アップルは9月16日、Apple Watchの新モデルとしてApple Watch Series 6とApple Watch SEを発表した。価格はSeries 6のGPSモデルが4万2800円(税別)から、GPS+Cellularモデルが5万3800円(税別)から。
Apple Watch SEのGPSモデルは2万9800円(税別)から、GPS+Cellularモデルが3万4800円から。いずれも9月18日より発売する。
いずれもGPS+Cellularモデルは、新たに発表された「ファミリー共有設定」に対応する。これまで、Apple Watchのペアリングは1台のiPhoneに限られていたが、iPhoneを持っていない子どもなどに向け、複数台のApple Watchとペアリングできるというもの。
たとえば子供の連絡先を親が管理でき、電話やメッセージの相手を限定でしたり、子どものいる場所を正確に確認したりできる機能を持つ。
Series 6は血中酸素濃度を測定できるセンサを搭載
ハイエンドモデルとなるSeries 6は新たに血中酸素濃度を手首で測定できるセンサを搭載し、体に取り込まれた酸素のレベルをチェックできるようになった。
新しいセンサーは、4つのLEDクラスターと4つのフォトダイオードで構成される。赤色光と赤外線を手首に照射して反射光を測定。高度なアルゴリズムを用いてデータから血液の色を算出し、現在の取り込まれた酸素のレベルを画面に表示する。新しい血中酸素ウェルネスアプリケーションで15秒で測定できるとしている。
血中酸素濃度アプリと連係しながら数値を測定し、一日を通してバックグラウンドで測定を続けることも可能だ。ただし、この機能は、医療での使用や医師との相談または診断を目的としたものではなく、一般的なウェルネスとフィットネスのためだけに使えるものとしている。
パルスオキシメーターは新型コロナウイルスの流行で注目を集めている。血中酸素飽和度を見れば、呼吸器と心臓が正常に機能しているかがわかるからだ。「血中酸素飽和度またはSpO2は生命兆候のようなもので、呼吸器と循環器に関する重要な情報を得るための値。Apple Watchに血中酸素ウェルネスの機能が加わることで、ユーザーに新たな健康指標をもたらす」(Apple VP、Sumbul Ahmad Desai氏)と説明した。
また、将来の医学的発見のため、(1)ぜんそくの症状を和らげるための研究、(2)血中酸素などの値を利用して心不全と闘う方法、(3)新型コロナウイルスを理解し、インフルエンザとの相互作用を調べる研究――の3つの研究調査を立ち上げたという。
今回のSeries 6には、前世代の「S5」と比べて最大20%高速になった「S6」プロセッサを搭載。iPhone 11のA13 Bionicをベースにした高性能なデュアルコアプロセッサを組み込み、Apple Watchに最適化しているという。また、「Series 5」から搭載された常時点灯ディスプレイは、輝度が前モデルより2.5倍明るくなった。
新たなカラーとして、(PRODUCT)REDとブルーアルミニウムのケースが登場した。Apple Watchの中で最もカラフルなラインアップにとなっている。チタニウム、ステンレススチール、そして100パーセント再生アルミニウムなど、いろいろな素材から選べる。
お手頃価格のApple Watch SEが登場
Apple Watch SEは、Series 6と同じディスプレイサイズを搭載。ただし、「常時表示Retinaディスプレイ」には対応せず、手首を上げるとディスプレイの表示がオンになる「Retinaディスプレイ」となる。プロセッサは「S5」を搭載している
また、Series 6では対応する血中酸素濃度アプリには対応しない。素材もアルミニウムのみとなるが、手頃な価格が魅力だ。
併せて、Apple Watch Series 6とApple Watch SEをベースにしたApple Watch Nikeモデルが4万2800円(税別)から、Apple Watch Series 6をベースにしたApple Watch Hermèsが13万3800円(税別)からラインアップしている。
このほか、新しいバンドとして、ワンピースのデザインの「Apple Watchソロループ」(税別4800円)などが登場している。Apple Watchソロループはクラスプやバックル、重なり合う部分がなく、手を通して使用する。そのため、9つのサイズがラインアップする。
また、自宅でApple Watchと連動したエクササイズが楽しめる「Fitness+」も発表された。Apple Watchの測定値をワークアウトコンテンツを表示するiPadなどの画面に送ることができ、Apple Watchを見ずとも心拍数などの状態が見られる。どのくらいカロリーを消費しているかなどもわかり、モチベーションにつなげられる仕掛けだ。ただし、日本におけるサービス開始時期は未定だ。
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