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「『おいおいそりゃ無いだろ!』と突っ込みたくなる昭和アイドルのキャッチフレーズ・ランキング」(2月1日、gooランキング)
1位: 「井森美幸16歳、まだ誰のものでもありません。[井森美幸さん]」(8.7%)
2位: 「ジャンプするカモシカ。[浅野ゆう子さん]」 / 「一億円のシンデレラ。[榊原郁恵さん]」 / 「クラスで5番目にかわいい女の子。[桑田靖子さん]」(5.4%)
5位: 「歌うリカちゃん人形。[河合その子さん]」(5.0%)
6位: 「おキャンなレディ。[酒井法子さん]」 / 「フェニックスから来た少女。[浅香唯さん]」 / 「ちょっと大物。[柏原芳恵さん]」(4.8%)
9位: 「1億円の瞳。[田中美奈子さん]」(4.5%)
10位:「あなたの心の隣にいるソニーの白雪姫。[天地真理さん]」(4.0%)
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昔はアイドルがデビューする際、必ずと言って良い程、所属事務所等がキャッチフレーズを付けた上で、大々的に売り出したもの。そういう習慣は今でも在るのかもしれないけれど、誰もが見聞するという感じにならなくなって久しい。
井森美幸さんの「井森美幸16歳、まだ誰のものでもありません。」は、「井森美幸、今も誰の物でも在りません。」といった自虐ネタの前振りとして、御存知の方も多いだろう。
「シンデレラ」や「リカちゃん人形」、「白雪姫」という呼称は、昭和のアイドルに好んで使われていたっけ。
すらっと伸びた足や健康的な雰囲気から、浅野ゆう子さんには「ジャンプするカモシカ。」というキャッチフレーズが付けられたのだろうが、今となっては何か間抜けな感じがするし、桑田靖子さん(デビュー時の彼女は、何と無く桑田真澄氏に似た顔立ちだった。)の「クラスで5番目にかわいい女の子。」というのも、実に微妙な位置付けだ。
大好きだった松田聖子さんの「抱きしめたい!ミス・ソニー。」も印象深いが、個人的に最も印象に残っているアイドルのキャッチフレーズは、中森明菜さんの「ちょっとエッチな美新人娘(ミルキーっこ)。」だ。新人女性アイドルのキャッチフレーズに「ちょっとH」と付けてしまうの凄いが、「美新人娘」と書いて「ミルキーっこ)」と読ませ様とするのは、今は亡き荒勢永英氏の“がぶり寄り”並の荒業だと思う。
以前にも書いた事なのですが、自分は昔からユニットのアイドルには興味が無く、好きになるのはピンが専ら。なので、おニャン子クラブにも全く興味が無く、河合その子さんのキャッチフレーズも、今回初めて知りました。「此の時代に、リカちゃん人形って・・・。」と、矢張り“古さ”を感じた訳ですが、でも敢えて古臭い表現を使う事で、“目新しさ”を感じさせるという事なのかもしれませんね。
ジャニーズの歴史を見ると、“主流”と“反主流”を織り交ぜ乍ら、売り出しを図っていたというのが在る様な。光GENJIは主流として売り込み成功した筆頭で、逆にファンの方達には申し訳無いけれど、シブがき隊や関ジャニ∞なんかは反主流として余り期待しないで売り込んだけれど、結果的には主流に転じた例かと。SMAPも中々芽が出ず、当時のアイドルとしては反主流的な笑いの方へも足を踏み込ませた結果、主流中の主流になった珍しい例とも言えますね。
「おちこぼれ」をおそらくこういう売り出し方では、売りになる肯定的な意味で使う時代だったのですね。今はこのことば自体死語かな。
あえて名は出さずとも、先行した少年隊や光GENJIを優等生的と嫌ったり馬鹿にするティーンが相当数いたことも想像できますね。不良少年少女や暴走族物マンガ映画が流行った時代だし。
ところで、河合その子をウィキペディアで見たら「フランスと中国のハーフの女の子」というのもあったとのこと。意味がわかりませんね(大笑)。今はエキゾティシズム的に中国を肯定的に使わないかも。周囲のスタッフが1960年代のフランス映画「中国女」などで知られるゴダールやその映画に使う音楽のファンだったのだろうなあ、と推測できる変なフレーズです。
りかちゃん人形も1985年のアイドルにはちと古い感じが・・・。
私は洋楽派だったが、邦題や洋楽のLPの帯にもとんでもないのがよくありました。当時のレコード会社のディレクターの荒業だったらしい。当時を知る世代には懐古的に語られるが、当然、再発時にはタイトルが変わってるのもありますね。