BROKER
2022年
韓国
130分
ドラマ
劇場公開(2022/06/24)
監督:
是枝裕和
脚本:
是枝裕和
編集:
是枝裕和
出演:
ソン・ガンホ・・・ハ・サンヒョン
カン・ドンウォン・・・ユン・ドンス
ペ・ドゥナ・・・アン・スジン
イ・ジウン・・・ムン・ソヨン
イ・ジュヨン・・・イ刑事
<ストーリー>
古びたクリーニング店を営むも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストがある施設で働く児童養護施設出身のドンス。実は、彼らは赤ん坊をこっそり連れ去るベイビー・ブローカーで…。
赤ちゃんを高く売る。
それだけのはずだった。
―感想―
「私達(刑事)の方が赤ちゃんを売りたかったのかもしれないね」
この台詞が一番、自分的には突き刺さったかなあ。
是枝監督の作品、初鑑賞だなと思ってたけど勘違いしてた。
『空気人形』を前HP時代に観てたわ。
どんな内容だったのか全然思い出せないけど(;^_^A
その『空気人形』の主人公が先に書いた台詞を呟くペ・ドゥナやったね。
今作で再び是枝映画に出演て事で、あくまでも脇に過ぎない役でありながらも存在感をきっちり示す所は流石のベテラン女優。
メインとなるのはソン・ガンホやカン・ドンウォン達で、是枝監督が得意としている「疑似家族」を本作でも上手い具合に組み入れ成立させていました。
只、日本人が監督した韓国映画だからでしょうか、毒気が足りない。
ブラックに近いユーモラスなシーンも、この手の内容なら何処かで出てきそうですが、それすらも無かったような気が。
赤ちゃんを売る為に、あちこち移動する際に使う車の後尾ドアがぶっ壊れているんだけど、警官に「開いてるよ」と止められる位で、俺としてはそれを何かに活かして欲しかったんだよなあ。
大きな笑いとして、でも良いし、シリアスな演出に繋げる形でも良いし。
折角美味しい小道具を用意しているのに、特に活用しないまま終わらせるには勿体ないよなって。
後、話の途中から、もう既に感動の方向へ持って行こうとしているのが見え見えで、結果的に結末はそういった形へと落ち着いたものだから、この辺が日本人監督と韓国人監督の違いなのかなとも思った。
イメージとしてだけど、韓国人の監督だと、えっそうなるの!?と思ってたのと違うエンドが来る、みたいな。
本作はその点、思った通りになったなと、ひっくり返る様なオチを期待しちゃった俺が悪いんだろうけど。
韓国人俳優を起用したが、監督が日本人というだけで、教科書通りというか、感動ドラマを作る上での「マニュアル」にそのまま沿って作られた映画て印象。
韓国映画、とは何処か思えない自分が居る、韓国語を喋る日本映画?(良い例えが頭に浮かばず申し訳ない。)
まあでも作品としての枠組みがしっかりとしており、出演者たちの好演もあり、退屈はしない完成度ではある。
只、感情が強く揺さぶられるものが無かった、これかなあ惜しい所は。
でさ、ソン・ガンホが演じた男サンヒョンは、逃げたって事でええんか?
他の仲間は身寄りがないけど、サンヒョンには一応家族があるから、捕まるわけにはいかねえ!つって雲隠れしたのなら、それこそ性根腐り切った最低野郎て事になるんだが、いいのかそれで(笑)。
良くも悪くも、ソン・ガンホが演じるにはピッタリな役ではありますけどね。
今作の監督美女図鑑
産み落とした子供を赤ちゃんポストに預けるも、その後、お金に眼が眩みブローカー達と一緒に行動をする母親のソヨンを演じたイ・ジウン。
こんな美人な母ちゃんなら、さぞ生まれた子供はイケメンになるだろって思ってたら、その後3歳位になった子は割と予想通り可愛らしかった。
なんだろう、この女優さん誰かに似てるんだよ、誰だ?う~ん・・・分からん!
カン・ドンウォン演じるドンスが、俺がこの子の父親になるよ、と言いたくなるのも当然だよ。
観覧車という密室の中でこんな美人さんと二人っきりになってみ?ぜってえキザな事言いたくなるって。
評価:★★★☆
23/01/05DVD鑑賞(新作)
レンタル開始日: 2022-12-02
メーカー: ギャガ