ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「北天の馬たち」

2014年01月16日 | 書籍関連

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毅志(たけし)は、横浜馬車道近くで、母親と共に喫茶店ペガサス」を営んでいる。

 

或る日、空室だった「ペガサス」の2階に、皆藤晋(かいどう しん)と山南涼平(やまなみ りょうへい)という2人の男が探偵事務所を開いた。スマート快活な彼等に憧れ抱いた毅志は、探偵仕事を手伝わせて貰う事に。

 

しかし、付き合いを重ねる内に、毅志は皆藤と山南に対して或る疑問を抱き始める・・・。

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貫井徳郎氏の小説「北天の馬たち」を読んでいて、既視感めいた物が在った。「男性2人が生活を共にして、事件を解決して行く。」という設定が理由で、「小説『まほろ駅前多田便利軒』っぽい感じもするし、(自分は見ていなかったが)ドラマ傷だらけの天使』【】も、そんな感じじゃなかったのかなあ?」なんぞと思い巡らせていた所、ネット上の書き込みで「33年前に放送されていた『プロハンター』【動画】なるドラマにインスパイアーされた物らしい。」事が判明。此方を見ると、確かにそう思えるが、兎にも角にも「何か覚えの在る設定だなあ・・・。」と感じさせる作品で在る。

 

ストーリは其れなりに面白いし、「そういう人間関係だったんだ。」等の意外性が盛り込まれているので、サクサク読み進めてしまう。でも、収まりが良過ぎる結末」には、鼻白む所が在った。「悪い結末では無いけれど、人によって好き嫌いがハッキリするだろうなあ。」という感じ。

 

昔から“貫井作品”が好きな人達にとっては、余り良い評価が得られない作品かもしれない。自分の場合、総合評価は星3つ


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2 コメント

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Unknown (マヌケ)
2014-01-18 16:02:32
チワワは燃えるゴミかなのかなと真面目なのか冗談なのかわからないくらいの性格の行天とその面倒をみる律儀な多田のコンビがとてもいい具合に活躍するところが架空の都市「まほろ」の良さでした。 貫井徳郎氏の作品は昨年読みました「無理」がなかなかおもしろかったです。 どこの地方都市にもあるショッピングモールのおかげで商店街が寂れ、産業と言えば政治家の力で誘致する公共事業や産廃処理施設でも受け入れるしかなく、地方公務員は暇をもてあまして、出会い系に走り、人妻はなんら悪びれることなく旦那さんを裏切り、引きこもりの青年が女子高生を監禁し、元暴走族の集まりの会社が詐欺商法でひとり暮らしのお年寄りを騙し・・・時代の縮図だなあと感心してしまいました。 ファーゴという映画を思い出しました。 確かに、貫井作品には人によっては好き嫌いがはっきりする作品がありまして、ユーモラスなものと、犯罪の暗い面に引き込まれそうなくらいダークなものとがありますね。
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>マヌケ様 (giants-55)
2014-01-18 20:39:12
書き込み有難う御座いました。

似た様なテーストの作品許りを著す作家が居る一方で、様々な“引き出し”を持つ作家も居る。内容の優劣は別にして、後者のタイプは東野圭吾氏や伊坂幸太郎氏、百田尚樹氏、そして貫井徳郎氏も当該するでしょうね。

貫井作品をざっくり分けると、「只管暗い内容」と「ユーモラスな内容」の2つになると思いますが、確かに好き嫌いがハッキリすると自分も思います。個人的には「只管暗い内容」の方が、貫井作品に関しては「好き。」で、其れ故に今回の作品は余り肌合いが良くなかったとも言えます。
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