続ストーカー45

2023-05-22 10:40:12 | 日記
その後しばらくは、坂元も忙しそうだった。

なので、七美も不安になる事もなく過ごしていた。

「特に変わりない?」

時々原田からも心配するLINEが来ていたが、

「大丈夫です。縁が切れて2カ月くらいになりますが、とりあえず坂元さんからは音沙汰もなく過ごしているので、もう大丈夫かも知れません。過去にはいろいろあったのかも知れませんが、もう彼は変わったのかも知れません。」

「そうだね。まぁ、そのうちお酒でも飲もう」

「はい。ありがとうございます。」

坂元と別れて2カ月…。

平和を取り戻した日常が戻ってきて、たけるを実家に預ける心配もなく、穏やかに過ごしはじめていた。

ある日の夜…。

深夜、トイレに起きた七美。

布団に戻ろうとした時…、

コトン…。

聞いたことの無い音に足を止めた。

コトン…。

なんだろう…。

玄関前の通路から聞こえる。

ドアスコープを見ても何もない。