「金本知憲選手が、元日からスポーツジムでウエート・レーニングを開始。」とか「田中将大投手が、2日に投げ初めを行なった。」等、プロ野球選手達の自主トレーニングの様子が報じられ始めている。野球大好き人間にとって試合が見られないこの時期は、非常に物足りなさを覚えるもの。自主トレーニングの報道で、そんな物足りなさを何とか埋め合わせ様としているプロ野球ファンも少なくない事だろう。
昨日の東京新聞に「それぞれの延長戦」という特集が組まれていた。1969年~1971年の間、八百長事件に関与したとして、多くのプロ野球選手に永久追放処分や長期の出場停止処分等が下される大事件が発生。この日本プロ野球界に大激震を走らせた「黒い霧事件」では、西鉄ライオンズの投手だった池永正明氏も関与を指摘され、永久追放処分を食らってしまう。昨日の記事は、そんな彼を取り上げた2回目のもの。
一昨年の元日に「永久追放解除への動き」という記事内で、「池永氏をクロと断定するに足る証拠は無い以上、永久追放処分は早急に解かれる可きで在る。」と記したが、同年4月25日に彼の永久追放処分は解かれ、彼は遂に復権を果たした。
其処に到る迄の約35年の歳月が、彼にとって如何に過酷なものだったかは想像するに難くない。球界を背負って立つ有能な投手が、一転して大好きな野球を奪い取られたのだから。「情けない。言い訳したい。野球がしたい。」という思いが四六時中頭から離れず、そんな思いを抱けば抱く程、気が狂いそうになったという。ぶつけ様の無い怒りの捌け口は酒で、毎晩浴びる様に飲む日々が続き、使った金額は現役時代と同じ毎月100万円。プロ入りして以降、努力に努力を重ねて稼いだ金銭は、瞬く間に目減りして行った。
そんな彼の荒んだ心に変化を生ませてくれたのは、後に妻となる女性との出逢い。彼が元プロ野球選手だった事を知らない彼女は、彼を一人の人間として温かく包み込んでくれ、その事で「力尽きて野球を辞められなかったのは残念だった。けれど、もう自分を慰めはしない。野球は辞めたんだ。」と池永氏は現実を見据え、野球に固執するちっぽけな自分を捨て去れた。「この女性と2人で新たな人生を歩んで行こう。」と思い立てたのは、追放処分から1年9ヵ月後の事だったという。
現役時代には獅子奮迅の投げっぷりで、「神様、仏様、稲尾様」と野球ファンから崇め立てられた”鉄腕”稲尾和久氏。彼は現役選手として、又、指導者としてプロ野球選手の悲しい行く末を数多く見て来たという。そんな彼の言葉が載っていた。
「プロ野球を経験する事はマイナスの方が大きい。現役時代は華やかで高給取り。それが突然首と言われると、多くの人が実社会に適応出来ない。」
「元タイガースの投手逮捕に思う」等、これ迄に何度か元プロ野球選手の哀しくも寂しい記事を記して来た。だから稲尾氏の発言を目にせずともそういった現実が在るのは重々判ってはいるのだが、「プロ野球を経験する事はマイナスの方が大きい。」と”神様”が言葉として吐かれたという事実は、やはりプロ野球ファンの一人としてショックでは在る。
何はともあれ現役選手達には、後に悔いを残さない為にも日々の切磋琢磨を忘れないで貰いたい。
昨日の東京新聞に「それぞれの延長戦」という特集が組まれていた。1969年~1971年の間、八百長事件に関与したとして、多くのプロ野球選手に永久追放処分や長期の出場停止処分等が下される大事件が発生。この日本プロ野球界に大激震を走らせた「黒い霧事件」では、西鉄ライオンズの投手だった池永正明氏も関与を指摘され、永久追放処分を食らってしまう。昨日の記事は、そんな彼を取り上げた2回目のもの。
一昨年の元日に「永久追放解除への動き」という記事内で、「池永氏をクロと断定するに足る証拠は無い以上、永久追放処分は早急に解かれる可きで在る。」と記したが、同年4月25日に彼の永久追放処分は解かれ、彼は遂に復権を果たした。
其処に到る迄の約35年の歳月が、彼にとって如何に過酷なものだったかは想像するに難くない。球界を背負って立つ有能な投手が、一転して大好きな野球を奪い取られたのだから。「情けない。言い訳したい。野球がしたい。」という思いが四六時中頭から離れず、そんな思いを抱けば抱く程、気が狂いそうになったという。ぶつけ様の無い怒りの捌け口は酒で、毎晩浴びる様に飲む日々が続き、使った金額は現役時代と同じ毎月100万円。プロ入りして以降、努力に努力を重ねて稼いだ金銭は、瞬く間に目減りして行った。
そんな彼の荒んだ心に変化を生ませてくれたのは、後に妻となる女性との出逢い。彼が元プロ野球選手だった事を知らない彼女は、彼を一人の人間として温かく包み込んでくれ、その事で「力尽きて野球を辞められなかったのは残念だった。けれど、もう自分を慰めはしない。野球は辞めたんだ。」と池永氏は現実を見据え、野球に固執するちっぽけな自分を捨て去れた。「この女性と2人で新たな人生を歩んで行こう。」と思い立てたのは、追放処分から1年9ヵ月後の事だったという。
現役時代には獅子奮迅の投げっぷりで、「神様、仏様、稲尾様」と野球ファンから崇め立てられた”鉄腕”稲尾和久氏。彼は現役選手として、又、指導者としてプロ野球選手の悲しい行く末を数多く見て来たという。そんな彼の言葉が載っていた。
「プロ野球を経験する事はマイナスの方が大きい。現役時代は華やかで高給取り。それが突然首と言われると、多くの人が実社会に適応出来ない。」
「元タイガースの投手逮捕に思う」等、これ迄に何度か元プロ野球選手の哀しくも寂しい記事を記して来た。だから稲尾氏の発言を目にせずともそういった現実が在るのは重々判ってはいるのだが、「プロ野球を経験する事はマイナスの方が大きい。」と”神様”が言葉として吐かれたという事実は、やはりプロ野球ファンの一人としてショックでは在る。
何はともあれ現役選手達には、後に悔いを残さない為にも日々の切磋琢磨を忘れないで貰いたい。
2軍でも周りは「プロ野球選手」だということでチヤホヤしますからねえ。そして戦力外通告の瞬間からそんな人はどんどんと少なくなっていく。
一軍、そしてスターにはそれなりの待遇はするべきです(食堂を開けるかどうかはともかく)。だが2軍は徹底的に苦労させた方がいいのかもしれません。
その前にNPB自身が瓦解するかもしれないですが。
嫌いな表現では在りますが、所謂「勝ち組」or「負け組」という言葉で言えば、稲尾氏は間違い無くプロ野球界に於ける勝ち組の一人だと思います。そして仰る様にプロ野球選手になる事自体が東大に入る事よりも難しい事で在り、その中でレギュラー選手になれる事、否、もっと言えば超一流選手と呼ばれる存在になるのは、それこそ一国のトップに君臨する事と同じ位難しいと思っています。自分もそうですが、プロ野球をこよなく愛する者にとって選手というのは尊敬の対象で在り、その全盛期を知らない自分で在っても稲尾氏は神様的存在。だからこそ暗黙の了解事項で在ったとしても、あの言葉を神様から吐いて欲しくなかったという気持ちは正直在ります。唯、現実を直視する(させる)事で、本質的な問題点を表面化させ、その抜本的改善を図りたいという思いが稲尾氏に在ったのかもしれませんが・・・。
もうかなり昔になりますが、仕事で移動中に今は亡き千葉茂氏が歩いておられる姿を御見掛けしました。ジャイアンツの第2期黄金期を築き上げた名二塁手で在り、近鉄の監督を引き受けた際には現役時代の愛称が”猛牛”だった事から、チーム名が”バファローズ”と変更になった事や、カツカレーというメニューを発案させた事等の逸話を残した方ですが、自分の様な熱狂的なジャイアンツ・ファン&東スポ・ファン(当時の千葉氏は東スポの専属解説者を務められており、紙面で御顔を良く拝見していた。)ならばいざ知らず、一般的には「ヨボヨボのおじいちゃん」としか見えなかったのでしょう、誰も気付いていない様でした。その後姿に何とも言えない哀愁を感じてしまった自分です。
確かにそうなのかもしれません。
2軍といえど、サラリーマンの役職を持つ人達より多い金額を、新人でさえもらったりしているし、まわりは一億を超える人達がいて、しかも自分より若い人だったりする。
一億円プレーヤーとにたような生活をしていたら、引退時には貯金もないだろうし、収入が少なくなった時に、人は生活を急には変えられないのだろうと思います。
おそらく稲生氏はそういう人達をたくさん見てきたのだろうとo思います。
又、稲生氏はロッテの監督を辞めた後、野球解説者に留まらず実業家としても成功したとききます。
その時の苦労のことをいってみえるのかもしれませんね。
そういえば、以前西武を解雇になったM選手をtvで取り上げていました。
M選手は、このままでは生活ができない。
絶対トライアウトで復帰するといって意気込んでいる話すその姿には悲壮感が漂っていました。
そのコメントの後、M選手の娘の誕生日会の風景が流れました。
娘の誕生日会は、ホームパーティではなく高級料亭であり、娘の着る服は、全身Bという高級ブランドでした。
その後、M選手は当時のダイエーに復帰しましたが、このままでは「生活できない。」というM選手と実際の生活のギャップに違和感を感じたものです。