10年/日本/141分/時代劇アクション/PG12/劇場公開
監督:三池崇史
原作:池宮彰一郎「十三人の刺客」
出演:役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、古田新太、六角精児、伊原剛志、松方弘樹、吹石一恵、谷村美月、斎藤工、神楽坂恵、岸部一徳、松本幸四郎、稲垣吾郎、市村正親
<ストーリー>
江戸時代末期。老中・土井利位より明石藩主・松平斉韶暗殺の命を下された御目付役・島田新左衛門は、甥の新六郎ら腕に覚えのある刺客を集め、300人を超える明石藩の軍勢に戦いを挑む。
<感想>
みなごろし
だるま女が口で書いた半紙を砦の上から暴君に突き付ける島田新左衛門の勇士たる姿
には、背筋に電流が走る位の格好良さを味わい、ここから壮絶な死闘が始まるんだという期待感が膨らみ、極度の興奮を抱かせる名シーン。
50分にも及ぶ敵味方入り乱れるチャンバラ合戦は息を呑む程の素晴らしさ。
次々と命を落として行く刺客たちはどれも美しい果て姿だが、中でも崩落していく家屋の中で仁王立ちする松方弘樹は見事なり、と絶賛に値する。
役者全員の演技の巧さに尽きる
死に様に感動するのはこれがあってこそだろう。
とりわけ目を見張ったのは、頭を務めた役所広司でもなく、剣を石に変えひたすらぶん殴っていた伊原剛志でもない。
田んぼを耕すかのように刀を何度も振り下ろして男をぶった切り、暇潰しの如く縛られた女子供を弓矢で射止め殺し、常に非道な人生を求める暴君藩主を演じた
稲垣吾郎!
まさかアイドルSMAPメンバーの1人がここまで冷徹極まる名演技を成し遂げるとは思わなんだ。
三池監督の演技指導だけじゃないんだろうけど、良い意味で巧く化けたものだ。
終始、人をコケ降ろすかのような冷たい視線が絶品。
しかし、暴君藩主なれども所詮人の子。
死に怯え、血まみれ泥まみれになりながら
「死ぬのが怖い」
と悲嘆してもがく、ここでの稲垣演技も、人間の心の弱さと言うものを体と表情を使って実に上手く映し出す事に成功している。
三池流演出も冴えわたり、特別印象に残ったのは、しっかりと
松本幸四郎の首を刀の刃が残像として通っている
という部分。
ここには思わず「おっ!」となった。
山田孝之が
「数日で帰らなければ、盆に帰る」
と残すセリフも好きだ。
只、明らかに短刀が首を貫通していた伊勢谷友介が普通にピンピンしていたのには、えぇ~って思ったが。
三池監督ならではのユーモアと捉えればそれはそれで許せる範囲なのかもしれないが、それでも、ねぇ(笑)。
若い女性が皆股を広げて
「地獄じゃ~」
と悶絶しているシーンと、岸部一徳の「あうっ!」は画として最高。
強烈なインパクトを見せつける前半から、怒涛の後半を経て、セリフなくとも笑顔だけで余韻をしっかり与えるラストシーンまで見所満載の傑作サムライムービー。
オフィシャル・サイト
関連作:
『十三人の刺客(1963)』(オリジナル)
『十三人の刺客(2010)』(リメイク)
評価:★★★★
11/05/13DVD鑑賞(新作)


にほんブログ村
レンタル開始日:2011-05-13
メーカー:セディックインターナショナル
監督:三池崇史
原作:池宮彰一郎「十三人の刺客」
出演:役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、古田新太、六角精児、伊原剛志、松方弘樹、吹石一恵、谷村美月、斎藤工、神楽坂恵、岸部一徳、松本幸四郎、稲垣吾郎、市村正親
<ストーリー>
江戸時代末期。老中・土井利位より明石藩主・松平斉韶暗殺の命を下された御目付役・島田新左衛門は、甥の新六郎ら腕に覚えのある刺客を集め、300人を超える明石藩の軍勢に戦いを挑む。
<感想>
みなごろし
だるま女が口で書いた半紙を砦の上から暴君に突き付ける島田新左衛門の勇士たる姿
には、背筋に電流が走る位の格好良さを味わい、ここから壮絶な死闘が始まるんだという期待感が膨らみ、極度の興奮を抱かせる名シーン。
50分にも及ぶ敵味方入り乱れるチャンバラ合戦は息を呑む程の素晴らしさ。
次々と命を落として行く刺客たちはどれも美しい果て姿だが、中でも崩落していく家屋の中で仁王立ちする松方弘樹は見事なり、と絶賛に値する。
役者全員の演技の巧さに尽きる
死に様に感動するのはこれがあってこそだろう。
とりわけ目を見張ったのは、頭を務めた役所広司でもなく、剣を石に変えひたすらぶん殴っていた伊原剛志でもない。
田んぼを耕すかのように刀を何度も振り下ろして男をぶった切り、暇潰しの如く縛られた女子供を弓矢で射止め殺し、常に非道な人生を求める暴君藩主を演じた
稲垣吾郎!
まさかアイドルSMAPメンバーの1人がここまで冷徹極まる名演技を成し遂げるとは思わなんだ。
三池監督の演技指導だけじゃないんだろうけど、良い意味で巧く化けたものだ。
終始、人をコケ降ろすかのような冷たい視線が絶品。
しかし、暴君藩主なれども所詮人の子。
死に怯え、血まみれ泥まみれになりながら
「死ぬのが怖い」
と悲嘆してもがく、ここでの稲垣演技も、人間の心の弱さと言うものを体と表情を使って実に上手く映し出す事に成功している。
三池流演出も冴えわたり、特別印象に残ったのは、しっかりと
松本幸四郎の首を刀の刃が残像として通っている
という部分。
ここには思わず「おっ!」となった。
山田孝之が
「数日で帰らなければ、盆に帰る」
と残すセリフも好きだ。
只、明らかに短刀が首を貫通していた伊勢谷友介が普通にピンピンしていたのには、えぇ~って思ったが。
三池監督ならではのユーモアと捉えればそれはそれで許せる範囲なのかもしれないが、それでも、ねぇ(笑)。
若い女性が皆股を広げて
「地獄じゃ~」
と悶絶しているシーンと、岸部一徳の「あうっ!」は画として最高。
強烈なインパクトを見せつける前半から、怒涛の後半を経て、セリフなくとも笑顔だけで余韻をしっかり与えるラストシーンまで見所満載の傑作サムライムービー。
オフィシャル・サイト
関連作:
『十三人の刺客(1963)』(オリジナル)
『十三人の刺客(2010)』(リメイク)
評価:★★★★

11/05/13DVD鑑賞(新作)


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レンタル開始日:2011-05-13
メーカー:セディックインターナショナル