世の中には団地をこよなく愛する、所謂”団地マニア”な人々が結構居る様だ。団地住まいの経験が無い自分だが、子供の頃に夢中になって見ていた仮面ライダー・シリーズには団地を舞台にした話が時折在り、団地に対しては一寸”不思議な空間”というイメージを持っていた。当時は”団地っ子”の友人の家に遊びに行くのが楽しみだったし、今でも古い団地を見掛けると郷愁の様な物を感じるのだから、自分も軽い団地マニアなのかもしれない。
「AERA(7月23日号)に「団地は日本の聖地だ」という記事が載っており、団地マニア達の熱い思いが紹介されている。
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・ 団地マニアの会社員A氏(47歳)は子供の頃、団地の1階に住んでいた。そして彼の父は住宅公団に秘密で、「押入れに隠し階段の付いた、深さ2メートルの本格的な地下室」を造ってしまったという。毎日せっせと土を掘り出し、その土は洗面器に入れて庭先に撒くという実に地道な作業。壁等は”秘密保持”の為、遠くから大工を呼んで仕上げた。尚、その父親は10年前に亡くなったので部屋から退去する事になったのだが、弁償金として120万円請求されたとか。
・ 泥棒役と刑事役の鬼ごっこ「どろけい」を団地でする際、「外周道路を境界とし、其処から先には逃げてはいけない。」という特有の”団地ルール”が在った。
・ ダストシュート横に在った水道の蛇口に、風船をくっ付けて水を注いで”水風船”とし、団地の屋上や階段から落として遊び、近所のおばさんから良く怒られた。
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「僕たちの大好きな団地」や「団地っ子の同窓会」等、団地に纏る本が人気とか。戦前から戦後にかけての団地の一部を移設した集合住宅歴史館(東京都)には、団地のドアの変遷を辿るコレクションも見られ、団地マニア達を喜ばせている。又、松戸市立博物館(千葉県)内には、市内の常盤平団地の2DKがそっくり復元されており、居間にはブラウン管の白黒テレビや灯油ストーブ、黒電話等が置かれているそうだ。「未だ貧しかった高度経済成長期に、皆が力を合わせ、分け隔て無しに頑張った。そんな時代への郷愁が、今のブームに在ると思う。」と或る団地マニアは語っている。
全国の団地を探訪し、自他共に「団地マニア」と認める照井啓太氏(21歳)の「団地ベスト10」は次の通り。
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1位: 常盤平団地(千葉県松戸市)
緑溢れる庭園の様な敷地の中に、美しく並ぶスターハウスの佇まいが素晴らしい。最寄りの新京成線常盤平駅からも、表参道を思わせる桜並木が続き、団地探訪には最適。
2位: 花小金井東社宅(東京都小平市)
小金井カントリークラブの北側に面し、当時の電電公社の社宅として建てられた。住棟のデザインや間取りは公団にそっくりで、敷地内の公園や小道が優雅。
3位: 高根台団地(千葉県船橋市)
4本の南北道路を挟む様にして、ボックス型のポイントハウスが大量に並んでいる。その合間に広がる広々とした空間は贅沢の極みで、団地全体が公園の様。
4位: 桜堤団地(東京都武蔵野市)
名前の通り、桜が美しい。生い茂った樹木や、赤屋根の可愛いテラスハウスが魅力。
5位: 赤羽台団地(東京都北区)
東京の団地のシンボル的存在。様々なタイプの住棟が見られ、”団地マニアの聖地”と呼ばれている。
6位: 牟礼団地(東京都三鷹市)
団地マニア界の超有名物件。歴史を刻み込んだ住棟は、まるで世界遺産を見る様。
7位: 荻窪団地(東京都杉並区)
白一色の塗装の美しさでも有名な団地。
8位: 百草団地(東京都日野市)
歩行者専用道路を中心に構成された団地の先駆け的存在。起伏の豊かな多摩丘陵に広がる。
9位: 都営角筈アパート(東京都新宿区)
都庁舎等が並ぶ新宿副都心から、程近くに在る古い建物。周囲とのギャップも魅力。
10位: 仁川団地(兵庫県宝塚市)
山の上に聳え立つスターハウス群が魅力的。「サンルーム付き住棟」は極めて希少。
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「AERA(7月23日号)に「団地は日本の聖地だ」という記事が載っており、団地マニア達の熱い思いが紹介されている。
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・ 団地マニアの会社員A氏(47歳)は子供の頃、団地の1階に住んでいた。そして彼の父は住宅公団に秘密で、「押入れに隠し階段の付いた、深さ2メートルの本格的な地下室」を造ってしまったという。毎日せっせと土を掘り出し、その土は洗面器に入れて庭先に撒くという実に地道な作業。壁等は”秘密保持”の為、遠くから大工を呼んで仕上げた。尚、その父親は10年前に亡くなったので部屋から退去する事になったのだが、弁償金として120万円請求されたとか。
・ 泥棒役と刑事役の鬼ごっこ「どろけい」を団地でする際、「外周道路を境界とし、其処から先には逃げてはいけない。」という特有の”団地ルール”が在った。
・ ダストシュート横に在った水道の蛇口に、風船をくっ付けて水を注いで”水風船”とし、団地の屋上や階段から落として遊び、近所のおばさんから良く怒られた。
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「僕たちの大好きな団地」や「団地っ子の同窓会」等、団地に纏る本が人気とか。戦前から戦後にかけての団地の一部を移設した集合住宅歴史館(東京都)には、団地のドアの変遷を辿るコレクションも見られ、団地マニア達を喜ばせている。又、松戸市立博物館(千葉県)内には、市内の常盤平団地の2DKがそっくり復元されており、居間にはブラウン管の白黒テレビや灯油ストーブ、黒電話等が置かれているそうだ。「未だ貧しかった高度経済成長期に、皆が力を合わせ、分け隔て無しに頑張った。そんな時代への郷愁が、今のブームに在ると思う。」と或る団地マニアは語っている。
全国の団地を探訪し、自他共に「団地マニア」と認める照井啓太氏(21歳)の「団地ベスト10」は次の通り。
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1位: 常盤平団地(千葉県松戸市)
緑溢れる庭園の様な敷地の中に、美しく並ぶスターハウスの佇まいが素晴らしい。最寄りの新京成線常盤平駅からも、表参道を思わせる桜並木が続き、団地探訪には最適。
2位: 花小金井東社宅(東京都小平市)
小金井カントリークラブの北側に面し、当時の電電公社の社宅として建てられた。住棟のデザインや間取りは公団にそっくりで、敷地内の公園や小道が優雅。
3位: 高根台団地(千葉県船橋市)
4本の南北道路を挟む様にして、ボックス型のポイントハウスが大量に並んでいる。その合間に広がる広々とした空間は贅沢の極みで、団地全体が公園の様。
4位: 桜堤団地(東京都武蔵野市)
名前の通り、桜が美しい。生い茂った樹木や、赤屋根の可愛いテラスハウスが魅力。
5位: 赤羽台団地(東京都北区)
東京の団地のシンボル的存在。様々なタイプの住棟が見られ、”団地マニアの聖地”と呼ばれている。
6位: 牟礼団地(東京都三鷹市)
団地マニア界の超有名物件。歴史を刻み込んだ住棟は、まるで世界遺産を見る様。
7位: 荻窪団地(東京都杉並区)
白一色の塗装の美しさでも有名な団地。
8位: 百草団地(東京都日野市)
歩行者専用道路を中心に構成された団地の先駆け的存在。起伏の豊かな多摩丘陵に広がる。
9位: 都営角筈アパート(東京都新宿区)
都庁舎等が並ぶ新宿副都心から、程近くに在る古い建物。周囲とのギャップも魅力。
10位: 仁川団地(兵庫県宝塚市)
山の上に聳え立つスターハウス群が魅力的。「サンルーム付き住棟」は極めて希少。

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きゅーかす様が書かれた内容を拝読して思い出したのですが、この番組は自分も見ていました。見回りをしている住民の方がドアの郵便受けを開けて匂いを嗅ぎ、「異臭が漂っていたら要注意なんです。」と話しておられていたと思いますが、あの言葉が強烈に頭に残っています。あそこが常盤平団地でしたか・・・。
経済格差が拡大化して行き、所帯を持ちたくても持てない人達も増えて行くのかもしれません。そうなると益々、孤独死の問題は深刻化して行きそうですね。
>若い人を呼び寄せる為には
やはりその必要があるのでしょうか。
私が番組で見た時の常盤平団地では、
当初から入居されていた方の高齢化に加え、
近年年配で独り身の男性という境遇の方入居が増えているそうで、そういった方が孤独死というケースがとても多いとのことでした。
以前からの住民の方が(こちらも高齢者)、何とか大事に至る前に見つけられないかと、何人かで自主的に気になる世帯を見まわりされていたと思います。
正直団地そのものを美しいとはとても思えませんでしたが、途中に写った団地内の道路と街路樹は美しかったと思います。
常盤平団地、NHKの番組で特集されていたんですね。団地マニアと呼ばれる方々の中には近年立てられた団地の造形に魅力を感じられる人も居るでしょうが、やはりその大半は昭和の香りを感じさせる古い団地に魅了される人が多いのではないでしょうか。
我が家の近所にも30年以上前に建設された団地が在るのですが、空室や高齢者だけの世帯が目立ち、今後は孤独死の問題が出て来るのではないかと懸念しています。若い人を呼び寄せる為には外観の美麗さも必要でしょうが、その財源を何処から持って来るか?という問題が出て来るでしょう。少ない財源で如何に済ませるか?団地マニアの人達を魅了している上記の団地群に、その要素を見出すというのも一つの手なのかもしれません。
今後とも何卒宜しく御願い致します。
ここで1位に選ばれた常盤平団地は、
確か少し前のNHKの特集か何かで、
住民の孤独死が問題になっている所として取り上げられていたと思います。
扱われている内容がかなり衝撃的で、
団地内部もたくさん写っていたと思いますが、
美しいかどうかなど見る余裕がありませんでした。
なので、このような取り上げ方をされているのを見ると、
ほっとしてしまいます…
私も生まれてから現在までただの一度も団地に住んだことがないです。なので結構憧れだったりします。なんかいいんですよね、雰囲気が。団地に住まわれている方のイメージで、何故か主婦が集まって井戸端会議しているイメージが(笑 引越し、家具の搬入など大変そうに思ったりします。でもそれはマンションでも同じことですよね(;^_^A それにしても団地マニアなんて方がいるのには驚きました。いろんなマニアな方がいるんですね^^。
私も3歳から7歳までの約4年間、大阪の千里ニュータウンに住んでいました。
住んでいたのが会社の社宅でそこは三棟からなる小さな団地でしたが、そのすぐ北隣には青山台団地と呼ばれる数十棟からなる市営の大団地が広がっていました。会社社宅の団地と市営の団地とは間取りや階段のつくりが異なっていたのが幼心にもとても興味深かったです。
団地というと一軒一軒に個性がなく画一的という印象がありますが、中に入ってみるとそこの家庭にしかないもの・雰囲気があって、けっして画一的でつまらないと感じたことがありません。
>又、松戸市立博物館(千葉県)内には、市内の常盤平団地の2DKがそっくり復元されており、居間にはブラウン管の白黒テレビや灯油ストーブ、黒電話等が置かれているそうだ。
常盤平団地は日本の団地第一号ですね。2DKは公営団地の典型的スタイルです。各戸に風呂場のついていない団地も珍しくなかった。ちなみにうちの社宅は団地としては結構よくて、各戸3DKで風呂場がついていました。ユニットバスではなく浴槽もタイル張りの普通の風呂場で、ベランダに通じる扉がついてました。したがって通気性がよくて、カビに悩まされることがなかったでしょう。その意味で今の普通のマンションよりずっと良かったです。
電話は初めは共用で階段の踊り場に設置されていました。一つの階段につき一台の電話でした。どうやって電話を受けていたんでしょう?今でも疑問です。外と電話で意思を通じ合うことが極めて少なかったのは明らかです。緊急の用は電報で知らされていました。
それからゴミ焼却場があって家庭ゴミはそこに燃しに行っていました。ゴミ収集車が来ることはなかったです。今では考えられない時代でした。ただしゴミ焼却場のない団地にはゴミ収集車は来ていました。
棟と棟のあいだには砂場があり、シーソーやすべり台がありました。隣に雑草がぼうぼうに生えた空き地もあって、そこで中学生の人が競技用模型飛行機を飛ばしていました。
>子供の頃に夢中になって見ていた仮面ライダー・シリーズには団地を舞台にした話が時折在り、
そうでしたか。ウルトラマンシリーズにもそういう話がありますね。
御紹介戴きましたサイトのリンク先も拝読しましたが、やはり団地マニアと呼ばれる方は結構居られるんですね。
自分も子供の頃は名古屋の田舎の地に住んでおりましたので、新興の団地には都会的なイメージを重ね合わせていましたし、当時の自分にとっては原っぱと並んで団地はアミューズメント・スポットでも在った気がします。今時の子だと、ヒルズ族が住んでいる様な高級マンションにそういうイメージを重ね合わせるんでしょうね。でもそういった高級マンションには、昔の団地に在った様な濃密な人間関係は無いだろうし、何か無機的な匂いしか感じないんですけどね(苦笑)。
幼少時に住んでいた名古屋では「けいどろ」と呼んでいたのですが、東京に引っ越した際には同級生達が「どろけい」と呼んでおり、「やっぱり都会は違うなあ。」と馬鹿な感心をしたものです(笑)。以前「けったましーん」(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/c9dc5bfc1218114ebfa05c8dc8b24edc)という記事でも触れた様に、地域によって様々な呼称が在るというのは興味深いですね。
団地って結構”死角”が多い訳ですが、自分が子供だった時分には仰る様に監視カメラ等の防犯システムは無かった分、”近所の目”という機能がきちんとその代わりを果たしていましたね。それに上でおりがみ様も書かれている様に、団地には年齢の異なる子供達が多く居る事で、”子供社会”の中で社会性が育まれて行ったという側面が在った様に感じます。人間関係が今程希薄では無かった時代でした。
30ぐらいの人なのかな?彼自身が団地っ子かどうかはわかりませんが。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E7%BB%B3%B8%B2
自分は田舎の出なんで団地というのが妙な憧れでしたねー。正直うちは田舎の家で便所も水洗じゃないわ、風呂も古臭かったが、ああいう「近代的な」建物だと違うんだろうなー、と思っていました。修学旅行で大阪へ行ったときに団地群を眺め「スゲーなー」と思っていました。
今の子達だと高級そうな高層マンションがそういう対象になるんでしょうかね??
生まれて18年住んだ団地と、結婚後住んだ団地は「立替」で姿も家賃も激変。今住む団地(多分終の棲家となる予定)は駅から遠くて不便なのと敷地が傾斜地ゆえか、「立替」の毒牙を逃れてる模様。
何処も同じでしょうが、高齢化、独居化が進み「御近所の底力」が試されている今日この頃でございます。
それも空中にしか住んだことがない(1階なし)ので
文字通り「地に足が着いて」ないのです・・
さて「どろけい」とありましたが
私(大阪府北部)は「どろたん」「たんどろ」でした。
これも各地でいろいろ呼び名が違うそうですね。