行けるか、ケンタは久しぶりだから、ということでピンク(8級)の復習を出来るだけたくさん。
みんな各自自分の課題を一生懸命トライした


ニュージーランド合宿を終えて 

2011-01-23 19:46:47 | クライミングレッスン報告
「子供たちとニュージーランドに行ってきました」と言うと、
よく「強化合宿ですか!?」というご意見を耳にする。。。が、

今回の海外クライミングツアーは
①違う生活環境や文化の人とふれあい、子供たちに価値観の多様性を受け容れる大きさを持ってもらうこと
②世界共用語としての英語を、実際に「使う」場面に直面することによって必要性を実感し、学校の勉強へのモチベーションに変えること
③いつもとは違った環境・違ったコーチ、そして違う国のクライミング仲間と登ることで刺激を受け、世界観を広めること
④上記①~③の事柄を通じて、より骨太の人間として成長し、人間として強くなること

の4点を子供たちが獲得して行く一助となることを願って行ったものである。
この点については実際に子供たちを送り出してくださった各ご家庭はもとより、
同行し、企画マネージメントし、いろいろと案内してくださったユイトパパ、ママもその意図が外れることはなかった。
そして、大人たちの意図が同じ方向性を向いていたことが、今回の合宿が楽しく有意義になった一番の理由であると実感している。

子供たちが毎晩のミーティングや帰国後のレポートで述べてくれた感想を見るにつけ、
彼らが実に様々な刺激を受け、多様性を感じ、自然を満喫してくれたことが感じられる。
それはすぐに「何か」の形として現れるわけではないかもしれないが、
彼らの中で醸成され、人間的な大きさ・強さとして再生産されて行ってくれるものと確信している。

ただ一つ残念だったことは、子供たちがまだ自分からコミュニケーションをしに行けるほどの社交性と英語力を持たなかったことである。
それには、今回同年齢の子供たちとの交流がなかった(10~12,3歳の子供たちは、長いクリスマス休暇のためジムに来ていなかった)
ことも大きな理由の一つであると考えられる。
私自身もかつて中学時代に経験があるのだが、同年代同士の子供たちのコミュニケーションには、
国が違うことや言葉が話せないことへの遠慮は一切ない。
ガンガン質問の洪水を浴びせてくるので、話せなくても何かしらリアクションを起こさざるを得ない状況になるものなのだ。。。
それを期待してたのだが、その点だけは残念だった。

私自身は、良い会話の勉強になったけれど。私もこれから英会話の勉強、がんばろう










<イベント報告>ニュージーランド交流合宿⑧

2011-01-20 13:07:41 | クライミングレッスン報告
1月10日(月)

朝3時起床
いつもは「コーヘイ、起きろ~~」とゴローちゃんに叩き起こされているコーヘイだが、今日は責任感からかはたまた寝坊したらとんでもないことになる、という危機感からか、すんなり起きてみんなを起こした

子供たちは顔も洗わずそのまま車へ。ユイトパパが空港まで送ってくれる
ユイトパパは仕事の関係でこちらに2日間ほど居残るのだ。
町はまだ寝静まっている。

空港に到着しチェックインを待っていると、何とミチさんが見送りに来てくれた しかも子供たちにお別れのお菓子袋を持って
こんなに早い時間に起きてわざわざ来てくれるなんて、なんて優しいのだろう
この町の日本人コミュニティーの温かさが良く伝わって来る。
日本人だけではなくて、ロックスのクラブチーム「ゲッコー」も同様だ。
セフトンがレッスンで使っていたビデオは保護者の方から借りたものだったし、アウトドアやイベントに行くと「コーヒーマーム」と呼ばれるお母さんたちがいらして、子供たちに飲み物をふるまったりするらしい。保護者の方のボランティアで多くが成り立っている様子。
シアラのご両親もとても温かくもてなして下さり、最終日にはわざわざ「ロックス」まで会いに来てくださった。
多くの人たちが支え合って一つのコミュニティーを形成している。
そのためには、支えられるほうもすっかり身をゆだねてしっかりと甘えられる、そういう潔さも不可欠に思われる。
そしてそれを可能にせしめる時間的なゆとり。。。
実際、こちらは時間がとてもゆったりと流れていた


そんなのんびりした国に別れを告げ、機上の人に
ゴローちゃんは「あ~ 帰っちゃうんだ~ 半年くらいこっちにいたいなぁ。。。」

帰りの飛行機はだいたい10時間くらい。
機内ではみんな思い思いにゲームをしたり映画を見たり。
帰りの飛行機で寝る約束だったのに、機内が暗くなってもみんな普段出来ないことに夢中なので、
「明日から学校なんだから、気持ちをこれからのことに切り替えて準備しなさい 少なくとも2~3時間は眠ること」と注意
「はい。。。」と、全員急にぱったりと目をつぶった。

成田には出迎えのお母さん、お父さんの笑顔
初めてのFCC海外ツアーはおかげさまで無事終了した。
マネージメントを何から何まで買って出てくださったユイトパパ、ママ、本当にありがとうございました。


<イベント報告>ニュージーランド交流合宿⑦

2011-01-19 16:24:46 | クライミングレッスン報告
1月9日(日)

今日はここでの活動の最終日。
10:00amよりセフトンのレッスンの続き。今日は準決勝、決勝のシュミレーションの予定だ。
始めにセフトンからウォーミングアップの方法についてのレクチャーを受ける。


彼はパフォーマンスのためにも怪我予防のためにも、ウォーミングアップの重要性をかなり意識して指導しており、ウォーミングアップの内容と時間のフォームを作り、大会での競技開始時間にあわせて一人一人タイムテーブルを作成している。私も前日のミーティングなどで各自についてのタイムテーブルを打ち合わせて確認させたりしているが、きちんとした書式で作ればさらにはっきりとわかりやすい。彼はコピーして繰り返し使えるように、私にもそのフォームを冊子にしてくれた。助かります、ありがとう 
今度の大会ではそれを使ってみようね。みんな楽しみにしててね

さて、今日はオンサイトでの競技、という設定なので、ウォーミングアップの後は準決勝のオブザベから。時間もしっかり計る。


今日はゴローちゃんからトライ開始。彼は恐怖心のために動けなくなる傾向にあるので、トップリードでの競技とする。恐怖心を排除してムーブとテクニックの駆使に集中してもらうためだ。大会経験の少ない彼は出だしで安易に動き、フォール 本当ならこれで終わるんだよ、と念をおして競技続行。トップロープで確保されている安心感からその後は良い登りを見せてくれた
コーヘイ、ユイトも出だしの悪さに少し驚いたものの無事完登 ユイトは出だしでぴたりと止まり、「これで落ちたらもうおしまいだよね。。。」とビレイヤーの私に聞くので、「そうだよ~」と答えると根性で抜けた

2本目はみんなの予想通りルーフ。コーヘイ、ユイトは25(12b)、ゴローちゃんは22(11b)のルートをオブザベ。
1本目同様、ゴローちゃんからトライ開始。「行ける気がした」とあとで語った通り、今回はリードだったにもかかわらずルーフ部分も止まることなく果敢に攻められた メンタルな要素は本当に大切だね。
2番手のコーヘイはムーブに集中しとても良い登りを見せた。あとでビデオを見ながらセフトンにも指摘された通り、ムーブに集中しすぎたあまりクリップを忘れてクリップポイントを通過してしまい、クリップ出来ずに力尽きてフォール 良い登りだっただけに残念だったが勉強になったかと思う。
ユイトも負けじと良い登りを見せ、この1年での成長をセフトンに褒めてもらえた やはりまだ先を急いで「行かされてしまう」傾向にあることをセフトンにも指摘されていたので、今後の課題だね。

残りの時間で昨日のゲームの続きと、「ルーフルートの場合は『挟み込み』を上手く使ってクリップしたりすると良いよ」というセフトンからのアドバイスを受け、レッスンを終了した。
↓セフトンと一緒に


お昼を2階のカフェで済ませ、今日は一日ここで登る。午後はレッスンでトライし完登出来なかったルートを再チャレンジ
が、やはり午前中の渾身の2本が効いていてヨレていることを確認する結果となった
セフトンのアドバイスも試してみたかったのに残念

気分を変えてグレードにこだわらずに登りたいルートを多数登って終了、お世話になり、楽しませてくれた「ロックス」をあとにした。


さて、最終日の夕食は宿のグリルコーナーでバーベキュウ
スーパーで買い出しをし、子供たちみんなで準備。
とても美味しく出来て、楽しかったね ゴローちゃんは焼き肉マスター コーヘイは食べ過ぎてしばらく苦しんでいた。


後片付けを済ませて最後のミーティング。みんなとてもたくさんのことを話してくれた。この旅で実に多くのことを感じ、考え、楽しんでくれたんだね

部屋に帰って荷物をまとめ、寝たのは12時近く。明日は3時に起きて空港に向かわなければならない。コーヘイとゴローちゃんはすぐに出発できるよう、帰りに着るものを着込んでベッドへ。起床係りはいつもなかなか起きないコーヘイに頼み、しばしの仮眠