母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

芍薬に降る雨に

2016年06月08日 | 花(春)
芍薬に雨
手のひらと開く青い葉に雨
霧雨やわやわと纏わりつき
木々の緑いよよ深み
肌色の あかりのごとき花弁
恥ずかしげに
玉のような蕾佇む婦人に雨

しゃくやく 芍薬の花 
やがて終わる 花のはかなさ
はらりおちる花びらを
愛しめば
雨の庭にもの言わぬ花たちの
精一杯のいのちの宴
霧雨小雨につつましや
この季節を愛する人のために咲く花の
雨の姿の
麗しき

コメント (2)
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