はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

舞妓変身ガイド本?

2010-02-17 01:42:24 | 京都・舞妓さん変身体験(その他いろいろ)

先日、京都在住の友人が用事で東京に来て、お土産をいくつかいただきました。
別ブログの記事でも紹介しています⇒http://haginon.exblog.jp/12067482/
お土産の中に、どこからか手に入れてきた、とある舞妓変身の業者さんが出している読本があり、なかなか興味深かったです。

そのお店の具体的なプランや料金についての紹介は特になく、舞妓変身のいろはというのでしょうか、舞妓さんの歴史から、髪型や衣装の説明と、そのお店の方のサービスについての紹介や舞妓変身への思い入れなどが書かれています。
スタッフさんの手書きの舞妓さんの絵が可愛らしくて良いですね。
「るるぶ」等の広告や、ホームページでは説明できない部分を補完するということでは良い方法ではないでしょうか。
内容的には正直をいえば突っ込みは若干ありますが、完璧な舞妓変身店はないでしょうし・・・
そのお店の変身の内容と「本物」との違い、たとえば衣装の違いについてきちんと書かれているのは凄く良いと思います。
「本物」を良く知っている方なら、写真を見るだけで「本物」の着物と「変身」の着物の違いはすぐに分かると思いますが、初めて舞妓変身をされる方や「本物」を実際に見たことがない方にはその厳密な違いは分からないと思うのですよね。
観光本やネットなどでは、カツラなのは、昼間歩いているのは変身だという説明は見かけますが、衣装についての説明はあまり無いです。
精々、「変身」は着物がペラペラ、という程度。
他の記事でも紹介していますが、舞妓さんの衣装というのは、基本的に1月~3月・12月は二枚重ねの綿の入った着物、4月・11月は一つ綿の着物、5月・6月・9月・10月は単衣袷、7月・8月は絽の着物となり、帯は11月~3月は織帯、4月~5月・10月は染帯、6月~9月は絽の帯という細かい決まり事があり、「本物」の衣装を用意しているなどの一部のお店以外、殆どの舞妓変身のお店ではこの通りには用意はしていないので、たいていは冬物の着物と帯のみで、真夏でも冬物の衣装を着ることなります。
色々な舞妓変身店の広告やホームページを見ましたが、この点をきちんと説明しているお店は殆ど無いと思います。
ただ舞妓さんの格好が出来ればそれで良いというお客様もいますし、そんなにこだわらなくても良いことかもしれませんが、せめて、衣装が「本物」か「変身用」であるかの説明は必要ではないかと私は思います。
「変身用」であるかは説明しなくても分かるでしょ?なんていう意見もあるでしょうが、全てのお客様が分かるという訳ではないでしょうね。
私の友人で京都旅行を何度かしていて、仕事の関係で和服を良く着る人がいますが、彼女は全カツラで真夏に冬物の着物を着た変身さんを見たら、自分は多分「本物の舞妓」だと思うだろうと言います。
だって、私は「本物の舞妓」をまじまじと見たことが無いし、舞妓に関する知識は全くないから、それが本物と言われたら信じると思うと。
こういう意見もあるので、やっぱり、きちんとした説明は必要なのだと思います。
この点を説明されていたのは、大袈裟ですが画期的でした。

るるぶなどの本で、変身体験特集はありますが、舞妓変身についてのガイド本があると良いな~と思うのですが、需要はあまり無いのでしょうか。
あったらいいなぁ、と思うのですが・・・・ 

 


早稲田

2010-02-16 23:42:06 | 東京

年末のある日、目白からの所用の帰りに、早稲田の放生寺の「一陽来福」のお札をいただきに行くことにしました。
目白の学習院の近くから都電に乗り、早稲田へ。

  

東京に長年住んでいますが、都電に乗るのは初めて。
短い区間でしたが、見知らぬ景色で小旅行気分。
早稲田大学の前を通り、地下鉄東西線の早稲田駅前に出ました。
まだお昼ご飯を食べていなかったので、昭和の香り漂うお店でカツカレーを注文。
カレーがお皿からこぼれそう。
学生向けのお店なので、安くてボリュームのあるメニューばかりでした。

「一陽来復」で有名な穴八幡宮はお札を求める人で大行列。
私は「一陽来福」のお札をいただく為に、穴八幡宮のお隣の放生寺へ。
お札を貼るのは冬至・大晦日・節分の決まった時間に貼るチャンスがあるそうです。
お札をいただいたのは冬至の後だったし、大晦日も出かけていたので節分の日に貼りました。
福が来るといいなぁ。

  


節分・お化け

2010-02-07 23:40:49 | 京都・花街

京都の花街では、節分の時に行われる行事があります。
お化けといって、芸妓さんは歌舞伎などを題材にした仮装をしてお座敷を回り、舞妓さんはいつもとは違う髷を結います。
姿を変えて鬼に見つからないようにする、という意味があるようです。

この時期の芸妓さん達はとても忙しく、分刻みにお座敷からお座敷へと移動し、お茶屋さんだけではなく、花街の外にある料亭などにも出張されます。
私の友人は以前、節分の日にとある有名料亭で食事をしていたそうですが、別のお客様がお化けの仮装をした芸妓さんを呼んでいたそうで、お店の方からこれからお化けが来るので見ませんか?と声を掛けられ、お廊下から見物することが出来たそうです。羨ましいです(^^)
通常は、井上流の京舞しか舞わない祇園甲部の芸妓さんは、この日だけは京舞ではない、仮装に合わせた踊りを踊ったりするそうです。
私も節分の時に何度か京都に行ったことがありますが、芸妓さん扮する忠臣蔵ご一行や水戸黄門、桃太郎ご一行を見掛けたことがあります。
深夜の路地から、仮装をした芸妓さん達がぞろぞろと出てこられてびっくりしたものです。

花街によるようですが、舞妓さん達は仮装はしないで髪型を変え、黒い襟を掛けた町娘風の着物を着るのが多いです。
通常の割れしのぶ・おふく髷ではなく、お染・おしどり(雄または雌)・お俊・菊かさね・結綿・勝山などなど。
全ての舞妓さんが髪型を変えるということではなく、舞妓さんが所属する置屋さん、舞妓に出る時に見習いをした見習い茶屋の違いによっては、小さい舞妓さんのうちはダメで大きい舞妓さんにならないと、節分で変わり髷を結えないこともあるようで、同期の舞妓さんでも変わり髷を結える舞妓さんと結えない舞妓さんがいます。
殆どは二年目になると結える場合が多いようです。
基本的に、初めての時はお染という割れしのぶに橋という付け毛を掛けた髷を結い、次の年にはおしどりや結綿など、結える髷のバリエーションも増えていくようです。
勝山髷は夏の祇園祭の頃に結う髪型として知られていますが、節分の時にも結う場合があり、元々時代劇のお姫様のような豪華な髪型なのですが、両サイドから付け毛を垂らして、もっとお姫様のようにするのが流行っているようです。
そうなると勝山というよりは吹輪というお姫様の髪型という方が正しいのかな?
ある舞妓さんは、他の置屋の先輩や他の花街の舞妓さんが節分に勝山を結って両サイドから付け毛をつけようというのを聞き、自分もしてみたくて何ヶ月も前から髪結いさんに予約を入れていたそうですが、見習い茶屋のお母さんから「舞妓さんらしくないから」と許されず、結局違う髪形にしたそうです(^^;)
下げ髪と言って、嶋原の太夫さんが引退する時に結う特別な髪型を結って、黒紋付を着ていた舞妓さんもいて、とても豪華ないでたちで素敵でした。

ネットで知った情報によれば、今年はマイケル・ジャクソンの仮装をされた芸妓さんがいたとかいないとか。
ムーンウォークとかされたのかしら~?
是非見てみたいものです(^^)

※見習い茶屋というのは、正式に舞妓さんになる一ヶ月前から見習いとしてお座敷での振る舞いを学ぶ、格式のあるお茶屋さんをいいます。
所属する置屋さんが見習い茶屋も兼ねている場合もあります。
違う置屋や違う姉妹筋であっても、見習い茶屋が同じの場合は、また姉妹という事になるそうです。
舞妓さんにとって、置屋のおかあさん、姉芸妓以外に、見習い茶屋のおかあさんはとても存在が大きいのだそうです。

 
節分の変わり髷・お染

※画像はすべて私が舞妓変身した時のものです。

節分の変わり髷に関しては下記の記事でも紹介しております。
舞妓さんの髪型・お染(節分の変わり髷)http://blog.goo.ne.jp/haginon/e/fa003457b940dc6e58997323039e85c7
おしどり(雌)http://blog.goo.ne.jp/haginon/e/c774c30ad29883a3221d4167addedc43
お俊http://blog.goo.ne.jp/haginon/e/9c89810f9edb34f110844743c5155b83