ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

カウンセリングのこと

2023-10-02 08:53:21 | 仕事
若い頃にあるカウンセラーの方と話をしたことがあった。
そのときにちょっとカウンセリングのテクニックを教えてもらった。

「あなたはゆっくり話すので、私もあなたに合わせて話のペースを落としていました。ほら、あなた、今、髪を触ったでしょ。そういうときは私もさり気なく髪を触るんです。これはミラーリングと言って、そういう訓練をするんです。」

私はそれまで気持ちよく話をさせていただいていたが、からくりを明かされて、少し騙されたような、残念な気持ちになった。手の上で転がされていたというか…中身を扱ってもらえていなかったというか…

僭越ながら、「そういうことではないのではないか」と思った。これは今でもそう思っている。

カウンセリングをしているとき、お相手が前のめりの姿勢になると自分も前のめりになったり、頭をかくと自分も鼻の頭をかいたりしている。それに気付いて一人で気恥ずかしくなることがある。意図してそうしているのではなく、体が勝手に動いているのだ。

極論かもしれないが、カウンセリングに訓練は必要なのだろうか。内容を離れた訓練に何の意味があるのだろう。目の前にいる相手に、その瞬間、瞬間で真摯に向き合っていれば、自然に上手になっていくのでは…

もっと言うと、カウンセリングに技術や理論は必要なのかな?

私は相手を一人の人間として認め、自分も一人の人間として真剣に向き合う、それが一番大事なのではないかと思う。
コメント (3)
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