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「学校側 虐め被害生徒に退学願提出を要求」(8月7日、日テレNEWS24)
仙台市の高校に通う2年の男子生徒が、同級生から煙草の火を皮膚に押し付ける事を強要される等の虐めを受けたとして、6日、被害届を提出した。学校側が男子生徒に退学願の提出を求めた事も在ったと言う。
生徒と家族によると、虐めは3月頃から始まり、同級生から火の点いた煙草を皮膚に押し当てられ、火傷の痕を作る事等を強要されたと言う。生徒の腕には現在も20ヶ所以上の痕が残っている。
其の後、加害者側から一部謝罪が在ったが、「他の生徒が動揺する。」等を理由に、一時、学校側が被害を受けた生徒に退学願の提出を求める事態も在った。
学校側「退学届というのを提出して戴ければ、進路変更という形で、一身上の都合により退学しますと。」。
家族側「虐められている奴が退学ですか!」。
学校側「虐めの行為云々で無くて。」。
警察は6日に被害届を受理し、傷害や暴行の疑いで調べを進めている。
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ニュース番組で、被害者の腕に残る火傷の跡を目にした。思わず目を背けてしまった程、酷い火傷の跡が幾つも。何れだけ悪質なのか理解して貰う為、当初は其の画像を此方に載せる事も考えていたのだが、「余りに酷いので、ショックを受けられる方も多いだろう。」という判断で取り止めた程。
此れだけの酷い虐めを受けていたというのに、加害者では無く被害者を“排除”しようとする学校側の対応は、一体何なのだろうか?「他の生徒が動揺する。」というので在れば、被害者では無く加害者を退学させるのが筋だと思うが。
腹立たしさを感じていた此の事件、更なる続報に呆れ返ってしまった。
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「<仙台・高2虐め>根性焼き『生徒が自分で遣った。』学校側」(8月9日、毎日新聞)
同級生から煙草の火を押し付けられる等の虐めを受けたとして、仙台市内の私立高2年の男子生徒(16歳)が宮城県警に傷害容疑等で被害届を提出した問題で、同校は9日、「生徒は虐めを受けていた。」と認めた。一方、火を23ヶ所押し付けられた「根性焼き」に付いては「生徒が自分で遣った。」として「虐めには当たらない。」と説明した。
同校によると、被害生徒が同級生3人から殴られる等複数回の暴行を受けていた事が判明、「虐めに当たる」として、3人を今月3日付で自宅謹慎処分にしたと言う。
一方、同校は根性焼きに付いて「(別の)同級生に依頼して、自ら行った。」と判断。火を押し付けた同級生に付いては「依頼されたとしても、傷害罪に当たる。」として7月31日に自主退学させた。被害生徒の母親(42歳)は「火を自分から押し付ける事は考えられない。」としている。
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実際に其の現場に居た訳でも無く、調査に関与していた訳でも無い自分としては、「絶対」という言葉を用いる事は出来ない。だがしかし、「彼だけ酷い火傷痕を、被害者“自ら”が付けていた。」というのは、とても考えられない。「自傷行為」を繰り返す人が世の中には居るので、「絶対に在り得ない。」とは言わないが、報道を見聞する限りでは一方的に遣られたか、又は強いられて行ったかというのが正しいのではないだろうか。
「根性焼きを依頼された。」とされる同級生が速攻で退学処分にされ、虐めを繰り返していた同級生3人は自宅謹慎処分。此の学校の対応は、本当に理解に苦しむ。「“軽い処分”に終わった同級生3人の“身内”には、実力者でも居るのではないか?だから、学校側も重い処分が採れないのではないか?」、そんな深読みすらしてしまう。
「臭い物に蓋をする」という諺が在るけれど、此の学校の対応は正に其れ。「『生徒』よりも最優先して守らなければいけないのは、『学校の体面』で在る。」という思いが強く感じられ、腹立たしさを禁じ得ない。