母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

わたしの冬菜は

2017年04月25日 | 花(春)
わたしの冬菜は春が来ると
すっくと伸びて黄色い花を明かりのように咲かせた
わたしの冬菜は秋に蒔き
厳冬期には緑色に生えそろい
朝のサラダになったカリカリベーコンをトッピングされ

わたしの冬菜は優れもので
摘んでも摘んでもへこたれず
寒い朝ほどきりりと葉っぱを広げる
とても頼もしい友達

寒い季節が終わると
なんだかすっかりのんびりしてきて
一斉に黄色い菜の花になった
気丈な葉っぱも寒さを越えると春の花
青い花瓶に投げ入れると
蜜のような匂いを発しリズムを取り
にぎやかに語り合って広がった

すまし汁に花菜を一本
加えて浮かべたらやはり
あの頼もしい冬菜になった
コメント (2)
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