はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

日本髪のお手入れ

2012-02-26 00:23:09 | 京都・舞妓さん変身体験(その他いろいろ)

日本髪が好きだったり舞妓さん変身をした時など、日本髪を結いすぐには崩さずに過ごすことがあります。
そういう時には自分で手入れをするのですが、今までの経験や結髪師さんからのアドバイスについて書いてみます。

以前、京都の祇園屋さんで鬢付け油を購入しました。
鬢付け油はいくつかの固さがあって、用途によって固さを変えるそうです。
お店の人に、日本髪を結った時の手入れ用にはこれ、と聞き7番を購入。
お値段は当時735円でした。

私が日本髪を結って初めて数日過ごした時は京都の友人の家に泊まり、友人の家になぜかあった箱枕を使って寝ました。
朝は自分で市販の櫛で撫で付けただけでしたが、シャワーを浴びた時に紺紙(鬢の内側に張った補強用の紙)が濡れて落ちてきて、それは友人に手伝って貰ってなんとか貼り付けました。
その次に日本髪で過ごした時も友人宅に泊まったので友人に手伝って貰い、その後東京の自宅に戻ってからは、日本髪用の櫛で鬢を整えましたが、だんだんと左右の形がずれたり、入浴時に塗らしたり、または部屋の乾燥によって紺紙が剥がれてしまったり。
私の髪、もみあげの部分はどうやら癖がありまして、時間が経ってくるとだんだんと鬢がうねってくるのが、毎回日本髪を結った時の悩みでした。
一昨年に日本髪を結ってくださった結髪師さんから色々アドバイスを受け、この時は今までよりは綺麗に保てたと思います。
今までは潰れた鬢を直すのに、舞妓ドキュメンタリー番組などで観る舞妓さんがしているように、櫛の尖った部分を鬢に入れて引っ張るような整え方だったのですが、慣れない人間がやると逆効果のようで、左右対象にも上手く直せなかったです。
アドバイスによれば、鬢の中に入っている、鬢のボリュームを保つ為のもじゃもじゃのすき毛を、鬢の下から指を入れて押上げると、鬢がふっくらするというのです。
たしかに、ふっくらするし左右のバランスも良くなりました。
鬢や髷の遅れ毛を直す時には、ドライヤーで髪に塗ってある鬢付け油を温めてから櫛を入れると良い、鬢付け油を足す時もドライヤーで温めてからと。
私が毎回気にしていた、もみあげ部分のうねりや遅れ毛は、油を塗り、鬢の内側の紺紙が貼られた部分を指で押上げながら櫛で撫で付けると良いと。

なるほど~、以前よりはマシに手入れ出来たと思います。
この時は、卓上の三面鏡をネット通販で買いまして、横にも縦にも置けるタイプなので後頭部も見えるものでしたから便利でした。

日本髪はどうしても油を使うので、埃が付きやすいんです。
ネットで知り合った、日本髪愛好家の方からは家で過ごす時は風呂敷を被ると良い、と教わりました。
風呂敷は縮緬や綿ではなく、ポリエステルなどのツルっとしたタイプのものを姉さん被りにするのです。
ちょっと面白い姿ですが、寝る時も風呂敷を被って過ごした為、過去に結ったまま過ごした時よりは埃が付きませんでした。

日本髪を解くのは、三面鏡や手鏡を使って自力で解くのは出来なくはないですが、慣れない方は自力でしない方が良いです。
借りたかもじを切ってしまったりして弁償する可能性があります。
解く時、ぐるぐるに巻かれた元結いを切るには普通の鋏より糸きり鋏が向いていますね。

慣れていないのはあるのですが、鬢の直しなど毎日かなりの時間がかかります。
昔の人も舞妓さんも、良く毎日やっていられるなぁとつくづく思いました。
以前舞妓をやっていた友人は、長期のお休みで実家に帰省した時に髪を切ったら、オーダー以上に髪を切られてしまい崩れやすく、結ってから数日間保つ為に、しばらくの間は一日数時間かけて鬢を直していたと話していました。
舞妓さんになりたかった別の友人も、お正月に日本髪を結った時に自分で髪を直すのに、自分には無理・・・・と根を上げていました。
私も同感です(笑)

 

 


京あるきin日本橋

2012-02-25 20:48:03 | 京都・観光

「京あるき」という、東京で開催された京都を紹介する大型イベントの一環で行われた、「京あるきin日本橋、舞妓はんとオペランチ」という有料イベントに参加しました。

午前中に東京駅八重洲口前の京都館にて待ち合わせ、舞妓さんのお出迎えがあり、しばし京都館内を見学後、案内人さんやサンケイリビング社の編集長さん、他の参加者の皆さんと日本橋観光へ出発。
日本橋高島屋の近くにある「東海東京証券」にて、花街写真家として著名な溝縁ひろしさんの写真展、「京都・花街の伝統美」を見学。
溝縁さんご本人も来場されていて、写真の説明をしてくださいました。
まだ白黒写真の、かなり古い時代のものから現在のものまでありました。
東海東京証券はギャラリースペースがあって、写真展や様々な展示を行っています。

写真展の後は、タクシーで人形町へ。
「東京唐草屋」さんにて風呂敷包みの体験。
三種類の結び方を教えていただきました。
名前や家紋入りの風呂敷、今度作ってみようかな。
人形町を散策しながら、人形町の老舗についての説明をいただきました。
有名な鳥料理のお店の親子丼ランチ目当ての人や、有名な人形焼のお店、水天宮の参拝客であちこち大行列でお祭みたいな賑わいでした。
「玉英堂彦九郎」さんで「虎家喜」をいただきました。
美味しかった。
和菓子もどれも綺麗で、今度ゆっくり買いに行こう。
桜餅を買いたかったけど、こちらは人気商品は早く売り切れるらしいです。
玉英堂彦九郎さんは創業が安土桃山時代の天正4年(1576)で、昭和になってから京都から東京に移ったそうです。
勤王思想家・高山彦九郎が、荒れた御所を拝し涙した後に立ち寄りお酒を飲んだのが玉英堂で、その縁で店名が玉英堂彦九郎となったそうです。
高山彦九郎といえば、三条京阪駅前に銅像があって、通称「土下座」として京都の待ち合わせスポットとして有名です。
人形町は、「東京の京都」なのですって。
和菓子屋さんや扇屋さんなど、京都から来たお店が多いそうです。


散策後はロイヤルパークホテルの最上階のレストランにてランチです。
素晴らしい青空に隅田川。
お料理は、京野菜や甘鯛、和牛のフィレ肉など、美味しかった〜。
肉〜!!

   


食事の後は舞妓さんが登場、祇園小唄や宮川音頭を踊っていただきました。
舞妓さんの踊りの後は、若手の声楽家によるミニオペラ。
日本人が作曲した日本語の歌詞のものと、シューベルトの「鱒」やプッチーニの「私の優しいお父さん」など良く耳にするものも。
舞妓さんは宮川町の舞妓さん、以前も観光誘致のイベントでお見掛けしたお二人でしたが、その時はまだデビューされたばかりで幼い感じでした。
すっかりはんなりとしたお姉さん。
お二人のお着物。
冬の衣装でポピュラーな飛び絞りで、黄緑色の着物に黒の帯、黒の着物に黄緑色の帯という、色違いの組合せ。
この2月は京あるき関連で何人の舞妓さんが来られましたが、別の週に行われたイベントでお見掛けした舞妓さんは、このお二人と同じ置屋の先輩でしたが、彼女も飛び絞りの色違いのお着物でした。
いかにも京都らしいお着物で好きです。

 

  

 

 


楽しい時間は過ぎて現地で解散、お土産物もいただきました。
お土産は、画像にあるお菓子と溝縁さんのポストカード、風呂敷の他に宇治茶のペットボトルと、玉英堂彦九郎の虎家喜も。
ロイヤルパークホテルでオペラとランチのみで1万円で受付けていますが、今回のツアーはガイドとお土産、舞妓さんの踊りをみて同じ値段だから大変にお得でした。
日本橋の老舗を巡るツアーは、様々なテーマで開催しているようです。
東京に住んでいて東京駅や日本橋周辺で働いていたことがありますが、歴史やお店を巡る事はあまりしなかったので、改めて参加してみて勉強になりました。

 

今回、カテゴリーを「京都」にするか「東京」にするか迷いましたが、一応は「京あるき」のタイアップなので京都のカテゴリーにいたしました。
今回、デジカメが壊れかけていた為、設定が上手く行かずに恐ろしいことになっております・・・・


二月・梅の花簪

2012-02-06 22:23:00 | 舞妓の衣装・装飾品

今まで撮らせていただいた、京都の舞妓さんの花簪の写真です。

一枚目の写真は、枝垂れ梅の花簪。
おふく髷の舞妓さんで、白い無地の角型の花櫛との組合せ。
襟替え間近の舞妓さんですっきりとした感じです。

二枚目の写真は、白、ピンク、赤の小梅の花簪。
割れしのぶ髷の舞妓さんで、小さい舞妓さんらしく同じ小梅のモチーフの勝山との組合せ。

ピンクの一輪梅の花簪の写真もあったはずですが、行方不明です。
小花タイプは小さい舞妓さんらしく、大輪タイプは大きい舞妓さんらしいと思いますが、大きな舞妓さんでも小花タイプの花簪を挿すこともあります。
そういった場合は小さいお花が沢山ついていても、単色のみや色味の少ないシンプルな雰囲気の物が多いようです。
上の写真の白い枝垂れ梅は大きい舞妓さんにぴったりです。

綺麗に花簪が写ってる画像があれば、シリーズ化は無理でも他の月の花簪も紹介するかもしれません。
また、そのうちに。

関連記事:「二月・梅の花簪(2)