新聞を読んでいて、胸の詰まる思いをする事が良く有るが、昨日もそんな記事が載っていた。
9月末に、インターネットで知り合った男女4人が、埼玉県の山中で車内での練炭自殺をしたニュースを覚えておられる方も多いと思う。その中の一人、17歳の少年の”心の動き”を、彼と接した人々の証言から描き出している。
彼は、中学校で虐めを受けており、高校を中退後、自宅に引き篭もり、インターネットの自殺サイトに自殺願望を書き込んでいたという。家族には、「将来が不安。」と話してもいたのだとか。「死ぬ前に楽しい事をしたくてバイトで金を貯め、楽しい事が有りそうな東京に来た。貯金を使い果たしたら、死ぬつもりだ。」と、ネット自殺に詳しいフリーライターの渋井哲也氏に話したという。渋井氏は、自殺サイトに書き込みをしている女性の紹介で、彼と知り合ったという事で、この彼女は、家出した彼に寝泊りする部屋を提供していた。
「僕って本当に死ぬ様に見えますか?」と、彼は二度渋井氏に、真剣な眼差しで聞いたのだとか。渋井氏の印象では、「軽いノリで言っている感じで、
本当に自殺する様にはとても見えなかった。」と。
そして、彼は新宿で今回共に自殺する事になった3人と会い、埼玉県の山中に向かう。部屋を提供していた女性の元に、彼から電話が入ったのもその過程の中であった。
「今は山の中でバーベキューをしている。来ちゃったけど、どうしよう・・・。」と語る少年に、彼女は、「今からでも遅くないから、山を下りれば?」と返した。「でも、他の皆に悪いし・・・。」。それが、彼の最後の言葉だったという。
車内で4人が亡くなっているのが発見されたのは、それから3日後の事だった。4人はそれぞれ、玩具の手錠で右手をハンドルや座席等に括り付けていた。逃げようとしたのか、少年の手錠だけが外れていたという。
「手錠を掛けないと死ねない程「生」への欲望が有ったのに、何故引き返せなかったのか?」と記事には書かれていたが、自分もそれを痛感する。
他者との触れ合いを心の何処かで求め続け、「死にたい」という同じ意志を持つ同士に出会った事で、その”隙間”を埋めようとしたのかもしれない。唯、自分の中では「死」というものの具体性が今一つ焦点を結べずに、最後の最後迄”心の葛藤”を繰り返していたのかも。
身内をこの様な形で失った親族の辛さも痛い程判るが、それ以上に、「この世に未練を残しつつ、死ななければならなかった」少年を思うと、言葉では表せないものが有る。
9月末に、インターネットで知り合った男女4人が、埼玉県の山中で車内での練炭自殺をしたニュースを覚えておられる方も多いと思う。その中の一人、17歳の少年の”心の動き”を、彼と接した人々の証言から描き出している。
彼は、中学校で虐めを受けており、高校を中退後、自宅に引き篭もり、インターネットの自殺サイトに自殺願望を書き込んでいたという。家族には、「将来が不安。」と話してもいたのだとか。「死ぬ前に楽しい事をしたくてバイトで金を貯め、楽しい事が有りそうな東京に来た。貯金を使い果たしたら、死ぬつもりだ。」と、ネット自殺に詳しいフリーライターの渋井哲也氏に話したという。渋井氏は、自殺サイトに書き込みをしている女性の紹介で、彼と知り合ったという事で、この彼女は、家出した彼に寝泊りする部屋を提供していた。
「僕って本当に死ぬ様に見えますか?」と、彼は二度渋井氏に、真剣な眼差しで聞いたのだとか。渋井氏の印象では、「軽いノリで言っている感じで、
本当に自殺する様にはとても見えなかった。」と。
そして、彼は新宿で今回共に自殺する事になった3人と会い、埼玉県の山中に向かう。部屋を提供していた女性の元に、彼から電話が入ったのもその過程の中であった。
「今は山の中でバーベキューをしている。来ちゃったけど、どうしよう・・・。」と語る少年に、彼女は、「今からでも遅くないから、山を下りれば?」と返した。「でも、他の皆に悪いし・・・。」。それが、彼の最後の言葉だったという。
車内で4人が亡くなっているのが発見されたのは、それから3日後の事だった。4人はそれぞれ、玩具の手錠で右手をハンドルや座席等に括り付けていた。逃げようとしたのか、少年の手錠だけが外れていたという。
「手錠を掛けないと死ねない程「生」への欲望が有ったのに、何故引き返せなかったのか?」と記事には書かれていたが、自分もそれを痛感する。
他者との触れ合いを心の何処かで求め続け、「死にたい」という同じ意志を持つ同士に出会った事で、その”隙間”を埋めようとしたのかもしれない。唯、自分の中では「死」というものの具体性が今一つ焦点を結べずに、最後の最後迄”心の葛藤”を繰り返していたのかも。
身内をこの様な形で失った親族の辛さも痛い程判るが、それ以上に、「この世に未練を残しつつ、死ななければならなかった」少年を思うと、言葉では表せないものが有る。
死ぬ気になれば、ある程度の困難は乗り越えれそうな
気がしますし、生きていればいつか、いいこともあるだろう
と思う(思いたい)からです。
でも、それは僕がまだ「死にたいほど辛い事」を
体験してないからかもしれない、とも考えれます。
そのあたりは、僕にはわかりません。
ただ、giants-55さんも仰ってるように、
「手錠を掛けないと死ねない程「生」への欲望が有ったのに、
何故引き返せなかったのか?」という思いはありますね。
そして、他の3人にしてもどこまで「本気」で自殺を
望んでいたのか、この少年のように「皆に悪い」という
気持ちで引き返せなかった人はいないのか?とも思います。
僕は自殺には反対です。でも、どうしても自殺したい、
という理由があるなら、止める術もないのかもしれません。
ただ、少しでも「生」への欲望が残っているなら、
もう少しだけ、現場ってみて欲しいな、と思います。
まぁ、勝手な意見なのかもしれませんが。
下の子が難病なので、戦っている姿を上の子も見ていますから命の大切さはわかってくれていると思うのですが、ネットと言う存在も含めて、人と人のつながりや皮膚感覚みたいなものが希薄だなと実感します。
こんなに簡単に死なれると、現実にいる難病の子達は何なんだ?と虚脱感を感じます。
もっともっとカッコ悪く生きてもいいのではないでしょうか?
risa-ferunandesuさんのおっしゃるような、人と人とのつながりや皮膚感覚みたいなものが希薄だということにまったく同じことを感じます。
都市型の生活をしていると、人は命あるものを食べて、様々なものを周りと代謝しているっていう感覚がなくなっていくように思います。
食事にしても有機的な生肉や野菜でなく、加工されたものを食べていると生物としての本能がどんどん希薄になっていきそうに思います。
しかも引きこもってしまうと、人との接触もなくなっていき、いよいよ自分という存在が怪しくなってくるんだろうと思います。
私たち大人も含めて、必死に生きる という感覚がどんどん希薄になっていっていると思いますし、そういう世界で、子供たちは戦いながら生きていくというリアルな生を感じなくなっているのだと思います。
私たちの社会は病んでいるなぁと 常々思います。
私が死を考えたのは、自分の心の病に気づく前でした。
私の家は経済状態があまりに悪く、借金ばかりが増えていく状況でした。そして私は「会社に行く」という行為すらできなくなっていました。
その時考えたのは「会社をクビになったらどうなるか」ということ。退職金でどのくらいもつ事ができるのか、お金が果てた後はもう家族で夜逃げか心中か。それなら会社員でいる間に死んだ方が、生命保険(会社のに入っていた)も会社の退職金や死亡時の救済金も、家族にお金が残る。その額を計算して、この位支払われれば残った家族が何とかやっていけるんじゃないか、という判断をしたのです。そして本気で死ぬ事を考えたのです。お金がかからない自殺方法をネットで調べ始めたところ、必ず「うつ」という病が付いてきます。始めは「ポジティブ思考の私には関係ない」と思っていましたが、『楽天家の私が鬱に』というサイトに出会い「もしかしたら…」と自分に初めて疑惑を持ちました。そこで一度踏み止まって病院に行くことを考え始めたのです。
更に、病院に行く事を考え始めた頃に、家族にも私が死を考えている事を気づかれ必死で止められました。
そして病院に通い始めたのです。
多分、「誰かに止めて欲しかった」んだと思います。
自分で頑張る事がもうできないから、「誰かに大丈夫だよと言って欲しかった」んだと思います。
でも死を考えていた時には、『ここで死ぬのが一番良い選択なのではないか』という風にしか考えられなかったのです。
今考えれば、そんな風にお金を残されても家族は精神的に傷つくだけだとわかります。
でも病の中では、そんな事に気が付かないのです。
生への執着、というよりは、
『ここで死ぬのが一番良い選択……なのかなぁ?』という決心しきれない思いが「手錠」なのではないでしょうか。
そして、心が病んでいる状態では、「自分で引き返す」力がもうないのだと思います。
すみません、長くなってしまいました。
私も、この少年の死にはやるせない思いがあります。
~以下 転記内容です
コメントですが、ヘビーな内容過ぎたのではないかとちょっと不安です。ご迷惑をおかけしていなければ良いのですが。
いつも色々な感情や事柄を理解しようとしている姿勢に感服いたします。自分が超精神主義者だった頃には、心の病を持った方たちに「優しくない態度」をとっていたことが恥ずかしくなります。
この少年の詳細な出来事についても、貴blogで始めて知りました。是非、これからも目の覚めるような記事を期待しております。
「死ぬように見えますか?」
って言っても言われた方は、まったく気が付かない。
少年は自分の気持ちを他人に伝えるのが凄い下手やったと思う。
死の恐怖すら表現できない
自殺を減らす近道は自己表現できるように教育することでしょうね。
もったいない・・・・。
ウチの近所の地下鉄駅では、何年間か続けて
毎年1~2名の飛び込み自殺者が出ていました。
それが、ホームの端、下の方(線路の上)に蛍光灯をつけたら
ピタリと自殺者が出なくなりました。
「死のう」と思ったとき、そこが明るいか暗いか。
それだけで死ぬか、生きるかが決まる。
人間なんて、たかだかそんなものなのかもしれません。
私は、そんなもんでしかない人間が、すごく愛おしいと思います。
誰か、蛍光灯をつけてあげられなかったのか。
すごく後悔の残るお話しですね。
必死に生きれば、「死にたい」って思うほど辛い状況になる事はありますが、乗り越えてみれば、「あんなの大した事無かったな」って気付くのに。
たった17年しか生きてないなら、本当の人生の楽しさなんて分かってないでしょう。
死にたくないなら、まず「生きたい」って思う事が、1番の解決策だったと死んでから気付くのかな?
さみしい人生だ・・・
こちらに来させていただきました。元小学校の教員を
していたので,若い命が自殺と言う形でなくなってい
くことに非常に胸が痛みます。
しかも,ネットと言う匿名性の高いものを利用して
お互いのことをあまり知らず,ただ死ぬために集まる
なんて,あまりにも・・・・。
でも,当事者にしか分からないものもあることは
分かります。私も過去に・・・・
しかし,生きているからこそ味わえないものも
多くあります。もっと生きていきながら,いろいろな
ことを体験して欲しいと思います。
ありがとうございました。