米のとぎ汁には・・・

2013-08-22 22:42:04 | 乳酸菌のお勉強
グレープおばさんの師匠、
シカゴさんからコメントが来ました。
米のとぎ汁には植物乳酸菌がいない」と、
放知技で話題になったそうな。

え???
米のとぎ汁乳酸菌を作っているグレープおばさんにや~、

じぇ、じぇ~です。

シカゴさん、やってくれちゃいました。

疑問に思うと、
キチンと確かめるシカゴさん!!

不安に思っている方もいるのでは?と思い、コメントを載せました。

「米のとぎ汁には植物乳酸菌がいない」の御方に
グレープおばさん、ある意味で感謝しますデス。

だって、シカゴさんが実験してくれたお陰で
確実になったんですもの~

シカゴさんのコメントです
最近放知技で話題になった「米とぎ汁には植物乳酸菌がいない」という
○○さんの記事を読んでこれは実験してみるしかないと思って、
圧力鍋を使った煮沸実験をしてみました。
昨日の段階で、白糖乳酸菌液を加圧煮沸したもの、
とぎ汁を加圧煮沸して白糖でばいようしたもの、
その両方で乳酸菌が増殖して発酵することを確認しました。

ここを訪問してみて下さい~
詳しく実験結果載せてありますデス  
 

     ↓
「〔探究編9〕米乳酸菌は120℃に耐えるか 」
探究編9〕米乳酸菌は120℃に耐えるか


乳酸菌のお勉強です~・・・2

2012-09-04 20:48:42 | 乳酸菌のお勉強
「孫に大受けのフニャフニャ人形」の記事に
シカゴさんからコメントが来ました。
乳酸菌・酵母・野菜酵素についてのコメントです。
このままコメントの中に置いておくのは勿体ないと思い
ブログにそのまま載せますね。

>グレープおばさんは、頭が非常に悪い(頭の病気じゃないですよ)
おつむが弱いと言うことです。

米のとぎ汁乳酸菌、玄米乳酸菌について、
よく分からない方、もっと知りたい方

シカゴさんは、とてもわかりやすく説明しています。
とても勉強になりますよ。







>シカゴさんのコメント


さて、乳酸菌・酵母。奥が深いです。
黒糖や加工黒糖、粗糖には糖蜜が含まれていて、その中には乳酸菌が生きています。数はすくなくとも酵母も頑張っていきているんですね。

白糖には乳酸菌も酵母もいません。で、白糖を使った乳酸菌液には黒糖を浸かった者に比べて酵母が少ないようです。

しかし、白糖乳酸菌液は10日かそこらで pH3.0強になります。乳酸菌の数も多いです。

なぜなのか。いろいろ試していますが、とぎ汁培養・米ぬか培養・玄米浸潤培養では2日後に黒糖を入れますが、それは最初から黒糖を入れると酵母が増えてしまって乳酸菌の増殖が抑えられてしまうからだと私は推量しています。これはたぶん正しいでしょう。

ところが白糖の場合、実は最初からあら塩と一緒に培養液に入れた方がよいみたいなのです。最初に入れると、2日後に入れるよりも半日から一日早く pH3.5 に達します。

思うところあってこの気温の高い時期にホットマット上に培養液のボトルを置いてさらにカバーを載せるという、普通に考えると無用な実験をほぼ2か月続けています。そうすると、この時期なら普通は4~5日で pH3.5 になるのですが、ホットマット+カバーだと 3日で 3.5 に到達します(黒糖や白糖を2日後に入れた場合)。

ところが、白糖を最初に入れたとぎ汁培養液や米ぬか培養液はなんと2日後に 3.5 になります(遅くとも2.5日)。そして玄米浸潤培養液の場合は24時間後に濾し取った浸潤液とぎ汁とを一緒にして培養液を作るときにあら塩と一緒に白糖を入れるとやはり翌日、つまり浸潤から2日後に 3.5 に到達するのです(こちらも遅くとも2.5日)。

酵母は白糖よりも黒糖の方がお好きなようです。というより糖蜜が好きなんでしょうね。乳酸菌はどちらもお好み。白糖だと酵母が遠慮するので乳酸菌は思う存分増殖することができるのではと思っています。

というわけで、現在は米粉の代わりに白糖を少し入れた米ぬか培養の実験中。予想が正しければ残りの白糖を1日後に加えて2日後には 3.5 になるはず…。
まあ、私の予想は外れることが多いので半分期待といったところです。





グレープおばさんのコメント
シカゴさん、色々調べられて、凄いですね~
今何度も読んでいます・・・
白糖は、最初に入れると2日後にできる・・早い早くできるのですか・・知らなかったです。

酵母は、糖蜜が好き・・・
白糖は、酵母が遠慮する・・・
白糖入りの乳酸菌で、豆乳ヨーグルト作ると、どんなお味なのか?
作ったことがないので、試してみたいと思います。

白糖入りの乳酸菌は、黒糖入りの乳酸菌の匂いと違いって、独特(旧参勤の匂いなのでしょうね)匂いがします。
私は、白糖で作った乳酸菌を、浅漬けに使っています。
美味しいです、食べ終わったつけ汁は、勿体ないので(乳酸菌がいっぱいいると思うから)捨てないで、塩を加え、乳酸菌も加え又野菜を漬けています。

お腹の調子ですか?
今のところ何ともないです(^_^)





シカゴさんのコメント
>白糖を最初に入れて2日後に 3.5 に到達するのは夏場の気温の高い時期にホットマットの上に培養液のボトルを寝かせてその上をさらにカバーでおおった場合です。この時期だとカバーをしたホットマットの上は 34℃になっています(秋~冬は31、2℃です)。

米乳酸菌は高い温度が大好きなので 50℃くらいまでなら環境温度が高ければ高いほど増殖率が増します(栄養分――糖――があれば…ですが)。

私の住む団地は北側に山の尾根の終端部が迫る狭い河岸段丘の上に建っています。南側は国道が走っていますが、その向こうは崖になっていてすぐ下を川が流れています。川の向こう岸にはちょっとした河川敷があって、民家が十数軒と田んぼと畑がやはり十数枚あります。その上に JR線の鉄橋がかかっています。

そんな環境ですので昼間は気温が上がっても夜間や明け方はけっこう気温が下がります。この夏は比較的涼しくて、晴れた日でも昼間はせいぜい 32℃くらいで暗くなると 30℃前後、そのうちに 28~9℃に落ちて 10時過ぎには 27℃になります。明け方は寝ているので気温がどのくらいになっているか分かりませんが窓を開けて寝ると寒くて目が覚めるのでそれなりに下がっていることは確かでしょう。

というわけで、ホットマットを使わずにふつうに培養すると、この時期はだいたい暖かい場所におけば4~5日で pH3.5 になります。春・秋は 5~6日、冬場は暖かい環境でも一週間以上かかると思います。できるだけ早く完成させたいと思って昨年の秋からはホットマットを使っています。最初はカバーなしで5日かかっていましたが 12月の中頃にカバーをしたところ4日で 3.5 になることが分かりました。それ以来今年の 4月末まではホットマット+カバーで培養していました(ほとんどの培養液が4日で 3.5 に到達)。

玄米浸潤培養を本格的に始めたのが 5月初旬。5月末からは白糖を使った玄米浸潤培養を開始し、途中で白糖乳酸菌液を使った乳酸菌風呂に入りたいなあと思ってから再びホットマット+カバーで培養をするようになりました。2日で 2リットルの培養液が得られるので乳酸菌風呂に必要な 20リットル超を作るのに1か月弱かかりました。

前の乳酸菌風呂は5月下旬~7月下旬の2か月で終了。白糖乳酸菌風呂を7月25日に開始し現在もそのお風呂に入っています。白糖乳酸菌液に酵母が少ないことが分かったのはこの白糖乳酸菌風呂を始めたからです。黒糖乳酸菌風呂は開始してから数日で酵母が増殖して昼間は甘酸っぱい香り、沸かすとほんわかしたイーストの匂いがするようになるのですが、白糖乳酸菌風呂は10日以上経ってもイーストの匂いがあまりしないのです。

それで顕微鏡で確かめたところ黒糖乳酸菌風呂のときはものすごくたくさんの酵母が見られたのと比較して、白糖乳酸菌風呂には酵母が少ないことが分かりました。乳酸菌は十分増えていて、風呂水の pHも 4.0弱になっていました(現在は3.5強)。

培養した乳酸菌液についても白糖乳酸菌液は黒糖乳酸菌液よりも培養終期の発砲量が少なく、酵母の数が比較的少ないことが判明しました。黒糖と違って白糖の場合は色の変化がありません。黒糖乳酸菌液の場合は終期に酵母が増えると培養液の色が薄くなるので酵母が増えたことが分かります。

白糖乳酸菌風呂のことと白糖を培養初日に入れることはいずれブログの記事として書こうと思っています。そのために必要な確認実験を現在しています。培養初日に白糖を入れることはブログのコメントで書きましたが、読んでいる方はあまりいないと思いますので実質上公表するのはこのコメントが初めてです。
白糖乳酸菌液を使った浅漬け、私も作っています。市販の大根や茄子にも乳酸菌・酵母がいることを確認しました。






グレープおばさんのコメント
暑さは、そちらの方が凄いですね。
こちらは、凄く暑くても30度くらいです。夜は26~7度になります。
私の家は、南側は、太陽の日差しが入ります 。西日も入り。ベランダは、40度近くになっていると思います、乳酸菌を作るのには、とても良いです。今時期は、3日くらいで、乳酸菌はできています。1合を発芽玄米にして、白米2合と炊いています。
玄米を発芽させてその発芽汁と頂いて、白米のとぎ汁と合わせて乳酸菌を作っています。こうすると米粉を入れなくても良いのではと、思いそのように作っています。
昨日は、発芽させた発芽米をミキサーで攪拌、その中に黒砂糖を入れてベランダに置き発酵させました。
お味は、ちと匂いがきついですが、乳酸菌がいっぱいいると思って頂いています。
今日は、その上澄みを米のとぎ汁と混ぜて発酵させています。PH試験紙で計ったら、黄色の4でした。
何だか一人で、いろいろためしています。
酵素も作っています。今回は、ズーと前に飯山先生に
℡をかけたときに教えて下さった、黒砂糖でつくる酵素です。
でも分量まで聞いていなかったので、適当に塩、黒砂糖を入れました。作った後に、掲示板にも載せたのですが、返事がこなかったので、℡をかけました。飯山先生から、塩と黒砂糖の分量が多いと言われました。なので、野菜を今日追加しました。後から追加して良いのかどうか分からないけど、・・・でも追加しちゃったです・・・
どうなる事やら・・・です。
大根は、酵素の中に入れると、発酵が促されるのか、凄い勢いで、泡がぶくぶくになります。
切り干し大根も発酵が凄いです。(自家製)
なすび・・・乳酸菌が、多いとは知りませんでした。
そういえば、なすびの漬け物美味しいですものね~納得しましたデス。


シカゴさんのコメント

《玄米浸潤培養液》
グレープおばさんのなさっている、「玄米浸潤液+白米とぎ汁」にはデンプンが十分含まれているので米粉などを補う必要はありません。お考えは正しいです。玄米浸潤液には米とぎ汁にくらべて沢山の乳酸菌がすでに増殖しています(玄米に含まれるデンプンを分解したブドウ糖を摂取して)ので培養初期のデンプンは少なくても大丈夫です。

私が5月初旬に始めた玄米浸潤培養では、24時間浸潤させた浸潤液と、発芽させた玄米のとぎ汁とを合わせて培養液にします。とぎ汁にはわずかながらデンプンが含まれているので米粉などを補う必要がありません。そして、この方法では1合の玄米から1リットルの培養液が得られます(とぎ汁培養では1合の白米から500mlの培養液が得られる)。

この「玄米浸潤培養」の方法については
<米のとぎ汁で乳酸菌を培養する(10)――〔探究編4〕玄米浸潤培養液>
http://okrchicagob.blog4.fc2.com/blog-entry-281.html
という記事を6月3日に書きました。グレープおばさんはまだお読みではないのですね。
なお、黒糖の代わりに白糖を使う場合には、浸潤させてから24時間後に培養液を作る際にあら塩と一緒に白糖を入れると乳酸菌の増殖が早まります。酵母も増えるのではないかと思います。

また、発芽玄米をミキサーにかけてさらに発酵させたものは、サムライ菊の助さんという方が「生玄米ヨーグルト」と名づけているものですね。その詳細は〔サムライ菊の助「畑日記」〕というブログの

<秘伝!生玄米ヨーグルトの作り方>
http://ameblo.jp/kikunosuke18/entry-10210514733.html

に載っています。2009年2月18日の記事です。サムライ菊の助さんは糖は入れないようですが…。
野菜酵素というのは広義のリジュベラックですね。

野菜には乳酸菌や酵母・麹などの発酵微生物が共生しているので、これを水に浸けてうまくコントロールすればこれらの微生物が増殖して発酵物ができますね。乳酸菌がいるのであら塩や糖を入れなくても大体 pH4.0 くらいにはなるので雑菌(腐敗菌・食中毒菌)は排除されると思います。塩や糖を入れれば乳酸菌や酵母がさらに増えて発酵がより進むと思われます。大量の泡は酵母が大増殖している証拠ですね。

野菜酵素には野菜から水に溶け出した様々なビタミン類やデンプン・タンパク質・糖などの栄養分やさまざまな酵素が含まれているのでとても栄養価の高い飲料です。またそれらの酵素の働きでデキストリンやブドウ糖、アミノ酸ができるのでおいしい飲み物になっていると思います。

添加した黒糖や白糖の主成分であるショ糖は分解されてブドウ糖と果糖になりますが、野菜酵素水にはデンプンが分解されてできる中間生成物の麦芽糖やデキストリンが含まれており、最終生成物のブドウ糖も加わって白糖や黒糖の主成分であるショ糖とは違った風味のある甘みがすると思います。また、糖を沢山入れるなどの条件によっては長期間発酵させた酵素水には酵母がブドウ糖や果糖を消費して無気呼吸する際に作られるエタノール(アルコール)ができている可能性があります。なお、エタノールが大量に生成されると(つまりお酒になると)乳酸菌は死滅します。普通の酵素水ではまずあり得ませんが…。

というわけで、酵素水、酵母液、乳酸菌液等はすべて広義のリジュベラックの仲間であると言ってよいと私は思っています。

「米粉の代わりに白糖を少し入れた米ぬか培養の実験」
一日後の PHが思ったほど下がっていなかったのでこれは駄目かなと思ったのですが、エイヤッとやってしまいました。その上、白糖を入れるつもりだったのになんと黒糖を入れてしまいました。大失敗です。今日になって培養液の蓋を開けた途端にあわや大噴出。すぐに蓋を閉めたので大過なきを得ましたが…。思いもよらず酵母が大増殖してしまったようです。pH は 4.5強。これでは当分の間は pH4.0 程度で高止まりですね。

さて、私が白糖を使った米乳酸菌培養を本格的にするようになったきっかけは、

<乳酸菌風呂に対するネガキャン――ニセ科学批判とエア御用>

という私のブログ記事に頂いた roujinさんという方のコメント http://p.tl/pCrt- を読んでからのことです。

roujinさんはインドネシアの豚小屋で飼育している豚の疫病や下痢を抑えるために豚に乳酸菌液を飲ませる実験を行って大きな成果を上げることに成功したそうですが、現地では黒糖やあら塩などの資材が手に入りにくいために白糖と食卓塩を使ったとのことでした。

また豚 50頭に毎日 100ml ずつ乳酸菌液を飲ませる必要があったので大量の乳酸菌液を培養するために種菌としてとぎ汁培養液の沈殿物も利用したと書いておられます。

それを読んで私も沈殿物を利用した乳酸菌液の実験をしてみた結果、確かに乳酸菌液ができることを確かめました。それについては

<米のとぎ汁で乳酸菌を培養する(1)――〔基礎編〕米乳酸菌を培養してみた>

という記事に「培養液の沈殿物と沈殿培養液」という項 http://p.tl/ZD5L- を追加しました。この項では沈殿物に関して「パック代わりに顔に塗っている」とコメント下さったグレープおばさんのこともちょこっと触れています。

というわけで、酵素水やヨモギ乳酸菌培養液を濾し取った際に残る野菜やヨモギを使ってさらに酵素水や乳酸菌液を作るというグレープおばさんの日常的な実践は至極合理的なものだと私は評価しております。



>玄米浸潤培養では、24時間浸潤させた浸潤液と、発芽させた玄米のとぎ汁とを合わせて培養液にします。

ここの所がよく分からずにいました。
玄米を24時間水に浸した液をPH試験紙で計ったら6~7の間で乳酸菌が増殖したのではなくて雑菌が増えたと思い、水を少なくして、発芽させました。発芽玄米になったらその液には、乳酸菌が増えると思いその汁を米のとぎ汁と合わせた方が、かくじつかなぁ思いました。
玄米浸潤培養にデンプン粉を入れて培養していました。そこで、ふと思ったんです、発芽玄米と白米を混ぜて炊いているので、この白米のとぎ汁と入れたら合理的かもって、で、この方法に変えてみました。






グレープおばさんのコメント
>秘伝!生玄米ヨーグルトの作り方
今訪問しました。
1度だけ訪問しました。
私の所に訪問した方から、教えて頂きました。
良く読んだら、違っていますね・・・・黒砂糖も入れていないし、発芽させた汁も入れていないし、・・・毎日水を取り替えるんですね・・・
私、取り替えてないし・・・だから臭いんだ~
こんなふうなんだと思っていましたデス。

そして、野菜酵素の事も教えて頂きよく分かりました。
実は、乳酸菌、酵母、酵素で、頭の中がごちゃごちゃになってしまい、色々疑問が湧いたりしていました。
春の山菜酵素が残り少なくなったので、水を足し、黒砂糖3%、塩1%入れてベランダー置いて、しばらくしてから日の当たらない場所に置きました。今日グイッと1っぱい飲んで、飲んだ瞬間に、喉が熱く感じ変な味だなと、思っていたら、顔がほってたので、鏡を見たら目の周りが、赤くなっていました。
山菜の乳酸菌を作るはずが、アルコールになってしまいました~
勿体ないのでお風呂に入れようと思います。






シカゴさんのコメント
《玄米浸潤培養》
>玄米浸潤培養にデンプン粉を入れて培養していました。

そうでしたね。

玄米リジュベラック:「玄米を浸した発酵水」のこと。1日後の水は捨てて、以後1日ごとに得られる発酵水を飲用するのが一般的。玄米の中に住んでいた酵母や乳酸菌などの発酵微生物が玄米の中にある酵素と栄養物を利用して増殖・発酵している。この中には玄米の中から溶け出した酵素や発酵微生物が作り出した酵素によってでんぷんやタンパク質などが分解されてできたデキストリンやブドウ糖、アミノ酸、ミネラルなどが含まれている。

私が玄米浸潤液を使った実験を最初に始めたのは、れんさんという方の「研いだ古々米の玄米を水に浸けた(12~24時間)ものを使って乳酸菌液を作っている」という投稿を飯山さんの掲示板で読んだのがそのきっかけでした。そのときこの玄米リジュベラックのことが頭の中にあったこともあって、「培養液には浸潤液を使う」という固定観念にとらわれていたのですね。

で、浸潤液にはデンプンがあまり含まれていないので培養液にはデンプンとして米粉を補うという方法を採用したのでした。グレープおばさんにアドバイスを差し上げたのはちょうどその頃でしたね。

それで、グレープおばさんは水に浸した米をミキサーにかけて乾燥させた米の粉を使ったりいろいろ工夫をなさったのではないかと記憶しています。そしてさらにデンプン源として白米のとぎ汁を使うという方法を考え出されたのではないかと推測致しました。

>玄米浸潤培養にデンプン粉を入れて培養していました。そこで、ふと思ったんです、発芽玄米と白米を混ぜて炊いているので、この白米のとぎ汁と入れたら合理的かもって、で、この方法に変えてみました。

その通りだったんですね。

「浸潤液を濾し取ったあとの玄米は炊飯して食べる」のがれんさんの実践をなぞった私の実験では、最初のうちはざるに残った玄米をそのまま釜に入れ水を加えて炊飯していましたが少し匂いが気になったため、ザルに残った玄米をもう一度研いでから炊飯するという方法に切り替えました。

そんな風にしているうちに、そのとぎ汁がわずかながら白く濁っていることに気がついて、「ああデンプンが出ている」と思い、それならこのとぎ汁を浸潤液と一緒に使えば米粉を補う必要はないのではないか、と思い至ったわけです。

それで、浸潤液だけでなくザルに残った玄米を研いで得られるとぎ汁も一緒にした培養液を使った玄米浸潤培養の実験を繰り返した結果を

<米のとぎ汁で乳酸菌を培養する(10)――〔探究編4〕玄米浸潤培養液>
http://okrchicagob.blog4.fc2.com/blog-entry-281.html

という記事に書きました。この方法のいいところは米粉を補う必要がないだけでなく1合の玄米から1リットルの培養液が得られるという効率のよさだと自負しています。

>ここの所がよく分からずにいました。

そうなんですね。私も記事を書きながら「浸潤液と、ザルに残った玄米のとぎ汁とを使う」という表現の分かりにくさには悩みました。要するに「24時間浸した水だけでなく、同時に得られた浸し米のとぎ汁も合わせて培養液として使う」ということです。そして「浸す水の量は少なめ、玄米表面から 深さ 1~2センチくらいにする」というのがポイントです(炊飯するときの水加減と同程度)。そうすることによって「1合の玄米から(浸し水+とぎ汁)で1リットルの培養液を得る」ことができるわけです。目安としては「玄米1合あたり浸し水 350~400ml、とぎ汁 650~600ml」という感じでしょうか。私はかなりいい加減に目分量でやっていますが…。


《酵素水》
>実は、乳酸菌、酵母、酵素で、頭の中がごちゃごちゃになってしまい、色々疑問が湧いたりしていました。

「野菜酵素」というときの「酵素」は「酵素水(酵素を含む水)」ですね。同様に「野菜酵母」というときの「酵母」は「酵母液(酵母が発酵した液)」のことです。

それに対して「乳酸菌液には乳酸菌や酵母・麹が入っている」というときの「酵母「麹」というのは「酵母菌」「麹菌」という生き物を指していますし、「とぎ汁培養液や玄米浸潤培養液にはデンプン分解酵素が含まれている」というときの「酵素」は酵素そのものです。酵素は生き物ではなくタンパク質の一種であり化合物です。酵素は生物が作り出す化合物なので、デンプンとか脂肪・ビタミン…といった有機化合物の仲間に入ります。

タンパク質は煮たり焼いたりすると変質するので酵素も煮たり焼いたりすることで変質してしまいます。変質した酵素は栄養分を分解する働きを完全に失ってしまい元には戻りません。また、酵素は低い温度ではその働きができなくなってしまいます。ただし変質はしないので適温に戻れば再び酵素としての働きを取り戻します。

玄米リジュベラック
>毎日水を取り替える
そうですね。長い間同じ水に浸けたままにしておくと玄米特有の匂いがするようになります。玄米リジュベラックは1日ごとに浸けた水を飲みますが、何度も繰り返しているとやはり匂いがきつくなります。気になって飲めなくなったら終了ということだと思います。

生玄米ヨーグルトを作る場合は、乳酸菌がある程度増殖した頃を見計らってということだと思います。

生玄米ヨーグルト (シカゴ)
2012-09-03 20:57:45
肝心なことを書き忘れました。

生玄米ヨーグルトですが、要は乳酸菌が沢山増殖していることが大事なのでグレープおばさんの方法でも構わないと思います。ミキサーにかけるには水を入れる必要があるので水の代わりに浸潤液を入れるのは乳酸菌の数とかあるいは浸潤液に含まれるいろいろな栄養分や酵素のことを考えるとグレープおばさんの方法は匂いさえ気にならないのならとても合理的だと思います。糖を入れるのも乳酸菌が利用しやすい栄養源という意味でこれも合理的です。

日数もかからないし、いいのではないですか。発酵してしまえば匂いも薄れるのではないかと推量。

シカゴさんのブログ

乳酸菌のお勉強です~




乳酸菌のお勉強です。

2012-04-21 21:51:38 | 乳酸菌のお勉強
シカゴさんから乳酸菌についてのコメントが詳しく書かれていました。
このままコメントとして残しておくのは勿体ないように思い
まとめてブログに載せておきます。
シカゴさんからの許可は頂きましたデス。

乳酸菌についてのお勉強で~す。



塩麹でとぎ汁乳酸菌液をつくる (シカゴ)
2012-03-26 14:48:13
こんにちは。

子供の頃から好奇心旺盛。理科大好き人間です。
これは今も衰えていません。

発酵・醸造でもっとも重要なのは「いかにして腐敗菌の繁殖を防ぎ、排除するか」つまり「雑菌に対するバリアーをどうやって作るか」ということ。それを世界各地で昔の人々が試行錯誤しながら見つけていたんですね。いくつかあるのですがとぎ汁乳酸菌培養に直接関係があるのは、

(1)乳酸菌を増やして乳酸をつくり雑菌が繁殖できない酸度にし、乳酸によって殺菌する。
(2)酵母を増やす。酵母が沢山いると雑菌が繁殖できない。

ですね。他に糖分濃度や塩分濃度を濃くするとか、アルコール濃度をある程度以上にするとか、植物のもつ殺菌作用のある成分を利用するとか…。


それから、飯山さんは「乳酸菌は米デンプンを食べて増える」とおっしゃっていますが、調べてみると乳酸菌や酵母はデンプンを分解する酵素を持っていないんですね。ではどうして米粒や玄米の中で乳酸菌や酵母が生きているのか。とぎ汁培養の初期に黒糖を加えない段階で乳酸菌や酵母が増殖するのはなぜか…。

デンプンを分解する酵素(いくつかあります)を作る微生物の中で代表的なのは麹菌(コウジカビ)です。米や麦や大豆などに着いています。最初はこの麹菌が一生懸命働いてとぎ汁の中で酵素を作っているんだろうと推測したのですが、麹菌はカビの仲間ですので酸素がないと増殖できないのですね(胞子や菌糸の状態で生き延びることはできる)。ペットボトルの口のところまで水を入れて培養するとぎ汁培養では麹菌が爆発的に増殖することはできません。また麹菌は液体中よりも水分を沢山含んだ固体(蒸した米や冷や飯)の方が大繁殖できます(米麹は蒸し米に麹菌を植えつけたもの)。

というわけでいろいろ調べてみると、実は白米や玄米の米粒には稲自身が作り出したデンプン分解酵素が含まれているということが分かりました。温度や水分が適切になるとこの酵素が働いてデンプンを分解してブドウ糖を作り出すのだそうです。

御飯を噛んでいるうちに甘みが出て来るのは人間の唾液に含まれる酵素の働きでデンプンが分解されて麦芽糖ができるためですが、しばらく水に浸して置いた米を炊飯すると口に入れただけでほんのりと甘みが感じられます。これは米にもともと含まれていた酵素の働きでブドウ糖が作られていたためなのだそうです。

というわけで、とぎ汁培養の初期にデンプンが分解されてブドウ糖ができるのは米由来の酵素の働きだということが分かりました。乳酸菌や酵母はこれを栄養分にして増殖するわけです。玄米浸潤液の中で乳酸菌や酵母が増殖するのも同じ理由によるものです。

で、塩麹の場合は米由来の酵素だけでなく麹菌が作り出した酵素がたくさん含まれていますし、つぶれた米粒にはまだたくさんのデンプンがあります。中には麹菌がものすごく沢山いるだけでなく酵母や乳酸菌も共生しているので、塩麹を水に入れておくと酵母と乳酸菌が大増殖して乳酸菌液(酵母液)ができます。ボトルや容器の上の方に空気が入っていれば麹菌もそれなりに活動してどんどん酵素を作ります。その酵素の働きでデンプンはブドウ糖に…。乳酸菌や酵母が食べきれないほどのブドウ糖ができるのです。

そんなわけで(ボトルいっぱいに水を入れずに)私が塩麹で作った乳酸菌液は10日ほどで乳酸菌と酵母と麹菌が入った微炭酸の甘酸っぱい飲料になりました。塩麹の中にいる酵母はアルコールをつくる能力が低いのでお酒にはなりませんがそれでも微量のアルコールはできているようです(塩麹と一緒にドライイーストを入れればお酒になりますね。こちらは今実験中)。

ただし、塩麹の乳酸菌や酵母は米乳酸菌ほどのたくましさがないような気がしますので、塩麹+水ではなくて、塩麹+とぎ汁にすれば強力な乳酸菌液ができるのではないかと考えたわけです。塩麹には塩分がたっぷりありますし、ブドウ糖はどんどんできるわけですから、あら塩・黒糖なしでとぎ汁乳酸菌液ができるはず、と頭の中の思考実験では結論がでているわけです。

とぎ汁・米ぬか、どちらも塩麹のみのあら塩・黒糖なしで乳酸菌液ができました。
この乳酸菌液を使って作った豆乳ヨーグルトも酸っぱ目できれい。味も悪くありません。が…、飲むと酸っぱいばかりであまりおいしくないんですね。

黒糖の代わりに白糖で作った乳酸菌液もあまりおいしくないので、乳酸菌液のあの味は黒糖の成分のおかげかも知れません。

とぎ汁1合分(500ml)に対して塩麹を小さじ2杯。暖かい環境に置いて3日後に pH3.5 になりました。ただ、3.5 になっても乳酸菌が増殖したということで酵母はまだあまり増えていないので完成までにはまだ数日かかります。あら塩・黒糖で育てた培養液の場合は3.5になってから2~3日で酵母が十分に増えて完成します。酵母は乳酸菌にくらべて身体が大きいので増えるのに時間がかかるわけです(たくさんの糖も必要)。

とぎ汁+塩麹の場合、麹が作り出すブドウ糖が頼りなのですが一気にたくさん作り出すわけではないので酵母が十分増殖するのに時間がかかりました。結局ほぼ完成したのは10日後くらい。普通の培養液よりも4日ほど余分にかかりました。

おいしくないので飲用には適さないですが豆乳ヨーグルトづくりや噴霧用には十分使えます。麹もそれなりにいるので乳酸菌風呂に追加投入するのにもいいと思いました。



黒糖 (シカゴ)
2012-04-12 13:42:18
こんにちは。

http://p.tl/j7KI-
黒糖の名前、「梵黒糖」ではなくて「焚黒糖(たきくろとう)」でした。
メーカー直販の方は沖縄・北海道のみ追加運賃(500円)がかかるんですね。
ですから、北海道へ送ってもらうと
10袋の場合は 3600+500=4100(円) 1kgあたり 820円、代引き手数料無料
20袋の場合は 7200+500=7700(円) 1kgあたり 770円、代引き手数料無料

http://p.tl/6m7s-
もう一つの方は北海道への送料が 1480円ですので
10袋の場合は 3200+1480=4680(円) 1kgあたり 936円、代引きのときは315円追加
20袋の場合は 6400+1480=7880(円) 1kgあたり 788円、代引き手数料無料
30袋の場合は 9600+1480=11080(円) 1kgあたり 739円、代引き手数料無料
ただし、商品代金が10000円を超えると送料・代引き手数料が無料になるので
10000÷320=31.25 つまり 32袋以上なら送料・代引き手数料無料です。
32袋(16kg)で 320×32=10240(円) 1kgあたり 640円
これだとかなりお得。たぶん1年では消費しきれませんね(黒糖は賞味期限なしなので長期間保存できますが…)。私の場合実験や乳酸菌風呂用にかなり使いましたが、昨年7月に20袋購入したのがあと2袋残っています。

で、この黒糖には乳酸菌と酵母が生息しています(「黒糖+あら塩+水」で培養実験)。
市販の米粉にも乳酸菌・酵母・麹が生息していることを確かめたあと、家にある黒糖やメープルシロップやしょうがシロップで培養実験した結果、メープルシロップとしょうがシロップは殺菌されていたことを確認。

顕微鏡のこと (シカゴ)
2012-04-12 13:43:28
顕微鏡のこと。

昨年乳酸菌培養を始めてすぐに位相差顕微鏡(100倍~2000倍)というのを購入しました。染色液を使わないでも見えるので生きたままの乳酸菌や酵母が観察できます(私は車を持たない主義。その分のお金を趣味や好きなことに使います)。

乳酸菌の大きさ(太さ・長さ)は「0.5~1μm」(マイクロメートル:1mの100万分の1=1000分の1ミリメートル。昔はミクロンと言っていました)で、球状のもの(球菌)と桿状のもの(薬を入れるカプセルのような形:桿菌:かんきん)があります。米には乳酸桿菌(ラクトバチルス)が多いですがわずかながら乳酸球菌(ラクトコッカス)もいます。

酵母(イースト)の大きさは乳酸菌の10倍くらい(5~10μm)で、球形・卵形・桿形のものがあります。米にはすべていますが、球状(円形酵母)のものは少なくて卵型(楕円酵母)と桿形酵母がたくさんいます。ちなみにパンに使うイーストは円形酵母です。

麹(コウジカビ)の菌糸は太さが2~5μm、長さはミリ単位になるので成長したものは肉眼でも見えます。

200倍だと乳酸菌は糸くず(分裂して連鎖しているもの)、楕円酵母や桿形酵母は米粒のように見えます。麹は長いのですぐに分かります。400倍以上にすると乳酸菌の形状(球菌か桿菌か)もなんとなく分かりますし、酵母ははっきりとその形が分かります。

1000倍・2000倍で見るには接眼レンズとカバーグラスの間にイマージョンオイルというものを張る必要があり、使用後の後始末が面倒なので通常は400倍で観察します。私の持っている顕微鏡の800倍モードはちょっとくっきり感に欠けます。

200倍だと乳酸菌が液の中でピコピコと動いているのが何となく分かります。800倍以上だとその動きがはっきりと観察できます。プレパラートを作ったばかりで液が流れているときは連鎖した乳酸菌が液の流れを利用して泳ぐ様子が見えます。酵母や麹は運動性を持っていません。

培養初期や中期には乳酸菌が4~10個くらい連鎖したものが沢山見られますが終期には単独のものがほとんどになります。酵母は円形・楕円のものは出芽(雪だるま状)で増え、桿形のものは分裂で増えるので、盛んに増殖している時は連鎖している桿形酵母や出芽酵母がたくさん観察できます。コウジカビはまばらです。

塩麹の場合は糊状の部分をスプーンで少しすくって、水を加えて薄めたものを観察します。それでもコウジカビの菌糸が紙の繊維のようにびっしりからみ合っているのが分かります。その周りには乳酸菌や酵母がたくさん集まっています。

増殖はねずみ算式に倍々ゲームで行われます。大きさが10倍だと表面積は100倍、体積は1000倍になりますので、酵母は乳酸菌に比べて生きていくために必要な栄養分が相当に必要です。したがって米粒に住む酵母や麹は乳酸菌に比べると数が少ない上に、増殖に要する時間も長いので、培養初期には乳酸菌が爆発的に増えるのに対して、酵母は終期になってようやく爆発的な増殖が起こるわけです。