昨日、イチロー選手が対タイガース戦で3安打を放ち、メジャー通算1,700安打を達成した。これで日米通算3,000安打迄残り22本と秒読み段階に入り、さぞや張本勲氏も苛々している事だろう。
又、先制のホームを踏んだイチロー選手は、日米通算1,500得点も記録。本当におめでとう!
尚、「1,500」と言えば、今回の記事も通産1,500件目となる。ブログを立ち上げた当初は「叶わぬ夢」として挙げていた“名球会入り”、即ち通算2,000件目も、遥か先乍ら視界に捉えられる様になった。これからも地道に、記事をアップして行きたいと思う。
閑話休題。
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① 「鬼」(著者:今邑彩さん)
日常の中に紛れ込まされた非日常的な世界。何とも言えない不安や不気味さを感じつつ、不思議な世界へと誘われて行く。寡作な作家としても有名な今邑彩さんの、短編8作を収めた本。
タイトルにもなっている「鬼」は「幼少時、かくれんぼの最中に行方不明となり、後に死体となって発見された“みっちゃん”。」を軸に据えている。一緒にかくれんぼをしていた子供達が成長して行き、「さっき、みっちゃんに会った。」という言葉を残して、次々に死んで行く。かくれんぼの“鬼”をしていたみっちゃんにとって、隠れた友達を見付け出せなかった事が、この世に残した未練なのか?ジワジワと迫って来る恐怖感、そして同時に湧いて来る好奇心。
又、無邪気だからこそ、時には平然と残酷な言動をしてしまう子供達を描いた「メイ先生の薔薇」も、途中で結末が読めてしまうものの、なかなか読ませる内容だった。残酷な話では在るが、これも強い愛情が為せる業なのか。
総合評価は星3.5個。
② 「狐火の家」(著者:貴志祐介氏)
今邑さん以上に寡作の作家・貴志祐介氏。彼にとっては初と思われる短編集で、4つの作品が収められている。4年前に刊行された「硝子のハンマー」で初登場した「天然系の弁護士・青砥純子」と「防犯ショップの店長を務め乍ら、その本職は泥棒という榎本径」という名(迷?)コンビが、4つの“密室の謎”に挑む。表題通りホラーっぽい匂いを漂わせた作品も在るが、天然系の純子の存在も在ってか、全体的にはコミカル調と言えるかも。
「平和な農村で起こった殺人事件。或る一家が親戚宅に出掛けている間、一人残った中学3年の長女が自宅で殺害されたのだが、玄関は内側から鍵が掛けられている等、完全とも言える密室状態。第一発見者の父親が容疑者となり、純子が父親の弁護に当たる。」というストーリーの「狐火の鬼」はまあ読ませるが、その他の3作品は正直今一つの出来。特に「黒い牙」という作品のトリックは余りにも奇想天外過ぎて、個人的には興醒めだった。
長編では類い無き才能を発揮する貴志氏だが、短編は苦手なのかもしれない。総合評価は星2.5個。
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尚、「1,500」と言えば、今回の記事も通産1,500件目となる。ブログを立ち上げた当初は「叶わぬ夢」として挙げていた“名球会入り”、即ち通算2,000件目も、遥か先乍ら視界に捉えられる様になった。これからも地道に、記事をアップして行きたいと思う。
閑話休題。
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① 「鬼」(著者:今邑彩さん)
日常の中に紛れ込まされた非日常的な世界。何とも言えない不安や不気味さを感じつつ、不思議な世界へと誘われて行く。寡作な作家としても有名な今邑彩さんの、短編8作を収めた本。
タイトルにもなっている「鬼」は「幼少時、かくれんぼの最中に行方不明となり、後に死体となって発見された“みっちゃん”。」を軸に据えている。一緒にかくれんぼをしていた子供達が成長して行き、「さっき、みっちゃんに会った。」という言葉を残して、次々に死んで行く。かくれんぼの“鬼”をしていたみっちゃんにとって、隠れた友達を見付け出せなかった事が、この世に残した未練なのか?ジワジワと迫って来る恐怖感、そして同時に湧いて来る好奇心。
又、無邪気だからこそ、時には平然と残酷な言動をしてしまう子供達を描いた「メイ先生の薔薇」も、途中で結末が読めてしまうものの、なかなか読ませる内容だった。残酷な話では在るが、これも強い愛情が為せる業なのか。
総合評価は星3.5個。

② 「狐火の家」(著者:貴志祐介氏)
今邑さん以上に寡作の作家・貴志祐介氏。彼にとっては初と思われる短編集で、4つの作品が収められている。4年前に刊行された「硝子のハンマー」で初登場した「天然系の弁護士・青砥純子」と「防犯ショップの店長を務め乍ら、その本職は泥棒という榎本径」という名(迷?)コンビが、4つの“密室の謎”に挑む。表題通りホラーっぽい匂いを漂わせた作品も在るが、天然系の純子の存在も在ってか、全体的にはコミカル調と言えるかも。
「平和な農村で起こった殺人事件。或る一家が親戚宅に出掛けている間、一人残った中学3年の長女が自宅で殺害されたのだが、玄関は内側から鍵が掛けられている等、完全とも言える密室状態。第一発見者の父親が容疑者となり、純子が父親の弁護に当たる。」というストーリーの「狐火の鬼」はまあ読ませるが、その他の3作品は正直今一つの出来。特に「黒い牙」という作品のトリックは余りにも奇想天外過ぎて、個人的には興醒めだった。
長編では類い無き才能を発揮する貴志氏だが、短編は苦手なのかもしれない。総合評価は星2.5個。

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書かれた期間の半分程しか読ませて頂いておりませんが大変な長期戦とも言えます。
飽きずに続けられるのも生活の一部になり何の苦にもならずに、飾らず自然体で文章が浮かんでくるのかと思われます。
データ調査確認が大変だろうとは常々思っておりますが興味があるからその確認もきっと楽しいのでしょう。
好きでなければ続かない。
好きなだけでは書けない。
尋ねれば「単なる通過点です」と答えが返ってきそうですが名球会
打席に立つ度、立ち寄らせて頂きます。
1500件目のエントリおめでとうございます!
毎回楽しみに拝見させていただいております。もともと読書に疎い私ですが、giants-55さんの書評を読んで「読んでみっかなー」と、購入する書籍も多いです。
名球会(2000件エントリ)を目指したこれからの記事も楽しみにしてます!