さすらいの青春(414)
𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
———————【414】————————————
Mais il se promena longtemps seul à
travers le jardin et la cour. Là-bas, dans
le bâtiment principal, rien ne remuait, ni
aux fenêtres, ni à la tourell. On avait
ouvert déjà, cependant, les deux battants
de la ronde porte de bois. Et, dans une
des fenêtres du haut, un rayon de soleil
donnait, comme en été, aux premières
heures du matin.
..————————(訳)—————————————
それでモーヌは中庭と外側の庭園の中を長い間
ひとりで散策した.向こうの母屋となる建物には
窓にも小塔にも何の動きもありませんでした.し
かし木製の丸い門の両扉は、すでに開いていまし
た.早朝のひととき、上のほうの窓の1つには、
まるで夏のような日の光が照りつけていました.
————————《語句》————————————
se promena:(直単過/3単) < se promener
se promener:(pr) 散歩する、歩き回る
longtemps:(副) 長い間、久しく
seul:(形)【副詞的に】ただひとり
à travers ~:~を通り抜けて、を通して、
jardin:(m) ❶庭、庭園; ❷公園、
cour:(f) 中庭、校庭
là-bas:(副) あそこで、~に、~では
le bâtiment principal:母屋、
大邸宅なので、幾つか建物があったようです.
remuait:(直半過/3単) < remuer (自) 動く
tourell:[トゥレル](f) 小塔、小櫓
battant:(m) (戸・窓の)扉;
porte à deux battants / 両開きのドア
porte de bois:木の扉
cependant:(接) しかしながら、にもかかわらず
rayon:[レィヨン](m) 光線、
donnait:(直半過/3単) < donner (自)
donner:(自) (太陽が) はげしく照りつける
aux premières heures du matin:
fit:(直単過/3単) < faire (自) 振舞う
invité:招待客
domaine:[ドメーヌ](m) 所有地、領地、領内
pensant:(p.pré) 思い描きながら
à chaque instant:絶えず、常に、
cordial, e:[コルディヤル] (形) 心からの、
真心を込めた
cordiaux:(男複)[コルディヨー] (意味同上)
joyeux, se:(形)❶陽気な、愉快な、うれしい;
❷喜ばしい、めでたい、
allait:(直半過/3単) < aller
crier:(自/他) 大声で呼ぶ、叫ぶ
derrière:(副) 後ろで、背後で
———————— ≪訳のチェック≫ ——————————————
訳文のチェックをしたところ、aux premières
heures du matin. は文修飾ではなく、太陽に
掛けられた限定修飾だったようです.です
ので、ここは
「早朝のひととき、上のほうの窓の1つには、
まるで夏のような日の光が照りつけていました.」
ではなく、正解の訳文は
「上のほうの窓の1つには、まるで夏の早朝
のような太陽の光が照りつけていました.」
となるようです.ただ、たった1冊、岩波文庫
の訳だけは、私の訳と同じく、aux premières
heures du matin. を太陽に掛けず、文全体に掛けて
訳しておられたので、味方を得ました.こちらも
修正せず、投稿することにしました.
さてでは仏検で、この箇所が出題されて「訳せ」と
いわれたらどうするか? 「孤軍奮闘して自説を
貫く」ということで! つまり、不合格覚悟の
玉砕型の訳文で臨むかも!“我が人生悔いること
のない生き方を!”