元旦の朝早聴いた雅楽の音を忘れ
バッハのカンタータを流した
逢えなくなった猫の思い出の旋律を
懐かしんだことし
映画音楽の中の「ナターシャのワルツ」
猫の両手を取り一緒に踊ったワルツを
ことしは一人で踊った
チャーミングなオードリーと可愛いはなこ・ナターシャが
くるくると回り舞ったような気がした
彼女が好んだミルクとチーズの匂う
白菜とホタテのクリーム煮の鍋をそっとかきまぜ
ソーセージも茹で
元旦の日のつましい食事とした
仔猫時代に聴いていたバッハと映画音楽 そして
いつも好きだった食べ物らを思い出に供え
手のひらに残る灰色の毛の感触を想うとき
元旦の空は無情に青く透きとおり
不思議な新しい音を奏でて応えてくる
甕に蝋梅と水仙と千両
赤黄桃色の三色の金魚草を活けると
漂う春の匂いがあったが
慣れ過ぎた美しい動物の姿はない
部屋深く冬陽は差し込み
猫柳になった猫の脚は光と消え去り
新しい年の空は何事もなく
物語のなかでのんきに明るく広がっていた
バッハのカンタータを流した
逢えなくなった猫の思い出の旋律を
懐かしんだことし
映画音楽の中の「ナターシャのワルツ」
猫の両手を取り一緒に踊ったワルツを
ことしは一人で踊った
チャーミングなオードリーと可愛いはなこ・ナターシャが
くるくると回り舞ったような気がした
彼女が好んだミルクとチーズの匂う
白菜とホタテのクリーム煮の鍋をそっとかきまぜ
ソーセージも茹で
元旦の日のつましい食事とした
仔猫時代に聴いていたバッハと映画音楽 そして
いつも好きだった食べ物らを思い出に供え
手のひらに残る灰色の毛の感触を想うとき
元旦の空は無情に青く透きとおり
不思議な新しい音を奏でて応えてくる
甕に蝋梅と水仙と千両
赤黄桃色の三色の金魚草を活けると
漂う春の匂いがあったが
慣れ過ぎた美しい動物の姿はない
部屋深く冬陽は差し込み
猫柳になった猫の脚は光と消え去り
新しい年の空は何事もなく
物語のなかでのんきに明るく広がっていた