ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

30年目の夏

2015年08月12日 | 其の他

幼少期、夢中になって見ていたTV番組の1つに「新八犬伝」【音声】が在る。1973年4月2日から1975年3月28日NHKで放送された連続TV人形劇で、自分が歴史大好き人間となった端緒は、此の番組だったと言っても良い。

 

江戸時代読本作者・曲亭馬琴著した「南総里見八犬伝」と「椿説弓張月」をベースにした作品で、おどろおどろしさ摩訶不思議さが溢れ勧善懲悪物のストーリーが、実に面白かった。

 

辻村寿三郎氏が作り上げた人形達が、とても個性的で在り、又、子供心に色気を感じさせる物で、其れも此の番組に惹き付けられた要因

 

そして、歌手坂本九氏が“語り”を担当していたのも、「新八犬伝」が人気番組(平均視聴率は約20%。)となった大きな要因だろう。黒子姿の“九ちゃん”が口にする七五調の語りは非常に心地好く、「閑話休題」とか「青天の霹靂」といった(子供にとっては)小難しい言葉も、彼の語りから多く学んだ物だ。

 

そんな九ちゃんが亡くなったのは、今から30年前の今日、即ち1985年8月12日の事。搭乗していた旅客機日本航空123便」が御巣鷹の尾根に墜落し、乗員4名は助かったものの、残りの520人は帰らぬ人となってしまった。其の犠牲者の1人が九ちゃん。「新八犬伝」以降ファンだったので、訃報に触れた際は本当にショックだった。

 

コックピット・ヴォイス・レコーダー(CVR)に残された遣り取り音声】からは、操縦不能となった機体を最後の最後迄、必死になって何とかし様とする機長達の姿が窺われる。其れだけに最後の絶叫は、何度聞いても堪らない思いになってしまう。

 

未曾有の大事故から30年。亡くなられた方々の無念さを、此れからも忘れないで行きたい。合掌


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