今まで撮らせていただいた、京都の舞妓さんの花簪の写真です。
12月はまねき。
11月の後半になると、南座で行われる顔見世興行に出演する歌舞伎役者の名前を書いた「まねき」が南座に掲げられます。
これを模したものを12月の花簪にしています。
顔見世興行が始まり、12月上旬には京都五花街の芸舞妓さんが桟敷席に並び観劇します。
これを「総見」といいます。
この時、舞妓さん達には置屋のおかあさんが選び抜いた、とっておきの衣装を着せると聞いたことがあります。
まねきの花簪には二種類あり、「もち花」と「竹矢来」です。
もち花は割れしのぶ髷の舞妓さん、竹矢来はおふく髷の舞妓さん。
画像の舞妓さんは割れしのぶで、もち花の花簪を挿し、冬に多い飛び絞りの衣装です。
このもち花は年ごとに微妙にデザインが変わるので、毎年拵えていると聞いたことがあります。
もち花にも竹矢来にも、まねきの白い板がついています。
これは真っ白な状態で売られていて、総見の時に舞妓さんたちは楽屋に行き、好きな役者さんにサインを入れて貰う習わしになっています。
立役の役者さんは黒い文字、女形の役者さんは赤い文字で、通常は板は二個ついていて、立役・女形それぞれにお願いするとのことです。
好きな役者さんが何人もいて選べないわ~と、板を一個増やして三個にしていた欲張りな舞妓さんもいたとか。
上の画像ですが、実は二人の舞妓さんと一人の芸妓さんが写っています。
手前の舞妓さんの後ろに芸妓さんがいて、髷のところなどが重なっているので妙な感じになってしまいました(^^;)
左の端にももう一人舞妓さんが。
簪がちゃんと写っている写真がなくて・・・・わかりにくいですよね。