関西のテレビ番組は面白い。関西に訪れると、ついつい見入ってしまう。馬鹿馬鹿しくも、強烈なインパクトを与えるローカルCMの多さも魅力だが、ローカル局制作の番組が実に面白く、活気が在るのに惹かれる。番組自体には然程予算を掛けていない様なのだが、其の分アイデアや出演者のキャラクターで充分過ぎる程補っている。
タージン氏を初めて見たのは、今から20年位前だった。当時放送されていた「11PM」(動画)の藤本義一氏が司会の日に、レポーターとして登場していたのが彼だった。一度見たら忘れない個性的な顔と、機関銃の様に捲し立てる灰汁の強い喋り。直ぐに、気になる存在になってしまった。しかし灰汁の強さが関東では災いしたのか、「11PM」の終了以降は、彼の姿を関東で見掛ける事は無くなった。
ところが、彼は図太く生き抜いていたのだった。生き抜いていたどころか、関西圏ではカリスマ・レポーターとして大人気で在る事を6年程前に知り、何とも嬉しかった。
タージン氏とはキャラクターも話口調も全く正反対に位置するのだが、毎日放送のアナウンサー・角淳一(すみ・じゅんいち)氏も良い。「ちちんぷいぷい」(動画)という、「舐めてるのか!」と思ってしまう名前の番組で司会を務めているのだが、飄々とした風貌&語り口が“癒し系”で、実に心地良いのだ。
両者に共通しているのは、単に喋りが上手いというだけでは無い。高みから見下ろした感じでは無い、“目線の低さ”というのも似ている。関西の“喋くり文化”の深さを、此の2人からも強く感じる。
又、大阪に行きたくなって来た。