今季の日本プロ野球、ペナント争いで言えば、パ・リーグはホークス、そしてセ・リーグはカープの優勝で確定したと言って良いだろう。
パ・リーグでは開幕からずっとゴールデンイーグルスが首位を走り続け、「今季は、優勝間違い無いな。」と思っていたが、夏場から大失速。今や首位のホークスに14ゲーム差を付けられての3位なのだから、「勝負事は、下駄を履く迄判らない。」というのを改めて感じる。
一方、セ・リーグは「開幕からカープの強さが際立ち、其の儘、優勝に一直線。」という感じ。「昨季のカープはリーグ優勝したものの、出来過ぎの面も在ったし、今季は2位が良い所では?」と予想していたけれど、今季“も”カープのチーム力は抜きん出ていた。若手選手が確実に伸びているし、こうなると来季もカープは優勝争いに絡む事だろう。
順位予想ではセ・リーグの優勝チームに予想した我がジャイアンツだが、チームのワースト連敗記録を更新する「13連敗」を喫する等、散々なシーズンだった。クライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が在るとは言え、過去に何度か書いている様に、自分は「日本シリーズは、リーグ優勝したチーム同士が戦うべきで、CSは廃止して欲しい。」という考えなので、ジャイアンツがCSに進出しようがしまいが、正直どうでも良い。
「来季もジャイアンツが優勝を逃せば、高橋由伸監督は『リーグ優勝を1度も経験する事無く、監督の座を降りなければならなかった堀内恒夫元監督。』と同じ道を歩む事になるだろう。」という不安が強く在るので、今オフのジャイアンツはすべき事が山積している。(去年も、同じ事を書いたけれど。)
「何をしたいのか、さっぱり見えて来ない。」というのが、昨季からの高橋采配。でも、追い込まれた結果とは言え、2番にケーシー・マギー選手を据えるという“攻撃的な布陣”を打ち出して以降、漸く“高橋色”が見えて来た様に思う。決断の遅さというのはずっと気になっているけれど、来年は監督就任3年目という“勝負の年”で在る事から、良い意味でもっと変わってくれる事を期待したい。
コーチ陣は、手を付ける必要在り。申し訳無いが、村田真一氏ではヘッド・コーチの任は重過ぎる。「もっとヴェテランを起用した方が良い。」と思っているが、「年上過ぎると、高橋監督が遣り難い。」というので在れば、宮本慎也氏なんかはヘッド・コーチに打って付けだろう。
「先発陣に関しては、“3本柱”以降がずっと駄目だった。」というのは在るけれど、投手陣はまあまあ頑張っていた。なので、投手コーチは大鉈を振るう事無く、現状の儘で良いだろう。問題は「打撃不振者達を、長らく改善させられなかった打撃コーチ達。」に在る。去年の記事でも書いた様に、内田順三氏を(二軍監督では無く)一軍打撃コーチに据えて欲しい。
矢張り去年の記事でも指摘したが、小林誠司選手の更なる成長が望まれる。リード及び強肩は評価出来るものの、相変わらず打撃が駄目。「3割を打て!」とは言わないが、「野手として、」打率が2割付近をうろうろしている。」というのでは、攻撃時に7人で勝負しなければいけない様な物で在り、チームとして厳しい。一昨日の試合で天才的な打撃を見せた 宇佐見真吾選手の台頭は喜ばしい事だが、捕手としてはリード及び強肩という点で小林選手に分が在る。個人的には「打撃面を向上させた小林選手が正捕手となり、宇佐美選手は一塁手の座を阿部慎之助選手と競って欲しい。」と考えている。
投手陣は、大幅に整理しなければならないだろう。好きな選手なので残念なのだが、内海哲也投手の居場所はもうジャイアンツには無い。出来ればジャイアンツで引退して欲しいけれど、本人が「どうしても現役を続けたい。」という事で在れば、彼を含めた大型トレードを考えるべき。其の場合には山口鉄也投手や澤村拓一投手、杉内俊哉投手、大竹寛投手、西村健太朗投手等、“功労者達” が加わるのも止むを得ない。チームを活性化させるには、大量の血を流す必要も在るから。
そして、大事なのはドラフト会議。近年のジャイアンツは「“籤引き”で外すと、良い選手が取れなくなる。」という恐れから、出来るだけ競合しない選手を指名する。」という傾向が強い。多くの競合のみならず、「指名出来たとしても、入団させるのは無理。」というケースも含め、積極果敢なスタイルを貫いているファイターズとは大きな違い。「そういう弱気な姿勢が、チームの低迷を招いている。」という感も在る。今年は清宮幸太郎選手や中村奨成選手等の“スター候補生”が顔を並べるだろうから、ジャイアンツには是非とも強気の姿勢で臨んで欲しい。ジャイアンツ・ファンとしては清宮&中村両選手の獲得が“夢”だけれど、現実としては多くの競合になろうとも清宮選手を敢然と1位指名して貰いたいと願っている。
これは、わが阪神タイガースも同じです。
1、先発投手
2、4番打者
3、正捕手
4、救援投手
1、メッセンジャー、秋山だけでは足らない。
2、福留、年寄り。中谷チャンスに弱い。
3. 梅野か坂本か
4、マクド。マテオ、高橋、桑原、ドリス。お疲れ。
桑原が今年とおなじ働きをするか?
ただ、金本監督の考えははっきりしてます。生え抜きの若手を育てる。これはファンとしても大賛成です。
阪神ファンの中には、金本監督に批判的な人もおりますが、私は金本監督を支持します。
今季は低迷していますが、ファイターズのドラフト戦略は評価しています。何れ嵩獲得が困難だとしても、チームにとって必要と思えば、果敢に指名する。外した際のリスクは大きいけれど、獲得した際のメリットは其れ以上に大きい。
そして、ファイターズ以上に凄いのは、カープのドラフト戦略。目先の戦力補強では無く、数年先を見据えた戦略。ポジション別の年齢構成を元に、「此の年代の層が薄いから、今年は此のポジションの選手を獲得する。」という明確な考えが在る。だから、名前だけに頼って指名し、同じポジションの選手許りが溢れている・・・なんていうジャイアンツの様な事は無い。
唯、両チームのドラフト戦略は凄いけれど、そういう「長期に亘って育てる。」というスタンスを、自分を含めたジャイアンツ・ファンの多くは我慢出来ないという現状が在ったりもする。「頼りない野党。」と批判するだけでは無く、「頼りになる野党を我慢して育てる。」という忍耐強さが国民に欠けている様に、強いチームを育てるのも忍耐強さが必要という事なのでしょうね。