愛染明王
左右の第三手は二つで人生の迷いや煩悩による苦しみの世界を打ち払う「増益」と「降伏」とを表していて、左手に拳を握るのは、その手の中に摩尼宝珠を隠し持っていて、これは衆生が求めるあらゆる宝と財産や、生命を育むことを意味していて、右手の赤い未敷蓮華(みふれんげ)は、それらの衆生の財産や生命を奪おうとする「四魔」に対して、
大悲の鞭を打ち振るい、魔を調伏することを表している。
愛染明王は一面六臂で他の明王と同じく忿怒相であり、頭にはどのような苦難にも挫折しない強さの象徴である獅子の冠をかぶり、叡知を収めた宝瓶の上に咲いた蓮の華の上に結跏趺坐で座るという、大変特徴ある姿をしている。
女性に善き愛を与えて良い縁を結び、結婚後は善根となる子供を授ける。
女性の出産の苦しみを和らげ、その子のために信心すれば、子供には福徳と愛嬌を授ける。
中央の真言の「ウン」字が「金剛薩埵」へと変じ、「金剛薩埵」はこの法の説法者となる。次の「タ・キ」の真言は「愛欲」を意味していて、愛から生じた執着である「愛縛を司り、それを敬愛へと変化させる。執着である「嫉妬」を司り、その根本となる「無明」と「悪見」を打ち砕く。「愛染明王」は智火を表す怒りの炎によって「愛欲」を昇華する。「不空絹索観音」は結果として「愛欲」を仏の「慈悲」へと転じ、一切衆生を残らず救うことを表している
Om maha raga vajro snisa vajra satva jah hum bam hoh
オン マカ ラギャ バゾロ シュウニシャ バザラ サトバ ジャク ウン バン コク
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