昨年のドラゴンズは、開幕からずっと一進一退を繰り返していた。「試合巧者のドラゴンズも、流石に今季のリーグ優勝は無いな。」と夏が始まった頃に自分は思ったし、ドラゴンズ・ファンの人でもそう思った人は結構居たのではないだろうか。
しかし茹る様な暑さが和らぎを見せて来た辺りから上昇気流に乗り、終わってみれば鼻差とは言え、ドラゴンズはリーグ優勝を決めた。「勝負は下駄を履く迄判らない」とは、正に此の事だろう。
昨夜、スワローズを相手に「4対0」と完封負けを食らったジャイアンツ。今回の対スワローズ3連戦は、結果的にジャイアンツの3連敗に終わった。6連勝と波に乗った状態で3連戦を迎えたスワローズが、其の勢いを十二分に見せ付けた3連戦と言って良い。此れでジャイアンツは借金2に。
此の3連戦、ジャイアンツ投手陣の総失点は「15点」で、1試合平均「5点」を失っている。打たれ過ぎでは在るけれど、試合展開を見ると中盤迄のジャイアンツ投手陣は、結構踏ん張りを見せている事が判る。踏ん張りに踏ん張ったけれど、終盤に打ち込まれてしまったという展開。
今のジャイアンツの問題は、矢張り打撃陣に在る。此の3連戦での総得点は僅か「2点」。1試合平均で1点も取れていないのだから、そりゃあ勝てる訳が無い。昨日の全試合が終了した時点でジャイアンツのチーム防御率は「2.95」とリーグ4位では在るけれど、決して悪い数字では無い。一方でチーム打率は「.226」とリーグ5位で、最下位のベイスターズの「.244」よりも悪いのだ。(「.208」とリーグ最低のチーム打率のドラゴンズが「5勝6敗1引き分け」で3位に留まっているのは、偏にリーグ1位のチーム防御率「2.53」に起因していると思う。)
チーム打率不振の象徴的存在は、“ガッツ”こと小笠原道大選手だろう。昨日の試合では4打席で4三振と、全く打てる感じが無かった。今季は43打数で5安打と、打率は「.116」。巧打者の彼としては、考えられない低打率。真摯にプレーする選手故、罵声を浴びせるのも気が引けるが、ジャイアンツ・ファンとしてはフラストレーションが溜まる彼の打席では在る。
「昨年優勝したドラゴンズだって、あんなにも苦戦していたのだ。阿部慎之助選手が復帰すれば、チームは上昇気流に乗ってくれる筈。今は我慢の時。」、そうでも思わないと正直遣ってられない。
「打のチーム」か、将又「投のチーム」かと言えば、ジャイアンツは打のチームという範疇に入るのでしょうが、個人的にはどっち付かずな印象を持っています。打のチームとするには、クリーンナップの平均年齢が高い。「若さ」という点では投手陣の方が優る気がするけれど、東野&内海両エースには100%信が置けない。ルーキーの澤村投手が目立つ様では、本当はいけないと思うんです。
それと1軍には投手コーチが3人居ますが、何となく「船頭多くして船山に登る」状態になっている気が。投手を引っ張り過ぎて、結果的に“炎上”しているケースが目立ち、「投手コーチが、原監督にきちんと進言出来ているのだろうか?」という不安も。
それとどうしてもブルペンに安心感がもてない感じがしますが、それも「打つことを前提」にしているからでしょうか。
とりあえず打ち出すまでは、しばらくしんどい戦いになりそうですね。
何度も書いている事ですが、落合采配は本当に侮れない。昨年は「流石に今季は、落合采配も功を奏さないだろう。」と思ったのに、終わってみればリーグ優勝ですから。凄いです。
ドラは明るい材料が昨日ありましたが道はまだ長い!