いよいよ五輪シーズンが始まりますが、
外国選手たちの情報で、特に気になったニュースが入ってきました。
まず、羽生選手と同時に、ソチ五輪で、シングル女子で金メダルをとった、
アデリーナ・ソトニコワ選手が、今シーズンを怪我により今季を全休、棄権するという情報。 こちら。
プルシェンコさんがコーチについていましたけど、怪我が完治しないため、このまま続けるのは良くないとプルシェンコさんが判断。
今シーズンは全休となる見通しだそうです。
ロシア女子の国内事情は熾烈ですからね… 今シーズンもまた、ジュニアからかなり凄い選手が上がってきますし、
代表争いが熾烈な中で、怪我が治っていないのにここで無理をしても、良いことは何もないとの判断に至ったようです。
怪我からの復帰においては、プルシェンコさんほど「実感として」よくわかっている方もいないでしょうから、
きっとこの判断が、ソトニコワ選手にとっても、より良い未来を開いていくことになるでしょう!
もう一つ、同じく、ソチ五輪で、団体戦でロシアの金メダルに貢献した、
リプニツカヤ選手が、なんと、摂食障害で選手を引退することが、電撃発表されました。 こちらのニュースより
ユリヤ・リプニツカヤ選手は、誰も出来ない難度のスピン「キャンドル・スピン」をやれる選手として、
ソチ五輪シーズンに大活躍しましたが、
ロシアの団体戦優勝には確実に貢献して、団体の金メダルはもらったものの、
肝心の個人では、表彰台に上れず、団体戦導入の影響を一番受けてしまった印象の選手でした… 。
ただ、あのソチ五輪の頃から、リプニツカヤ選手は、日本のテレビでの取材に対して、
あの体型と柔軟性維持のため、いつも過酷なダイエットをしていて、「いつもお腹が空いている」と告白し、
正直、その時、その表情がかなり辛そうに見えていて、表情がとても暗かったので、私は当時から摂食障害を心配していました。
最近、過食の報道がありましたけど、やはりそうだったのか、と…。
摂食障害は、拒食と過食を繰り返すので、本当に大変だと思います…。
私がこんなことを書くのも何ですが、フィギュアスケートだけが人生じゃないし、他にも生き方は沢山あります。
体調や、生きていくのに支障をきたしてまで、無理なダイエットが必要となる選手生活を続けなければならない理由は、ないと思いますので、
引退して、それが彼女にとって逆に幸せにつながり、より素敵な人生が歩めるなら、そのほうが良いでしょうね!
やりたくてたまらない人なら、病気や怪我を「克服」して活躍できるのも、それはそれで素晴らしいですが、
それはやはり、その人それぞれですので…。
ロシアの事情は、日本とはかなり違うと思いますけど、
「やりたくなければ、やめてもいいんだよ」 「他の生き方の選択もある」 という選択肢があることは、大事なことだと思いますし、
特に真面目で自分を追い込みすぎるタイプには、必要なことと思います。
荒川静香さんは、「むしろ太れないタイプ」だとご自分で仰っていて、太る方が難しいのだそうですし、
羽生選手も、もともとあまり食には関心がないタイプだとのことで、その辺は、
「食べたいのにひたすら我慢している」「太りやすいため、いつも太ることを恐れている」ような状況に追い込まれる選手たちとは、
かなり、もともとの体質が違っているように見受けられます。
かつて 伊藤みどりさんは、その男子並みの驚異の筋力・脚力・ジャンプ力で世界を驚かせ、
「bouncing ball」(跳びはねるボール)のようだ、と外国解説者に言われ、日本ではそれを「ゴムまり」と訳されたことから、
それを聴いていた日本人の視聴者に、色々と騒がれたりしましたけど、
「は~い、ゴムまりでーす♪」 とテレビで自ら先におどけて、笑い飛ばして一蹴してしまうような、
頼もしい強さと明るさがありました。
最近は、ファンの中でも、フィギュアスケートの選手の体型のことばかり言うような人がいたりしますけど、
基本的に、選手の体型などというものは、採点の中には入っていません。(笑)
体型や生まれ持った体の特徴、個性が、出来るスケート技術に影響するのは間違いないでしょうし、
見え方には影響するとは思いますし、人気にも多少影響するとは思いますけど、
人それぞれ、個性があるのは当たり前ですし、好みも様々です。
ご本人が好きで、喜んでやっていられることが、一番大事かな…と 私は見ていて思います。
どちらの選手も、前回の、ソチ五輪で、個人戦・団体戦でそれぞれ、金メダルを獲得した、女子の選手です。
… ソチ五輪で、男子で金メダルだった羽生選手が、今もこうして無事に続けていられること、
そして、先への意欲を見せてくれていること、
それだけでも有り難いことだな、と、改めて思います…!
羽生選手は最近のインタビューでも、自分の理想とのギャップや、プレッシャーは凄いらしいことを認めていて、
さらに、それでも 「スケートは 逃げたいことを忘れることの出来る場所」と発言していて、
この3年間、スケートがないと心がつぶれそうになることが、沢山あったそうですけど、
「スケート続けていてよかったなあ…」「根源的にスケート好きだなあ」
「スケートやっててよかったなあ」って思うと、発言して下さっているので、(フィギュアスケートマガジン最新号より)、
私は、それが一番「良かったなあ」って心から思います!
まだまだ色々なことがあると思いますけど、一つ一つ乗り越えて、楽しく頑張ってほしいと思います!!