『いつも、いつでも元気炸裂!』

どんな環境やどんな状況でも、どんな人とでも明るく元気な笑顔で交流するよう心がければ自他ともに更に元気な心が増幅します。

『無益な殺生』になるのかどうか・・・・

2020-06-26 10:31:25 | 喜怒哀楽をポジティブに
私の妻は蜂が嫌いで、種類を問わず恐れており、その姿を見ると
パニックとまでは言わなくてもかなり怯えてしまう。

子供の頃にアシナガバチに刺され大変な思いをしたことによるもの
らしいが何十年たってもその恐怖が頭にこびりついているようだ。

昨年の秋頃だったか、妻は初めて実をつけたミカンの成長の様子を
見ようと木に近づいた時、ミカンの隣の椿の枝の間からスズメバチ
らしきものが2、3匹飛び出すのを見て慌てふためき家に飛び込んだ
という。

私は外出中だったがその日はマンションの植栽の手入れをしていた
造園会社の人たちがいたのを幸い、助けを求め、巣の有無を確認して
もらったところそれはまだ小さいものだったがまさしくスズメバチの
巣だったので除去をお願いしたという事件(?)であった。

その後も庭で蜂らしきものが飛び交うとすぐに室内へもどり、真剣な顔で
駆除してくれという始末。
私は害虫だと思えばもちろん即駆除・・・成虫の姿を予想できない幼虫
(グニュグニュした柔らかいもの)も即刻「殺処分」とするが、妻は小さな虫は
殺さず庭の隅へ追いやったりフェンス際へ移動させるだけで蜂以外の
虫たちには割と寛大な態度なのもちょっと不思議なのである。

我が家では時々アシナガバチや地蜂が飛んでいるがスズメバチは
滅多に見かけない・・・といっても我が家の狭い庭にも巣を作るくらいだから
この周辺にもいるのかもしれない。

昨日、蜂を恐れる妻が洗濯物を干しているときに大きな鉢が飛んできて
周囲を旋回したのに驚き、家へ駆け込もうとした時、その蜂が洗濯物を
入れる籠に止まったのを見て自分にとっては千載一遇のチャンスと思い、
勇気を振り絞り、震えながらスリッパでたたき落としたというが・・・・

蜂の逆襲を恐れた妻は私に駆除を依頼・・・・私は昨年のスズメバチの
巣の一件からスズメバチ対策として用意しておいた専用の殺虫剤を
持ち出し現場へ急行!(?)

見るとそれはクマバチだった。
雨が上がり、晴れてきたとはいうもののこんな時季のこんな天気の時に
クマバチが?・・・と不思議な感覚だった。

クマバチは攻撃性も少なく、みだりに手を出さなければ決して刺したり
しないおとなしい蜂であり、雄は針を持たないので全く危険が無いこと
などを知らない妻は『蜂』というだけで一世一代の大立ち回り(?)を
やってのけたのだった。

テラスに落ちたクマバチは小刻みに体を動かし、もがいていた。
顔で判別できる筈だったが顔面を下に向けていたので手で掴むことを
やめてホウキでそっと芝生の方へ押しやってみた。

ひっくり返った顔を見ると真っ黒で雄にある独特の模様が無い、・・・・
目の形もすこし細長く見えたので雌だろうと思った。
スリッパで強打されたためか羽の付け根におおきなダメージがあり、
再起不能と判断した私はかわいそうだと思ったが、専用の殺虫スプレー
(ハチ・アブ マグナムジェット)を噴射・・・クマバチは一瞬にして絶命・・・

このハチが飛んできたときに私が庭に出ていればこんな風に殺さなくて
済んだのに・・・と思いながら藤の花の咲く頃にはよく飛んでいたことも
思い出し、『無益な殺生』をしたと少し悔いたのだった。
『やった~ぁ!家族を恐怖から救ったのだ~っ!』などという気持ちは
全くない。あのフワフワムクムクのかわいいクマバチを無残にも
殺してしまったのだから・・・・と。

小さな虫でも害虫でも殺生は良くないといわれればそうかもしれないが
食料ともなる他の動物の死によって生きている人間のことを考えると
それは仕方が無いのでは?・・・と思うとともにそのお陰で・・・と感謝して
生きることが大切なのかもしれない。
ただ今日のクマバチ退治は避けられた筈の殺生・・・と思うとやはり
無益な殺生になるのだろう。

部屋にもどり、妻に向かって説明・・・・
今度いつかまたクマバチが飛んで来たら慌てず静かに見守り、できれば
その顔かたちを見ること、或いはホバーリングするかどうかによって雌雄を
見分けることなどクマバチの特徴を話し、落ち着いた行動をとるように
話したのだが果たしてどうなるのか・・・・。

自分では『無益な殺生』だと思うあのクマバチの死を無駄にしないためにも。


 

コメント
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