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「『京急油壺マリンパーク』閉館へ 53年の歴史に幕 消えて行く鉄道会社のレジャー施設」(5月12日、乗りものニュース)
京急電鉄は2021年5月12日(水)、「神奈川県三浦市に在る水族館『京急油壺マリンパーク』を、9月30日(木)で閉館する。」と発表しました。
同施設は1968(昭和43)年、京急の創立70周年記念事業として開業。当時“東洋一”と言われた大回遊水槽等が特徴でしたが、建物や設備の老朽化が著しく、維持管理が困難で在ると判断したそうです。
飼育中の動物類に付いては、他館と移譲への協議を進める一方、閉館後も飼育・管理体制を維持し、全ての移譲が完了する迄対応するとの事。京急は「開業から53年間、地域の皆様を始め、沢山の御客様に御愛顧戴きました事に、厚く御礼申し上げます。」としています。
こうした鉄道会社によるレジャー施設は、嘗ては多く存在しましたが、次々と消滅し、跡地の再開発も進んでいます。近年では南海電鉄が2020年3月に「みさき公園」(大阪府岬町)の事業から撤退した他、2021年3月には近鉄グループの水族館「志摩マリンランド」(三重県志摩市)が閉館、西鉄が運営する遊園地「かしいかえん シルバニアガーデン」(福岡県福岡市東区)も、2021年一杯での閉園が決まっています。
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水族館を訪れる事自体、そう多くは無かったので、京急油壺マリンパークに訪れた事は無い。でも、昔からTV番組等で取り上げられる事が結構在ったので、存在は良く知っている。53年も昔に開業し、多くの人達に親しまれたレジャー施設が姿を消すというのは、とても寂しさを感じる。
12年前の記事「残された時間は決して長くない」の中で、「“幼い頃より馴染み深い遊園地”が、次々に閉園して行った事への寂しさ。」を記した。此方に“日本で閉園した遊園地”の一部が紹介されているけれど、「自分にとって馴染み深く、且つ“鉄道会社(グループ会社も含む。)”が運営し、閉園してしまった。」で言えばエキスポランド、小田急御殿場ファミリーランド、宝塚ファミリーランド、多摩川園、としまえん、二子玉川園、向ヶ丘遊園、ユネスコ村が挙げられる。
「鉄道会社が自社沿線にレジャー施設を作る事で、(客が訪れる為の足となる)鉄道と“共に”繫栄させる。」というビジネス・モデル、嘗ては"鉄板”だったのだろうけれど、趣味の多様化が進んだ事も在り、近年はレジャー施設から撤退する鉄道会社が続いているのだろう。