ANATOMIE D'UNE CHUTE/ANATOMY OF A FALL
2023年
フランス
152分
ミステリー/ドラマ
劇場公開(2024/02/23)
監督:
ジュスティーヌ・トリエ
脚本:
ジュスティーヌ・トリエ
出演:
ザンドラ・ヒュラー・・・サンドラ
スワン・アルロー・・・ヴァンサン
ミロ・マシャド・グラネール・・・ダニエル
アントワーヌ・レナルツ・・・検事
<ストーリー>
人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。初めは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻・サンドラに殺人の容疑が向けられ…。
これは
事故か、
自殺か、
殺人か――。
―感想―
基本私は映画を観る時は極力前情報は入れないので、これはサスペンス色の濃いものかと思ってたのね。
しかし蓋を開けてみれば、本編の2時間は裁判の様子に費やした法廷ドラマ=会話劇だった。
下手糞なピアノの音が奏でられる事で逆に不安を煽ってくるオープニングを経て、ここでの経緯は省略した上でいきなり死んでいる父親の遺体を映し、そしてそこから始まる長ーい裁判にて真実を暴いて行く。
2時間もぶっ通しで裁判をやっているけれど、画面の移動というのが余り無い為、吹き替えで聞いてたら「ながら見」でも十分会話は理解可能。
下手すると飽きてきそうな所を、そこは会話術の妙というのかな、私的にはえらく聞き入ってしまった。
が、急に裁判は決定的な証拠を掴めなかった事で「無罪」として結審し終わるものだから、え?本当はどうなん?というスッキリとしない部分はあり、私は凄くモヤモヤとした気持ちにはなったんだよなあ。
しかしこんなにも尺が長く、更には会話劇に終始する内容にも関わらず、良く落ちずに最後まで私は観れたなと自分でもビックリ(多分ながら見してたからそうはならなかったんだろう、普通に観てたら寝てたと思う(笑))。
作品に対しての感想を聞かれたら、本当に無罪なのかそれとも上手く罪から逃れられたのかが分からないのもあって、うーんどうでしょう、と返答には困るのは確か。
只、これだけははっきりと言える。
ワンコの演技が秀逸!!
後半に息子がある事を試す為にワンコを利用するのだが、あそこの息を吹き返す演技が人間顔負けの芸達者ぷりで物凄く感心してしまいましたわ。
なんでもその芸の上手さが認められて、特別な賞を貰ったみたいですね、それも納得ですわな、あれは素晴らしかった。
そのワンコがラストカットで奥さんの横に寄り添うシーンもちゃんとした意味があるんだろうけど、私はそれが何なのかはパッとは閃かない。
あそこはああだ、ここはこうだと考察するのが好きな映画ファン向けな作品かもしれない。
評価:★★★
24/09/11DVD鑑賞(新作)
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