現代日本語百科   けふも  お元気ですか

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文字論 12 

2015-11-27 | 日本語表記
文字の言語学によると、日本語文字は混合文字体系にある。混合的な性格の強い文字には、エジプト文字、アッカド文字、英語の文字とともに、日本語の文字がある。中国語の漢字に日本語の解釈を加えたと説明する。フロリアン・クルマス著、斎藤伸治訳、文字の言語学 現代文字論入門、大修館、205ページ。中国語の文字を日本語に適合化したと述べる。さてそこで、英語を混合体系とみているのを知る。日本語の解説は国字、振り仮名、読みの多重性など首肯するところであるが、英語の表記は、日本語と対照的に、一通りである、と私たちは思っているが、それをそのままでは表面を見ているだけであると言う。そこには3つの文字体系がある。英語にあるのは、基盤英語、ロマンス語、外来語である。これは正書法に係わる。 . . . 本文を読む

正論は正しい、だが正論を武器にするのは正しくない。

2015-11-27 | ほんとうのところは
ある人の問いで、その言葉は、小説の図書館戦争(P126)にあるようだ。それは、「正論は正しい、だが正論を武器にする奴は正しくない」ということばである。それが、ネット検索でヒットする。映画の台詞として騒がれているらしい。正論には、正しい使い方と、間違った使い方がある、ということです、と回答する人もいる。どれも興味深い分析である。正論である限り、使い方の正しさはとくにいうことではないから、正論は正しいとの言い回しも、首をひねってよさそうだが、正論を武器にするというたとえにも、考えてみると、それは武器にはならないでしょ、と、突っ込みたくなるようなことだ。まあ、言うなら、正論は正論だ、とか、それは正論である、使い方を間違えると正論であったとするものも正論ではなくなる、というようなことか。意味に大差があるわけではないから、正論と異論とがあるということだ。不正論とでもしたくなるがその語は熟さない。正論に異論がある、異議を挟むということである。道理にかなった正しい意見や議論を言い続けると、それを受けた側は、その論理にくみすることを余儀なくさせられるので、言い続けることの不正をその論法に見出そうとする。相手を思いやれ、相手の言うことも理解しろ、というたぐいである。正論について、書く、言い続けることが正論を武器にしているということだろう。 . . . 本文を読む

源氏の物語 8 本文の探究

2015-11-27 | 源氏のものがたり
源氏物語の本文をとらえて校異源氏がつくられた。のちに源氏物語大成となる。池田亀鑑編著、1942年、昭和17年、10月25日刊行である。校異を、こうい また、きょうい と読んだ。この呉音読みは交合から読み習わしたと思ってきたが、こうごう また、きょうごう と読むこと、校本を、こうほん また、きょうほん と読むことが、行われなくなった。きょういげんじ といえば、それなりに本文のことが伝わる。そういえば、本文 ほんもん ということによって、前文文、本文、末文となる本文との違いがあるが、これも伝わりにくくなった。代わりに源氏物語のテキストというような言い方をする。本文批判をテキストクリティックというごときである。げんじものがたりのほんもんは、と言い出せば、それで文学研究の原本についての話となる。原本と底本、それをまた、校本をもとに、定本とすること、あるいは流布本、異本などに及ぶ。げんじものがたりのほんもんを、きょういげんじによって、どれがどの本文系統であるか。それを研究成果として簡便に示したが、もとより膨大な作業であった。 . . . 本文を読む