私の隣の殺人者

SIN OF A FAMILY
２０１０年
韓国
９８分
サスペンス
R-15
劇場未公開



監督：
ミン・ビョンジン
出演：
シン・ヒョンジュン
イ・ギウ
チョン・ノミン



＜ストーリー＞
妻が出て行ってしまい、息子のギョンスとふたりで暮らしているチョ刑事は酒ばかり飲んでいた。そんなある日、村の裏山で子どもの遺体が発見され…。



－感想－

ある一家の子供の遺体が発見され、この事件を担当する事になった２人の刑事が、事故かそれとも殺人なのかを、この家族の家庭事情を調べたりする内に、刑事達２人それぞれの家族に対しての考え方も変わってくる、そんな側面も持ち合わせたサスペンスというよりもドラマ色の方が強い作品。

捜査を続ける中で徐々に一家の暮らしぶりがはっきりとしてくるのだが、これがもう観ている私でさえも胸が締め付けられる程に悲惨で、途中からブルーな気持ちだけが漂い最後までそこから抜け出せませんでした。

貧乏、多額の借金、そして自閉症を患う子供。

そんな苦しい環境に置かれながらも、常に笑顔で生活を続けようとする一家の姿に誰が明るい気分で観続ける事が出来ましょうか。

最終的には事故として処理されるのですが、そこは韓国映画。
そう簡単に終わる訳がありません。
唐突に明らかになる母親の病気。
この事が事件真相に繋がる全ての始まりで、もうホント最後の最後まで悲しみに包まされるストーリーでした。

私が居なくなったらこの子はどうなってしまうのかという不安。

心から愛するが故に選んだ苦肉の策。

軽い気持ちで観始めたのに、まさかここまで深い闇の底まで突き落とされる話を見せられるとは思ってもいませんでしたよ。

脚本と構成の上手さから考えると、家族愛をテーマにした素晴らしく良く出来た作品だとは思いますが、「これ、面白いよ」とは口が裂けても絶対に言えないし（嘘でも言えない）、進んで観て欲しいと人様にお勧め出来る様な作品ではない事は確かです。
どうしても猛烈に気持ちをどよ～んとさせたい方は、それを覚悟で観て下さい。

それにしても、自閉症の子を演じた男の子役、本当にそうなんじゃないのか？って思うほどにリアルな演技をしていました。

評価：★★★☆
１４／０７／０４ＤＶＤ鑑賞（新作）
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レンタル開始日：2014-06-27
メーカー：エプコット