はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

節分の催し

2008-02-02 12:52:22 | 京都・行事
京都の吉田神社の豆まき、何年か前に行きましたが、あまりの人の混雑で何も見えなかった。豆まきの掛け声だけ(‐o-;)
吉田神社では夜に豆まきしてました。二月の夜は寒いのよ~(-д-;)
一条の晴明神社でも夜に節分の神事があり、吉田神社の参道に立ち並ぶ露店に後ろ髪引かれながら晴明神社まで大急ぎで行ったっけ。
昼間は昼間で平安神宮の節分、盧山寺の鬼法楽をはしごして、前日も八坂神社の豆まきに行ったり、女三人で冬の京都を町を歩きまくった。まだ2○歳だったからパワーがあったね…
盧山寺や平安神宮の節分についてはこのブログ内に記事があります。
その時初めて祇園町で花街の恒例行事の「お化け」を見た。
四条通りにかかる横断歩道を、祇園の芸妓さん達が扮する、浅野内匠頭と大石内蔵助、吉良上野介の忠臣蔵ご一行様が通過していく様に固まってしまいましたっけ(^_^;)
来年は行けるかな、京都の節分。

会社の近くの鉄砲洲稲荷神社では豆まきの他に「新富座こども歌舞伎の会」という子供さんが演じる歌舞伎が上演されるそうです。
演目は「三人吉三巴白浪」。子供さんがお嬢吉三に扮した写真がポスターに使われていました。
見たいのだけど、ちょうど上演時間はまだ仕事。残念。
家の近所の神社、お寺でも豆まきがあって、あるお寺では何十人もの僧兵の行列という珍しい行事があるとかで、外国人も見に来るらしいです。
僧兵って、武蔵坊弁慶みたいな格好な訳ですが、なぜ?
あと、タレントさんや力士、年男年女が豆まきするお寺も近くにあるので、そちらなら仕事が終わってから間に合うので行ってみようかと。
明日は寒くないといいな。

京都の節分関連記事
八坂神社の節分
http://blog.goo.ne.jp/haginon/e/e0cafaf71f621041b79f88caacba8653

廬山寺の鬼法楽次第
http://blog.goo.ne.jp/haginon/e/f04f8c8ac4b5853ebe2e16fe6cd03045

平安神宮の節分
http://blog.goo.ne.jp/haginon/e/a6a4b16e48cc5a87d1fd120e88ed5590


簪の種類

2008-02-02 01:14:59 | 京都・舞妓さん変身体験(その他いろいろ)

舞妓変身体験好きが高じて、舞妓さんの花簪に興味を持ち始めました。
舞妓さんは毎月違う種類の花簪を挿します。皆その季節を表しています。
2月の梅、3月の菜の花、4月の桜、というように。お座敷で舞妓さんが日本髪に挿す簪は大きくて高価な物ですが、お座敷に出ない普段の格好の時や、前挿しとしてお座敷でも画像に出ているような小さい簪を挿します。

この小さい簪、私もいくつか持っています。自分で買ったり、人から戴いたり、家で箱から取り出しては眺めています。

上段左、中央は摘み細工で作られた花櫛、右は糸巻きの櫛。
下段左から順にお正月の簪二種類、春、秋、冬に挿す珊瑚の玉簪、3月の菜の花、5月のぼたん、銀の平打ち簪、9月の桔梗の簪と、金属で出来たお花のちりかん。
ちりかんは短冊状のびらびらした飾りが下についていましたがそれはお店で切り取って貰いました。色々なデザインがあって3000円前後で買えます。
摘み細工で出来た簪は、一般的に摘み簪(つまみかんざし)、または花簪と言うようです。これも3000円前後で買えます。これの大きな物を舞妓さんはお座敷の時に挿しています。大きな物になると1万5千円位?
赤い玉のついた簪は玉簪と言います。これも樹脂製なら3000円前後。夏(6~9月)は緑色、それ以外の季節(1~5、10~12月)は赤色です。今は樹脂製の物を使うこともあるようです。実は舞妓さんのキャリアで微妙に玉の大きさが違うらしいです。若い子ほど玉が大きいとか。
銀の糸で巻いた櫛は糸巻き櫛と呼んでいます。これは6~9月までの夏のシーズンに使用し、お座敷でも普段でも使います。小さい舞妓さんはお座敷の時には使いませんが普段は使います。若い子ほど櫛の色が赤やピンクで、キャリアが上がるほど色が薄くなるそうです。銀糸だけでなく金糸を巻いた櫛もたまに見掛けます。お値段は記憶が曖昧ですが1万円しなかったと思います。
ちりかんも摘みの簪も普段の時以外では、お座敷の時に銀のびら簪(扇形の台に短冊状の物が垂れ下がった簪)を挿したそのまた上に挿します。それをびらどめ(びら留・びら止?)または前挿しと呼んでいるようです。私が知っている舞妓さんなどは前挿しと言っている場合が多いかも?

 

上の画像はちりかんと、銀の平打ち簪です。平打ち簪は銀を透かし彫りにした物で、大きい舞妓さん(おふく髷を結っている舞妓さん)がお座敷や普段の時に髷の脇に挿しています。代々置屋で伝えられてきた家紋が彫られた物や高価な石が嵌められた物などを使ったり、なじみのお客様からのプレゼントで名前を彫って貰った簪を挿している人もいます。
櫛は摘み櫛(つまみくし)または花櫛といいます。これもお座敷や普段の時に挿します。花簪と一緒に誂える場合もありますが、白やピンク、緑をベースにした櫛は色々な季節の花簪と合わせやすいようです。たいていの舞妓さんは何種類か持っています。こちらは1~5、10~12月に使います。丸型と角型とあり、1万円数千円位で買えます。

上の画像は全て私が自分が祇園の簪屋さんやオークションで購入したものです。既製品もありますが、簪屋さんにオーダーして作っていただいたものもあります。色合いやデザインを自分の好みで作ってもらうことは可能です。ただ、職人さんによっては、日本に昔から無い花のデザインや伝統的でない物は受けてもらえないことがあるようです。
これらを購入したのは見て楽しむというのもありますが、実際に自分で使用する場合もあるというのもあります。今まで何度か舞妓さん変身の体験をしたことがありますが、舞妓変身のお店で貸していただける櫛や簪は、汚れていたり古びて痛んでいたりすることがわりと多いのが残念です。
櫛や簪は髪油の所為で汚れやすく、さらに茶髪のお客様の髪をセットした時に使用した黒いカラースプレーの所為で黒ずんでいることがよくあるのです。
あと、夏に変身体験をした時に、本当は夏向けの櫛や簪のコーディネートのルールがあるものの、物がそろっていないので季節を無視した物を挿す事になるということもあります。夏なのに赤い玉簪や摘みの櫛だったりとか。
舞妓さん変身の体験をしたり、本物の舞妓さんの事を知るようになってからはそういったことがとても気になるようになりました。もともと凝り性なんです。(^^)一つが気になるとこれもあれも!なんてことに・・・・
なのでいっその事自分で買える物なら自分の物を使いたいな~と思いました。

上で書いた名称については、本に記載されていたり、実際に花街の関係者や舞妓さん達の髪を結う美容師さんなどから取材して得た知識を元に書いております。立場や地域などによって若干の呼び方は違う事があるようです。なので私が書いた名称が全て正しいという事ではありません。ことに関東と関西では、日本髪の形や結い方や名称が違うだけでなく、こういった飾り物に関してもやはり違うようです。
ちなみに、舞妓さんが前髪の所でくくっている赤いリボン状の布、関東ではちんころというそうですが、京都の美容師さんに名称を伺ったところ、前髪くくりと呼んでいると言われました。(^^)

簪についてはたびたびこのブログでも記事を書いていますが、今まで得た知識を忘れそうなので自分自身の記録の意味もありまた書いてみました。
新たに得た事があればまた書いてみようと思います。

下の画像は平成20年お正月のデザインです。
豆簪なので大きな物とはちょっとまた雰囲気が変わります。

余談ですが、舞妓さんの花簪はお正月と祇園祭りの物は毎年デザインが変わります。
最近は舞妓さんの人数が増えたため、この数年は舞妓さんの人数分をすべて時期までの製作するのが非常に難しくなってきたそうです。
舞妓さんは増えても簪の職人さんは増えているわけではないそうで・・・伝統や文化を守っていくには後継者が必要ですけど、難しいところですね。