THE MEDIUM
2021年
タイ/韓国
131分
ホラー
R18+
劇場公開(2022/07/29)
監督:
バンジョン・ピサンタナクーン
『ABC・オブ・デス』
製作:
ナ・ホンジン
バンジョン・ピサンタナクーン
原案:
ナ・ホンジン
脚本:
バンジョン・ピサンタナクーン
出演:
サワニー・ウトーンマ・・・ニム
ナリルヤ・グルモンコルペチ・・・ミン
<ストーリー>
タイ東北部の村の祈祷師一族の血を継ぐミンは、突如人格が変わったように凶暴な言動を繰り返すようになる。途方に暮れたミンの母は、祈祷師である妹・ニムに助けを求めるが…。
祈りの先に 救いはあるのか。
―感想―
いやもう、最初から最後まで引き込まれっ放しだったわ。
結果的にドキュメンタリー風という演出が、クライマックスでの阿鼻叫喚で活きた感じやったね。
それまでのある程度の固定から逃げ惑う様子を捉えるという体でのPOVへと切り替える事で、恐怖と不安を怒涛の様に浴びた観客を一気に震え上がらせる事に成功させてたように思えた。
ちょっと良く分らなかったのは、ミンの母親が最期辺りで見せる精神状態。
おかしい雰囲気になってから急に正気に戻ったりしてたし、母親の身に一体何が起きたのかを俺自身は理解し難いものだったなあ。
まあ、理解し難い事が発生するから逆に不気味という概念が生まれる訳で、そういう点ではホラーとして成立しているのかもしれない。
取り憑かれる当事者としての裏の主役と言っても良いミンちゃんが可愛かった。
今作の美女図鑑
完璧に俺好みのお顔をされていて、これだけの美人さんがどうなっていくのか、妙にワクワクしちゃった(笑)。
その期待に応える様にして、ミンちゃんド淫乱になるわ、いきなり服破り捨てておっπ見せつけてくるわ(画像はこちら)、飼い犬殺して貪り食うわの超パワフルバケモノ化に、俺の愛しのミンちゃん返して~と母親以上に願ったよ~。
だがその願いも虚しく、どうにもならない最悪な結末になるんですけども。
にしても、これだけの美人女優さんが、あそこまで醜態を曝け出す目をぎらつかせた化け物へと豹変出来るものなのかね、女優根性半端ない。
別人じゃねえかwってマジで憑依されてるんじゃないのかと疑ってしまう位の熱演。
俺が彼女の演技に取り憑かれちゃった。
そもそも頼りにしていた表の主役であるはずの祈祷師ニムが突然○○じゃうのには予想外過ぎてビックリしちゃったし、そこから何か歯車が完全に狂った感じだったわな。
悪霊憑きのミンを部屋から出さない為にお札まで貼って閉じ込めてたのに、悪霊の何時もの汚い誘導作戦に引っ掛かるシーン。
確認しろ!と叫ばれても揉み合っている様子を必死に撮ってるし、確認したらしたで全然ベビーベッドに赤ちゃんが寝ているのを伝える素振りも見せないしで、観ているこっちはえらいフラストレーション堪るのだが、この苛々させられる事が良い意味での先に予感する「絶望」への楽しみへと脳内で変換され、心地良いジレンマへと陥るんだよなあ。
あー俺は今、猛烈に胸糞最悪最高のホラー映画を観てるんだな、というね。
地獄絵図後のミンはどうなったのか、まるっきりそこは描かれていないのも含め、なんつぅか監督の観客を挑発させる一連のもどかしくも恐ろしい展開には「ガッツリ楽しめた」とか「モヤモヤさは残るが面白かったわ」と思わせるアイデア(脚本)の良さと、それを映像として活かせた演出の勢いを大いに秘めてたんじゃなかろうか。
ロケーションとして選ばれた儀式で使われる異様な建物もそうだけど、この映画、雰囲気作りが抜群に長けてる。
評価:★★★★
23/03/04DVD鑑賞(鑑賞)
レンタル開始日: 2023-03-03
収録時間: 131分