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「気品在る老婦人役『演劇集団 円』の南美江さん死去」(8月7日、読売新聞)
「演劇集団 円」の創立メンバーで、気品在る老婦人役などで映画、テレビドラマでも活躍した女優の南美江(みなみ・よしえ)[本名・南波房江(なんば・ふさえ)]さんが6日午前4時、肺炎で亡くなった。
94歳だった。告別式は9日午前11時、東京都練馬区小竹町1の61の1江古田斎場。喪主は甥、打木宏(うちき・ひろし)氏。
1933年に宝塚少女歌劇団に入り、男役で活躍したが、強まる戦時色を嫌って1941年に退団。文学座に入り、舞台やラジオドラマ等で活躍。1963年の退団後、劇団NLT等を経て、1975年に演劇集団 円を結成。坂東玉三郎さんが主演した泉鏡花の舞台や、別役実さんの作品等で精力的に活動した。1983年に「サド侯爵夫人」で紀伊国屋演劇賞。1988年に勲四等瑞宝章。
映画「Wの悲劇」(動画)、「外科室」、ドラマ「ムー」(動画)、「ノンちゃんの夢」等でも脇役として存在感を発揮した。2001年の「当世風雨月物語」が最後の舞台となり、近年は養護施設で暮らしていた。
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「南美江」という名前は知らなくても、彼女の写真を見たら「あの女優か!」と思われる人も多いのではないか?上で紹介させて貰った記事にも在る様に、「気品在る老婦人役」が実に似合う女優だった。彼女が出演した作品は幾つか思い浮かぶが、個人的に一番印象深いのは「ムー」での宇崎うらら役。伊東四朗氏演ずる気弱な足袋屋の主人・宇崎安男の母として、気品の中に凛とした雰囲気を漂わせる老女の役だった。味の在る名優が又一人亡くなったのは残念だけれど、94歳という年齢を考えると、大往生と言って良いだろう。合掌。
「ムー」で使われた曲には忘れられない物が少なくないけれど、「愛国の花」(動画)も其の1つだ。範疇で言えば「軍歌」に入る此の曲。うろ覚えでは在るのだが、確か夏場に放送された(「ムー」の)回で、安男の妻・小春(渡辺美佐子さん)が息子・拓郎(郷ひろみ氏)に「母さんが子供の頃に歌った曲だけど。」という感じで歌ったのだと記憶している。「真白き富士の気高さを♪」で始まる詩と曲が実に繊細で美しく、気付いたらしばしば口遊む曲となっていた。
「戦争」は大嫌いだけれど、「軍歌」には結構好きな曲が多い。「麦と兵隊」(動画)や「海行かば」(動画)、「同期の桜」(動画)、「ほんとにほんとにご苦労ね」(動画)、「異国の丘」(動画)、「あゝモンテンルパの夜は更けて」(動画)等々、枚挙に遑が無い。懐メロ番組で流れているのを、又はザ・ドリフターズがカバーしたのを耳にして覚えたのが殆どだけれど、哀愁を帯びた詩や曲調が、心に多くを訴え掛けて来る。
「気品在る老婦人役『演劇集団 円』の南美江さん死去」(8月7日、読売新聞)
「演劇集団 円」の創立メンバーで、気品在る老婦人役などで映画、テレビドラマでも活躍した女優の南美江(みなみ・よしえ)[本名・南波房江(なんば・ふさえ)]さんが6日午前4時、肺炎で亡くなった。
94歳だった。告別式は9日午前11時、東京都練馬区小竹町1の61の1江古田斎場。喪主は甥、打木宏(うちき・ひろし)氏。
1933年に宝塚少女歌劇団に入り、男役で活躍したが、強まる戦時色を嫌って1941年に退団。文学座に入り、舞台やラジオドラマ等で活躍。1963年の退団後、劇団NLT等を経て、1975年に演劇集団 円を結成。坂東玉三郎さんが主演した泉鏡花の舞台や、別役実さんの作品等で精力的に活動した。1983年に「サド侯爵夫人」で紀伊国屋演劇賞。1988年に勲四等瑞宝章。
映画「Wの悲劇」(動画)、「外科室」、ドラマ「ムー」(動画)、「ノンちゃんの夢」等でも脇役として存在感を発揮した。2001年の「当世風雨月物語」が最後の舞台となり、近年は養護施設で暮らしていた。
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「南美江」という名前は知らなくても、彼女の写真を見たら「あの女優か!」と思われる人も多いのではないか?上で紹介させて貰った記事にも在る様に、「気品在る老婦人役」が実に似合う女優だった。彼女が出演した作品は幾つか思い浮かぶが、個人的に一番印象深いのは「ムー」での宇崎うらら役。伊東四朗氏演ずる気弱な足袋屋の主人・宇崎安男の母として、気品の中に凛とした雰囲気を漂わせる老女の役だった。味の在る名優が又一人亡くなったのは残念だけれど、94歳という年齢を考えると、大往生と言って良いだろう。合掌。

「ムー」で使われた曲には忘れられない物が少なくないけれど、「愛国の花」(動画)も其の1つだ。範疇で言えば「軍歌」に入る此の曲。うろ覚えでは在るのだが、確か夏場に放送された(「ムー」の)回で、安男の妻・小春(渡辺美佐子さん)が息子・拓郎(郷ひろみ氏)に「母さんが子供の頃に歌った曲だけど。」という感じで歌ったのだと記憶している。「真白き富士の気高さを♪」で始まる詩と曲が実に繊細で美しく、気付いたらしばしば口遊む曲となっていた。
「戦争」は大嫌いだけれど、「軍歌」には結構好きな曲が多い。「麦と兵隊」(動画)や「海行かば」(動画)、「同期の桜」(動画)、「ほんとにほんとにご苦労ね」(動画)、「異国の丘」(動画)、「あゝモンテンルパの夜は更けて」(動画)等々、枚挙に遑が無い。懐メロ番組で流れているのを、又はザ・ドリフターズがカバーしたのを耳にして覚えたのが殆どだけれど、哀愁を帯びた詩や曲調が、心に多くを訴え掛けて来る。

南美江「俺たちの旅」のグズ六の母親役で出ていたのを覚えています。
今年も猛暑続き日々ですが、ご自愛下さい。
暑中お見舞い申し上げます。m(__)m