ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

墨攻(ネタバレ)

2007年03月24日 | 読書

映画「墨攻」のネタバレも含みます。
映画を観て、色々と気になったので原作を読んでみました。
と言っても、映画はこの小説を原作としたマンガが原作、なんですよね。わかっていてあえて小説を読んでみたのですが。
読んでみて、やはり映画とはかなり違ったので、マンガも読まないといかんなあ、と思いました。女戦士(名前忘れた(汗))とか子団とか奴隷の人(これも名前忘れた(汗))とか出て来なかったし、牛将軍や梁適、梁王渓のキャラクターもかなり違いました。話の展開も違いましたし・・・
だいたいものすごく短いんですよね。195ページとかで、「わが悲しき娼婦たちの思い出」と同じくらいですが、1ページあたりの文字数はもっと遥かに少ないです・・・
というわけで、映画とは別物、と思いつつ読みましたが。
読んでいて、「何が言いたいんだろうなあ・・・」と思ってしまいました。まあ、いわゆるメッセージを込めて書いたものではない、というやつかもしれませんが。
戦争の虚しさとか、そういうのを描きたいわけでもなかったようだし。非戦を掲げながら戦争をしていた墨家という集団の皮肉・・・というのを描きたいのともちょっと違ったようだし。
純粋に、墨家がなぜ消えて行ったのか、を描きたかったのかもしれませんが、それにしてはあの革離の話はちょっと違ったような・・・
うーん、ちょっと何が言いたいのかわからなかったなあ、やっぱり。もしかしたら、はっきりしたメッセージを感じさせるような描き方をしたくなくて、敢えてああいう書き方なのかな、とは思いましたが。
まるで古文献に出ていた事実かのように淡々と書きたかった、というのはあったんでしょうけど。
映画のなのかマンガのなのかわかりませんが、アレンジが上手かったんだな、と思いました。革離のキャラクターや、革離が墨家の決定に背いて一人で来たのだということが後の方でわかるところなんかも映画の方が見せ方として上手かったし。
巷奄中も映画のようなカッコよさはないですしね。
革離の死に方もちょっとカッコ悪かったなあ。あっけない死、というのはいいんだけど、女の恨みというのが・・・ちょっと上手くなかったかなと。
でも、そもそもこの墨家が一人で城を守る、というこの話の設定というか発想はすごいなあと・・・やはりこの原作あってのマンガであり映画なんだな、ということはよくわかりました。こういう話を思いつくのは、ちょっと他にはいないでしょうねー。
南伸坊さんの中国風の挿絵がなかなかいい味出してました。
ところで、墨家って本当に戦闘集団だったんでしょうかね。酒見氏お得意?の、史実のようでいて実はフィクション、というやつかなーと思ってしまったのですが、
特にそういうことは言ってなかったので、本当なのかな・・・いやー、墨家って世界史で習ったけど、こんな集団だったとは知りませんでした。
やっぱり文献を調べていてそういう事実を書きたくなった、というのがこれが書かれた一番の理由だったのかもしれませんね。
コメント (2)
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朗読CDその10

2007年03月24日 | 指輪物語&トールキン
ネタがあまりないので、たいして進んでない朗読CDの感想を細切れで・・・(汗)
さきほど、ビルボのエアレンディルの詩を読んでいる途中で眠くなってしまってやめました(汗)後半はまた今度・・・
どうも苦手なエアレンディルの詩です(汗)トールキンアンサンブルでも聴いていて途中で眠くなってしまう・・・(汗)
話を戻しまして。ようやくエルロンド卿の台詞がありました。グロールフィンデルみたいにいかにもエルフ、という雰囲気ではなく、やわらかだけどなんとなくサバサバしたような?感じの声色ですね。会議での出番に期待です。
原作のエルロンドはビルボに優しいのがいいんですよね~。映画では最後に灰色港のところで片鱗を見せてましたが、あそこ好きなんだよな・・・と話が逸れました(汗)
そして再登場のビルボですが、弱々しくなった優しい声がいいですねえ~。
フロドに指輪を見せてくれと迫った後の、「お前にこんな重荷を背負わせてしまって本当にすまない」という言葉が、静かに言っているのがむしろグッと来ました。ここ、原作で読んでいた時もそんなに強い印象ではなかったんですが・・・やはり朗読の効果でしょうか。
フロドの声の優しさもまたいいですね。イアン・ホルムもいいですが。やっぱりフロドはおじさんの方がいいかなあと思いますねえ・・・
そして登場の馳夫さん。話し込んでいるビルボたちをしばらく優しく見守っているのがいいですねえ。なんだか邦訳もここの部分読みたくなってしまいました(笑)
馳夫さん、原作ではビルボとも仲がいいんですよね。
でもふと気がついたんですが・・・もしかしてアラゴルンとビルボってこの裂け谷で会ったのが最後になったのでは(汗)うわー、なんか切ないなあ・・・
でも、ビルボはアラゴルンとアルウェンの結婚の成就も知っていて、行きたかったけど行けないから・・・と言ってましたよね。ビルボはそれで満足だったのかもしれません。
なんだかビルボの「炉辺の歌」が浮かんでしまいました・・・それもドナルド・スワン作曲のやつで。
このあたりのシーンはゆったりしたテンポで進んで、なごみますね。こういうテンポがわかるのも朗読ならではかも。
そして、まだ途中までしか聴いてないエアレンディルの詩ですが(笑)これも歌ではなくて詩ですね。
一定のリズムに乗って読まれるのを聴いていると、ああ韻を踏んでるんだな、リズムがあるんだな、というのが実感されていいですね。
といいつつ聴いてると眠くなる・・・(汗)長いんですよね・・・
詩の中に「Errantry」という単語も出てきて、「トム・ボンバディルの冒険」に出て来る「さすらいの騎士」との関連も原文で観ているとやはり感じますね。(今まで原文をまじまじと見たことなかった・・・(汗))
エアレンディルの詩が終わってもう少しするといよいよエルロンドの会議の章に突入です。レゴラスとかギムリとかボロミアとか出てきますよ~。楽しみです。
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