10月の花簪紹介の第三弾です。
京都物産展に来場された舞妓さんを撮らせていただきました。
割れしのぶを結った小さい舞妓さん向けの、ピンク色の小菊の花簪です。
一年目だとピンクと赤の小菊の花簪が多いですが、二年目になるとピンク一色で少し地味なタイプを挿すことも。
小菊だと黄色とオレンジ色のタイプもありますが、そちらはまたちょっと派手な感じです。
昔撮らせていただきましたが写真が見つからず。
関連記事:「十月・菊の花簪」・「十月・菊の花簪(2)」・「元気です京都キャンペーンin東京」
10月の花簪紹介の第三弾です。
京都物産展に来場された舞妓さんを撮らせていただきました。
割れしのぶを結った小さい舞妓さん向けの、ピンク色の小菊の花簪です。
一年目だとピンクと赤の小菊の花簪が多いですが、二年目になるとピンク一色で少し地味なタイプを挿すことも。
小菊だと黄色とオレンジ色のタイプもありますが、そちらはまたちょっと派手な感じです。
昔撮らせていただきましたが写真が見つからず。
関連記事:「十月・菊の花簪」・「十月・菊の花簪(2)」・「元気です京都キャンペーンin東京」
7月は7月10日~7月24日あたりまでは祇園祭用の簪を挿しますが、7月上旬と下旬は団扇または朝顔、花火などの花簪を挿します。
団扇は小さい団扇をたくさん組み合わせたタイプから、大きな団扇を一つだけ、三つだけ、というタイプもあります。
団扇・朝顔・花火以外では、特注の簪で七夕というのも見たことがあります。
笹に短冊を付けたデザインで、祇園甲部のとある置屋さんで代々受け継いでいるとか。
以前写真を撮ったのですが見つかりませんでした。残念。
下の画像の簪は、舞妓さんが稽古着などの時に挿す小さいタイプの団扇です。
お座敷用の物の1/3くらいの大きさでしょうか。
透ける素材の団扇に、赤い金魚二匹と柳の葉などをあしらっています。
私は「団扇」と書きましたが、「団扇」ではなく「金魚すくい」という説もあるようです(^^;)
これは祇園にある幾岡屋さんにお願いして作って頂きました。
このタイプ、金魚は一匹で作っているのが多いのですが、二匹でも出来ますよとお勧めされたので二匹でお願いしました。
祇園祭用の簪については七月・お祭りの花簪をご覧ください。
4月の花簪は桜が多いですが、金属や布で作った蝶もあります。
ちりめんなどの布で作った蝶なら可愛らしい雰囲気なので、まだお店出しをして間もない小さい舞妓さんでもぴったりですが、こういった金属で作られたタイプだと大きなお姉さんに似合います。
こちらの舞妓さんは祇園甲部の方で、都をどりの髪型「中島田」を結われています。
芸妓さんになるとお座敷に出る時は組紐などを髷に掛けますが、舞妓さんは組紐以外には花簪と同じような細工の飾り(根掛け)を使うことも。
大かん(手前の大きな簪)と勝山(髷の手前の幅広の簪)と根掛けが同じデザインで誂えていて、とてもお洒落!
銀色に輝いた蝶々、豪華ですね。
4月の花簪については、「4月・桜の花簪」・「都をどりのお衣装」・「都をどりのお衣装その弐」もご覧下さい。
舞妓さんの髪を飾る、銀のびら簪。
それを作る職人さんが、もうお一人しかいないそうです。
2016年4月21日放送の「和風総本家・春の京都を支える職人たち」にて、銀のびら簪を作る職人さんを紹介していました。
銀の短冊状の板を磨いて磨いて輝かせ、扇型の銀の板から家紋や文様を切出し、銀の細い線をネジ状に巻いたのを切り、輪になったパーツで扇型の飾りと短冊を繋ぐ。
舞妓さんの変身体験をする時、舞妓さんの日本髪を結うのに使う物や姿を飾る装飾品を作る職人さんがどんどん減り、もう作ることができない物もあると聞いていました。
こうして実際にもう職人さんが一人だけと聞くと・・・
舞妓さんのあの姿が近いうちに失われる時が来るかもしれない。
そうならないことを願います。
舞妓さんはぽっちりという帯留めを付けていますが、中には家一軒買えるくらいのお値段がする物もあるという話を聞いたことがあります。
今時はなかなか作ることのできない、贅を尽くしたお品が多いと聞きます。
象牙や珊瑚、翡翠、真珠、瑪瑙にルビー、エメラルド・・・・様々な宝石が使われているので材料の入手が難しいこともありますが、職人さんも減っているからとか。
下の画像のぽっちりの一部は、既に喪われたものもあるとのことです。
また、小さい舞妓さんが結う、割れしのぶという髷を飾る鹿の子留めも、ぽっちりと同じく素晴らしい細工です。
やはり宝石がついていたり銀や鼈甲などで作られていたり。
私たちに夢を見せてくれる美しい舞妓さんの装飾品。
これらの装飾品だけでなく、櫛や簪の製作、また、日本髪に必要なお道具を作る職人さんもいなくなって、いつか舞妓さんの姿形が変わってしまうかもしれません。
そんな日が来ないことを願います。
※2018年10月28日画像追加
鹿の子留め