元駐日大使を逮捕 ソウル中央地検、前大統領への不正資金疑惑
2017/11/17 3:33
【ソウル=鈴木壮太郎】
韓国の情報機関、国家情報院が朴槿恵(パク・クネ)前政権時代に大統領府へ秘密資金を提供した事件について、ソウル中央地検は17日、朴政権で国情院長を務めた李丙琪(イ・ビョンギ)元駐日大使を逮捕した。
検察当局は14日、国情院が「特殊活動費」の一部を朴政権に上納したとして、贈賄や国庫損失などの罪で李丙琪氏の身柄を拘束。南在俊(ナム・ジェジュン)元国情院長、李炳浩(イ・ビョンホ)前国情院長に逮捕状を請求した。
聯合ニュースによるとソウル中央地裁は17日、李丙琪氏と南氏について、犯行を疑う相当の理由があり、証拠隠滅の恐れがあるとして逮捕状を発付。ソウル地検が2人を逮捕した。
国情院による大統領府への特殊活動費の上納は3日に逮捕された李載晩(イ・ジェマン)元大統領府総務秘書官の証言で明らかになった。韓国メディアの報道によると、金額は総額で約40億ウォン(約4億円)相当という。
李丙琪氏は朴氏に近く、2015年2月に大統領秘書室長に就任。安倍晋三政権を含め日本政界に幅広い人脈を持ち、従軍慰安婦問題の日韓合意で両国間のとりまとめに尽力した。
特殊活動費など「領収書のいらないカネ」は、大統領府にも国情院や外務省など各省庁にもある。
実際は大統領府が使う分もいったん各省庁に配分し、後から上納させることが慣例化していたとの指摘もある。
捜査で朴被告が私的に使用していたことがわかれば、収賄や国庫損失罪に問われる可能性がある。
2017/11/17 3:33
【ソウル=鈴木壮太郎】
韓国の情報機関、国家情報院が朴槿恵(パク・クネ)前政権時代に大統領府へ秘密資金を提供した事件について、ソウル中央地検は17日、朴政権で国情院長を務めた李丙琪(イ・ビョンギ)元駐日大使を逮捕した。
検察当局は14日、国情院が「特殊活動費」の一部を朴政権に上納したとして、贈賄や国庫損失などの罪で李丙琪氏の身柄を拘束。南在俊(ナム・ジェジュン)元国情院長、李炳浩(イ・ビョンホ)前国情院長に逮捕状を請求した。
聯合ニュースによるとソウル中央地裁は17日、李丙琪氏と南氏について、犯行を疑う相当の理由があり、証拠隠滅の恐れがあるとして逮捕状を発付。ソウル地検が2人を逮捕した。
国情院による大統領府への特殊活動費の上納は3日に逮捕された李載晩(イ・ジェマン)元大統領府総務秘書官の証言で明らかになった。韓国メディアの報道によると、金額は総額で約40億ウォン(約4億円)相当という。
李丙琪氏は朴氏に近く、2015年2月に大統領秘書室長に就任。安倍晋三政権を含め日本政界に幅広い人脈を持ち、従軍慰安婦問題の日韓合意で両国間のとりまとめに尽力した。
特殊活動費など「領収書のいらないカネ」は、大統領府にも国情院や外務省など各省庁にもある。
実際は大統領府が使う分もいったん各省庁に配分し、後から上納させることが慣例化していたとの指摘もある。
捜査で朴被告が私的に使用していたことがわかれば、収賄や国庫損失罪に問われる可能性がある。