玄関を開けると、映画にあるような、エントランスがあり、目の前には広い階段があるような…なんて、お屋敷みたいなものを想像しますよね。
実際はそんな豪華なイメージではなく、外観だけが洋館で、中は和洋折衷のこぢんまりした雰囲気でした。
内装はそれほど荒らされてはいませんでしたが、埃がたくさん積もり、もう何年も人が住んでない感じではありました。
「やっぱり、誰もいないね」
佳代ちゃんの声が響きます。
高い吹き抜けのある狭い玄関の先には、奥行きのある狭い廊下があり、その横にしっかりとした手すりの付いた階段がありました。
暗くかび臭く、しんと静まり返って、自分たちの少し怯えた吐息が玄関吹き抜けに響きます。
「奥、行ってみる?」
勇敢な佳代ちゃんは、既に一歩廊下の奥へ踏み出そうとしていました。
「やめとこう!」
実際はそんな豪華なイメージではなく、外観だけが洋館で、中は和洋折衷のこぢんまりした雰囲気でした。
内装はそれほど荒らされてはいませんでしたが、埃がたくさん積もり、もう何年も人が住んでない感じではありました。
「やっぱり、誰もいないね」
佳代ちゃんの声が響きます。
高い吹き抜けのある狭い玄関の先には、奥行きのある狭い廊下があり、その横にしっかりとした手すりの付いた階段がありました。
暗くかび臭く、しんと静まり返って、自分たちの少し怯えた吐息が玄関吹き抜けに響きます。
「奥、行ってみる?」
勇敢な佳代ちゃんは、既に一歩廊下の奥へ踏み出そうとしていました。
「やめとこう!」
私は、不安と違和感を感じて、これ以上先に進むことは出来ません。
「ここに階段がある…」
さらに一歩踏み出した佳代ちゃんは、2階を見上げていた。
「ね、もう、やめとこう!」
怖じ気づいた…というのか、私はもう、一歩も先に進めませんでした。
…というのも、二階の踊り場から見下ろされるような視線を感じたのと、急ににおいが変わったからなんです。
今までの埃くさいにおいから、古い衣類のにおい…というか、樟脳(しょうのう)のようなにおいに変わったのです。
樟脳(しょうのう)って知ってますか?
昔の人が良く使った衣類の防虫剤です。
私のおじいちゃんが着ていた着物から、時々そんなにおいがしたものです。
…なので、そのにおいから、人の気配を感じたのです。
つづく。。。
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