探偵団 4

2019-12-13 09:10:39 | 日記
「ずっと昔から空家だから、ずっと前から、この家に入って遊んでたんだよ」



空家の中は家具も畳も無く、埃が積もっていた。

外観からは想像がつかなかったが、家の中は、思ったより狭い。



勝手口から入ると、床が抜けそうなほど、『ギシッギシッ』ときしんだ。

台所の左手にはお風呂とトイレ。

光が入らない薄暗い空間は、ひんやりとして寒々としていた。

もちろん、生活感は全く無かったが、そんなに荒らされている様子も無かった。



2階もある…。



ほこりが日の光でキラキラして光の筋を作っていた。



「幽霊はどこに出るの?」



S君のストレートな質問にドキッとした。



「1階の居間」

「隣の部屋じゃん」

「行ってみる?」

「待って待って…いきなり?」

隊長のT君が弱気な声を上げた。

「じゃ、2階から行く?」

しばらく黙り込む隊長。

「2階から行こう!」

声を上げたのは、情報屋のS君。

どうやらS君は、怖いもの知らずのようだ。

「いきなり2階とか、怖くない?」

佳代ちゃんがボソッとつぶやいた。

「怖いよね💦」

Mちゃんもつぶやく。

「じゃ、やめとく?じゃ、とにかく謎の光が出る居間に行こう」

「待って!やっぱり2階から行こう!」

隊長が怖がっているように見えた。

とりあえず、階段を目指して、隊長T君が先頭で歩き出した。

つづく。。。


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