はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

舞妓さんの帯の柄

2012-08-01 02:25:27 | 舞妓の衣装・装飾品

舞妓さんの帯の柄は、季節にちなんだもの、伝統的な定番柄などいろいろありますが、たまに変わった柄があります。


今まで見たことがある物の中で変わった柄だと、お盆などに飾られる大内行灯の柄。
8月のお盆の前後に京都へ行った時、祇園町の一力亭に入っていく舞妓さんがいました。
帯の柄を見ると、お盆の提灯柄???とびっくりしました。
あまりにも珍しいので、後姿の写真をこっそり撮らせていただき、写真を見返してもやっぱり大内行灯。
思い出して写真を探したものの見つかりませんでしたが、物凄いインパクトでした。
黒地の絽の染め帯で、色鮮やかな行灯の柄が入っていました。
芸舞妓さんの着物や帯の柄というのは、どちらかというと縁起の良い柄が多いイメージでしたので、こういった仏具が意匠として使われるとは思いませんでした。
時期的にお盆の前後でしたので、その時期にしか締められない帯でしょう。
そうなると、とても限られた期間のみの帯なのですね。
季節限定の帯というと、祇園祭の期間にだけ締める、長刀鉾などの鉾の柄の帯があります。
祇園甲部の何軒かの置屋さんでは、鉾の柄の帯は何軒か持っているようで、織りや染めで鉾を描いていて素敵でした。
他の花街でも同じような柄のものを持っている置屋さんはあると思います。

昭和期の古い写真に、伊勢海老の柄の帯が写っているも見かけました。
舞妓さんのだらり帯の部分に、巨大な真っ赤な伊勢海老。
昔の物の方が大胆な柄が多いのですよね。
そういった、昔の芸舞妓の衣装を一堂に集めた展示会があったら良いのにと思います。