WHERE THE CRAWDADS SING
2022年
アメリカ
125分
ドラマ/ミステリー/文芸
劇場公開(2022/11/18 )
監督:
オリヴィア・ニューマン
製作:
リース・ウィザースプーン
原作:
ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』
出演:
デイジー・エドガー=ジョーンズ・・・カイア
テイラー・ジョン・スミス・・・テイト
ハリス・ディキンソン・・・チェイス
デヴィッド・ストラザーン・・・トム
<ストーリー>
1969年、ノースカロライナ州の湿地帯で、将来を期待されていた青年の変死体が発見された。「ザリガニが鳴く」と言われる湿地帯で育った無垢な少女・カイアは、殺人の容疑を掛けられ…。
湿地帯で発見された青年の変死体。
容疑者は、“そこ”に暮らす少女。
真相は、初恋の中に沈む――
―感想―
この前観た『ワイルド・ロード』もそうだったが、今アメリカではクズ親父がトレンドなのか?(んなあことはない)。
暴力で支配しようとする夫(父親)に嫌気がさして、妻も子供も次々と家出していくのだが、おい誰か末っ子のカイアも連れて行ってあげろよ。
生きていくのに一番ひ弱な末っ子だけが取り残されるのは流石に可哀想過ぎる。
挙句、クズ親父まで行方をくらませちゃうし。
湿地の家で一人ぼっちとなった幼きカイア。
しかし彼女なりに必死となって生活し、立派な成人女性へと成長するのだから、人の生きる力てのは思ってるよりも凄いのかもしれない。
大人となったカイアは、初めての恋をし、フラれ、新しい恋をし、又フラれ。
やっぱ男ちゅう生き物は信用出来ねえ!!!!
しかも2番目の男は向こうから裏切っといてクズ親父と同じく暴力で私を・・・もう堪忍袋の緒が切れた!
第一級殺人容疑で捕まったカイアの裁判の様子、それまでに起きたカイア自身の生い立ち、これらを事細かく交互に見せるだけなのだが、やけに引き込まれる内容。
殺人を犯したという描写は一切存在しない。
なので、カイアは本当に殺人犯なのか、それとも事故死だったのかも明白にされないものの、どういった判決が下されるのかに興味は尽きず、そこを一番知りたくて展開をじっくり見守る事が出来たのかもしれないなあ。
結果的に不幸続きだったカイアにとっては、ようやく幸福というものを多く手に入れるが、ラストは気持ち的に相当モヤッとする。
実はカイアって無罪を勝ち取ったけど本当は・・・と思うのだけれど、前述した様に「その」描写が無いだけに絶対間違いないという決断には至らないのよ、だからモヤモヤだけが残るのだわ。
けど、カイアが一切湿地の家を離れなかったのは、何時か愛した母が迎えに来てくれるかもしれない、そんな淡い希望を常に抱いていたのが理由だとすると、その夢も叶った事にはなるから、しんみりとした気持ちにもなる。
いやはや、ここまで複雑な余韻に浸れる作品だったとは。
はっきりと言えるのは「女性に手を上げる男はクソである」そういう考えを持つ俺からしたら殺されたのか事故死したのかはどうでもよく、邪魔者が排除された事で何の非もないカイアに安らぎが訪れたという事実が嬉しくもあり、救いでもあったよな~。
で、ザリガニの鳴き声ってどんなの??聞いた事ある人おるの?
今作の可愛い子役図鑑
仮にもし俺が近くに住んでいたら、何が何でも守ってあげたい、その可愛さ。
評価:★★★☆
23/06/12DVD鑑賞(新作)
レンタル開始日: 2023-06-07
メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント