世に「転勤族」と呼ばれる人たちは少なからず存在します。
そういう人たち(と家族)は、子どもの就学問題が持ち上がると、ある方策を用いて事態を解決するようです。
「単身赴任」という方策です。
ざっと見まわしただけでも、身近でいくつもの例をあげられます。
あの家もこの家も。
あの人もこの人も。
「でもうちの場合、その方策は使えないのよね」と、寂しくあきらめるわたしでした。
娘一家のなかで、婿さんの存在感が大きすぎるのです。
良き夫・良きパパとして、家庭内を太陽のように照らす婿さん。
その明るさ暖かさに包まれて、のびのびぬくぬくと暮らす娘とマメ。
その婿さんが単身赴任で不在?
太陽の温もりをうばわれた娘の家庭は、たちまち、冷え冷えとした「ツンドラ地帯」になってしまう。
マメの就学問題はたしかに大事だけど、マメがパパと別れて暮らすダメージのほうがこわい。
こんな感じで、いつもこの辺で思考ストップしていたわたしです。
「単身赴任」は、うちでは解決策にならないのよね...と。
でも今回、危機感と悲しさがタブー意識を乗り越えました。
<単身赴任、フツーに「あり」なんじゃない?>
<婿さんがいなくても、娘とマメの生活はツンドラ地帯にはならないんじゃない?>
<だって、我が家でわたしたちといっしょに暮らせばいいんだもの>
<婿さんの勤務場所が近くになった時は、婿さんもうちに同居すればいいわね>
次回の転勤を見すえて、心の中でアレコレ計画を練り始めます。
お金の計算、間取りの工夫、マメの就学、娘の就業、などなど、考えることがたくさんあります。
そして...。
考えているうちに、気持ちが落ち着いたのです。
わたしが勝手に心の中で考えているだけのプランです。
娘一家(とくに婿さん)からノー!を突きつけられたら、もちろん引き下がるしかない。
でも、「こういうふうにできるかも」「できたらいいな」という希望が、わたしの不安を鎮めてくれました。
夜も、わりあい眠れるようになりました。
良かった...。
ところで、もしそのプランが実現するとして、
老夫婦ふたりの気楽な生活をあきらめていいの?
新たな家族を2〜3人迎え入れるって、かなりのストレスじゃない?
大丈夫?
ご心配される向きも多いかと思いますが...。
大丈夫です。
<娘とマメのために、できることは何でもする>
その覚悟はとっくにできています。